インフルエンザの異常行動の原因と対処法

インフルエンザと異常行動の関係について解説。異常行動はタミフルなどの薬だけが原因ではなく、インフルエンザの罹患自体にリスクがあることをご存知でしょうか。異常行動について正しい知識と対処法をご紹介します。

近年、タミフルを使用した子どもの「ベランダからの飛び降り」「道に飛び出す」などの異常行動により、残念ながら何件かの死亡事故が起こりました。TVのニュースなどでも話題になったことは記憶に新しいかと思います。

こう聞くと異常行動の原因はタミフルにあるように感じられますが、実はその因果関係は明らかになっておらず、タミフルを使用していないからといって異常行動を起こさない、というわけではありません。

この記事では、インフルエンザの異常行動の原因と対処法について解説します。

インフルエンザによる異常行動とは?

突然子どもが異常行動を起こした時にあわてない様に、具体的にどんな異常行動があるのかを知っておきましょう。

・突然立ち上がって部屋から出ようとする
・興奮状態となり、手を広げて部屋を駆け回り、意味のわからないことを言う
・興奮して窓を開けてベランダに出ようとする
・自宅から出て外を歩いていて、話しかけても反応しない
・人に襲われる感覚を覚え、外に飛び出す
・変なことを言い出し、泣きながら部屋の中を動き回る
・突然笑い出し、階段を駆け上がろうとする

このような行動や異常行動が疑われる行為が出たときは、すぐに医療機関に相談しましょう。

インフルエンザの異常行動の原因は?

インフルエンザで異常行動が起きる原因は、いまだ明確にされていません。

インフルエンザの異常行動の原因として、抗インフルエンザ薬のタミフルが槍玉にあげられることが多いですが、実はタミフルだけでなく他の抗インフルエンザ薬でもほぼ同様の割合で異常行動の報告例があります。

さらに、医薬品を服用していない場合やインフルエンザのときに使用できる解熱剤の中でも安全性が高いとされるアセトアミノフェンを飲んだ後でも、異常行動が現れたという報告があります。

つまり、インフルエンザに罹患すること自体に異常行動を起こす可能性があり、服用する薬もほとんど関係が無い、といえるのです。

異常行動はいつまで続く?

厚生労働省の調査では、発熱後4日以降は異常行動の発生率が減っていきます。基本的には発熱後の2日間は、子供が一人きりにならないように、保護者がしっかり監督しましょう。

異常行動が起こりやすい人と状況は?

インフルエンザに羅患した時の異常行動の特徴として以下のものがあります。
*()内は2016年3月までの厚生労働省の調査の結果です。

1)特に10歳前後の小児において発生しやすい
(平均9,44歳)

2)男性の割合のほうが多い
(男性68%、女性32%)

3)異常行動は「眠りから覚めて直ぐ」が起こりやすい
(眠りから覚めて直ぐ73%、覚醒していて徐々に起こった14%、その他13%)

4)重度の症状は発熱後1日以内、2日目に注意
(1日以内:31.58%、2日目:49.12%、3日目:17.54%、4日目以降1.75%)

以上の特徴は、厚生労働省が調査を開始した2006年から、毎年の調査結果で共通していることです。

インフルエンザ異常行動の対処法

異常行動はインフルエンザにかかった時点で服用する薬の種類や有無に関係なく、発生する可能性があります。

子どもを異常行動から守るためにも、保護者の方は次のようなことを心がけましょう。とくに10歳前後の子どもがいる場合はご注意ください。

◼︎最低2日は子どもが一人にならないようにすること
◼︎子どもの寝室が2階以上の場合、ベランダなどに簡単に出れないように戸締りに気をつける
◼︎走り回った際に怪我をする可能性のあるものを近くにおかない
◼︎一人で家の外に出ないよう注意する
◼︎家の中に階段がある場合、登らないよう措置をする

大人もインフルエンザで異常行動を起こす?

インフルエンザの異常行動は、必ずしも子供だけのものではありません。大人でも異常行動が起こる可能性があります。

飛び降りなどの危険な行動だけでなく、悪夢を見る、夢と現実が曖昧になる、いらいらするなどのせん妄症状も異常行動の一種です。

インフルエンザを発症後は少なくとも2日間は体調の変化に注意してください。

おわりに

タミフルを服用しなければインフルエンザは異常行動を起こさない病気だと勘違いしてしまいそうですが、それは間違いです。

子どもがインフルエンザにかかった時点で異常行動の可能性を考え、十分な対策をとるように心がけてください。

ミナカラ
インフルエンザの基礎知識・予防・治療・お薬まで

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