子どもが夜中に泣き叫ぶ「夜驚症(やきょうしょう)」の原因・対処法・注意点を知ろう

夜驚症は、3歳から6歳頃までの子どもが夜中に泣き叫ぶ・過剰におびえる・理解不能なことを言う症状です。夜泣きや夢遊病との違い、夜驚症が起こる原因、治療が必要なケースなどを紹介します。

はじめに

赤ちゃんの夜泣きが激しいことはよくあり、子どもは泣くのが当たり前なのです。しかし、子どもが夜中に突然起きて怯えたように大声で泣き叫んだりしすぎるのは、夜驚症の可能性があります。

突然子どもが泣き叫ぶ様子を見て、動揺してしまったというご家庭の声も多く耳にします。

この記事では、3歳~6歳頃によく見られる「夜驚症(やきょうしょう)」という症状の基礎知識と対処法についてご紹介します。

夜驚症(やきょうしょう)とは

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があり、この二つの状態を睡眠中に繰り返しています。

▶レム睡眠=浅い眠りで身体は眠っているのに、脳が活発に動いている状態
▶ノンレム睡眠=深い眠りで脳も身体も休んでいる状態

夜驚症が起こるのは、寝てから1時間~3時間以内で、深い眠りについた「ノンレム睡眠」の時に起こります。そのため浅い眠りのレム睡眠の間に起こる通常の夢とは異なります。

夜驚症は、深い眠りで怖い夢を見て、半分だけ目が覚めた状態で起こる現象です。

夜驚症の主な症状

・夜中に急に起き上がる
・目は見開かれている
・呼吸が激しく汗をかいている
・激しく泣き出したり、大声を出したり叫んだりする
・過剰におびえている、震えている
・理解不能なことを言う
・意識がはっきりしているように見えるが話しかけても反応は鈍い
・2~3分でパニックは治まり再び寝る
・翌日、本人は覚えていない

夜驚症では激しく泣くだけではなく、恐怖が伴うような様子や行動が特徴になります。

赤ちゃんの夜泣きでは 、空腹・おむつが汚れている・温度や湿度など体の不快・人見知り・病気のサインなどが主な原因です。夜泣きと言うように、真夜中から明け方に起こることが多く見られます。

夢遊病と夜驚症は違う?

子どものうちは、夜中に起きて泣かずに寝ぼけて歩くだけの場合もあります。

これは「夢中遊行(むちゅうゆうこう)」といい、一般に「夢遊病」といわれているものです。夜驚症と脳の中の仕組みもよく似ている「部分的覚醒状態」ですが「恐怖を伴わなず、夢をみて歩いている」状態です。

夜驚症と同様、成長に従って無くなってきます。

夜驚症の原因は?

夜驚症は精神の病気ではありません。

夜驚症の原因は、睡眠と覚醒を調節している睡眠中枢が未熟なために起こる「部分的覚醒障害(ぶぶんてきかくせいしょうがい)」という睡眠障害の一つです。

睡眠中枢が成長するとともに起こらなくなり、年齢とともに症状もなくなるのが一般的です。

夜驚症が起こるきっかけ

夜驚症の発生には、怖いことも楽しいことも含めて、昼間の感情や刺激が影響しています。以下のようなことが症状がでるきっかけとなります。

・怖いテレビや本を見たとき
・事故の体験や目撃
・幼稚園や学校、親に叱られた
・発表会など緊張すること
・友達と遊んで興奮した
・遊園地や旅行などで楽しんだ

夜驚症の治療は経過観察が基本

夜驚症は成長と共に睡眠中枢が発達してくると起こらなくなるため、大体6歳頃までには治ってきます。

通常は経過観察で改善を待つことが一般的ですが、症状に危険が伴う場合には、少量の睡眠薬や抗不安薬などの一時的な使用も検討し治療します。また、他の疾患から同様な症状が起こる場合もあるため、検査をして診断することもあります。

なお、8歳以上で出てきた場合は強い精神的ストレスが原因の可能性があります。原因や症状に不安があれば医師に相談してみましょう。

治療が必要な場合は?

以下のような場合は治療を検討します。

・一晩に数回も夜驚があったり、1回に10分以上も続く
・家族も寝不足がひどい
・夜驚が起きている時に窓や家から出て行こうとする

また、夜驚症を発症しているときに学校行事などで宿泊を伴う場合、精神的な不安やストレスを回避するために治療を行う場合もあります。

 

また、昔は抑肝散(よくかんさん)などの漢方薬が子供の夜泣きなどに使われることも多くありました。今でも医師によっては症状に合わせてこういった漢方薬などを出してくれる方もいます。

夜驚症が起きている時期の対処

動き回らず泣いている時

そのまま側で様子を見ていましょう。優しく声をかけて落ち着くのを待ちます。

泣きながら走り回っている時

無理に止めたり押さえつけたりしないで、危険が無いように見守ります。ケガをしないように、壊れ物やぶつかりやすいものは片づけておきましょう。

日中の接し方

子どもは夜驚の時のことは覚えていないため、通常通り接しましょう。

昼間に叱ったら夜に夜驚が出たとき

昼間の感情から夜に夜驚が出ることはありますが、子どもが悪いことをして叱る必要があるなら、しつけのために叱っても構いません。叱ったことで夜驚が長引く心配は要りません。

怖いテレビや本

寝る前に見せるのは控えましょう。ただ本人が見たがるなら無理に止めなくて構いません。

遊園地や旅行

夜驚症は怖いことも楽しいことも含め、感情を刺激するような出来事がきっかけで起こることが多いため、何でもきっけになります。

自然に治る為、無理に外出を控える必要はありません。

夜泣きに使われる漢方薬・サプリ

抑肝散加陳皮半夏 エキス細粒 

 

ツムラ漢方桂枝加竜骨牡蠣湯エキス顆粒

 

L-トリプトファンEX

 

バッチフラワーレメディー レスキューナイト

おわりに

夜驚症は、精神障害などの病気ではないため、多くは成長と共に起こらなくなるため、過剰な心配は要りません。

症状が出た場合に保護者が対処の仕方を知らないと、過度に動揺したり間違った対処法で混乱させたりしてしまうこともあるため、夜驚症の症状を知っておくことが大切ですね。

ミナカラ
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