秋の花粉症は子供にも対策を!秋の花粉症の時期・特徴・症状・対処法

秋の花粉症はあまり知られていないため、見落としやすいのですが、子どもの花粉症は合併症を引き起こしやすいことから、気をつけてあげなければなりません。ここでは秋の花粉症について、知っておきたいことを徹底解説します。

はじめに ~花粉症は子供にも増えている国民病~

花粉症は春に多いと思われていますが、秋は春に次いで多くの人が花粉症を発症する季節です。

 

近年、花粉症は子供にも増加し、今や国民病といわれていますが、秋の花粉症は見落としやすく、夏風邪の延長だと思っていたら花粉症だった…ということが多くみられます。特に乳幼児は自分から症状を訴えることができないため、親御さんが早めに気付いて対処してあげることが大切です。

 

秋の花粉症の特徴や対処法のポイントを知っておきましょう。

秋の花粉は飛散距離が短い雑草

秋は、雑草類や、イネ科の花粉が飛散する時期です。

日本は南北に細長い地形のため、花粉症の原因植物や飛散期にも地域差があります。秋の花粉症は、8月~10月に、ほぼ全国的に代表的な3つの植物が原因となっています。

 

花粉症の代表的なものは、ブタクサヨモギカナムグラなどです。

 

■秋花粉の特徴

秋の花粉は、春のスギやヒノキのような樹木とは違い、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラは共に背の低い雑草のため、花粉の飛散距離は数10m程度です。

 

植物には、虫が花粉を運ぶ「虫媒花」と、風の媒介で受粉が行われる「風媒花」があります。同じ草花でもタンポポやコスモスなどは虫媒花で、多量の花粉が飛ばないため花粉症の症状は出にくいようです。

 

風媒花であるブタクサ、ヨモギ、カナムグラは、身近にどこにでも生息しているため、花粉シーズンには注意が必要です。

子供の花粉症の症状・大人との違い

花粉症の主な症状は、鼻水くしゃみ鼻づまり目のかゆみなど、子供も大人も同じような症状ですが、特に子供は分かりにくいため、「花粉症かもしれないサイン」を見逃さないようにしましょう。

子供の花粉症のチェックポイント

  • 鼻をかく、こする、ピクピクさせている
  • 目をこする、充血や目やに、目のむくみが見られる
  • 鼻水は少し粘りがある
  • くしゃみを3回以上連発する
  • 口を頻繁に開けている
  • 鼻血を出すことがある

子供の花粉症の特徴は「くしゃみが少なく、鼻づまりがひどい」

花粉症の場合、通常、鼻水は比較的サラっとして透明なのが特徴ですが、子供の場合は少し粘り気があり、余計に風邪と間違いやすくなります。

 

子供は鼻が小さく、粘り気がある鼻水で鼻づまりがしやすく、大人より、くしゃみが出にくいようです。鼻がムズムズするため、普段より余計に鼻をいじるようになり、鼻炎を起こしている粘膜は薄くて余計に傷付きやすいため、鼻血を出す子も多く見られます。

 

また、常に鼻がつまっているため、口呼吸が多くなります。

鼻づまりは見た目では分からないため、口をモグモグしたり、口開けることが多い場合は、花粉症を疑いましょう。

花粉症以外に注意したい症状・アレルギー

花粉症の時期には、他にも注意したいアレルギーや症状がありますが、特に子供の場合も以下には注意しましょう。

気管支喘息(ぜんそく)

ブタクサなどの花粉は、スギ花粉の半分くらいの大きさで、粒子がとても細かく気管支に入りやすいため、喘息(ぜんそく)の原因となることがあります。

ブタクサは「喘息草」とも呼ばれています。

ハウスダストアレルギー

ハウスダストとは室内にたまるチリやホコリのことで、ダニカビホコリなどのハウスダスト、ペットの毛などがあります。

秋は、夏に繁殖したダニの死骸やフンがたまりやすいため、花粉症の人は、ハウスダストによるアレルギーも出やすくなります。

昆虫アレルギー

秋は、意外と知られていない「昆虫アレルギー」があり、ガやゴキブリなどの昆虫アレルゲンが最も多くなる季節です。

夏に大量発生した死骸が粉状になったものを吸いこむことで、、ぜんそくやアレルギー性鼻炎が引き起こされることがあります。昆虫アレルギーは一般にはあまり知られていませんが、重要なアレルゲンの1つです。

食物アレルギー(OAS:口腔アレルギー症候群 )

花粉症は、食物アレルギーを併発しているケースが多くあります。

特に多いのが、メロンスイカキュウリニンジンバナナなどで、食べると口やのどがピリピリしたり、目が腫れるなどアレルギー症状を起こすことがあります。じんましんや呼吸困難などを引き起こすアナフィラキシーショックを起こすこともあります。

花粉症皮膚炎

花粉症の季節は、目のかゆみと鼻水のため、目や鼻をこすって皮膚を傷つけたりしてしまうなどで皮膚炎をおこしやすい状態です。

子供は皮膚のバリア機能が弱いため、花粉症の治療と平行して、保湿剤などでスキンケアをして悪化しないようにしましょう。

 

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花粉症の治療法は大人とほぼ同じ

花粉症の治療は、基本的には大人も子供も同じです。

症状に応じて、抗ヒスタミン薬や、点鼻薬などで治療します。

 

現在は、ほとんど眠気を催さない第2世代の抗ヒスタミン薬も子供に使用できるものが増えていて、子供の学習の妨げにならないなどの利点もあります。

 

花粉症の初期は、風邪と間違えやすいため、秋にも花粉症が起こることを知らず、風邪だと思い、自己判断で市販薬の風邪薬などを飲んで悪化する例は多くあります。

また、子供の花粉症は、気管支喘息やアトピー性皮膚炎など、他のアレルギー疾患との関わりも多く見られるため、必要であればアレルギー専門医を受診しましょう。

 

特に子供は、自分で状態をうまく訴えることができないため、花粉症のサインを知っておき、治療は早期に始めれば重症化を押さえることができます。

花粉症の初期療法を知ろう

病気の治療は症状が出てから行うことが多いのですが、花粉症の場合は、症状が出る前から行う「初期療法」が有効です。

 

基本的に薬物による治療法ですが、以下のメリットが分かっています。

 

・花粉症の症状発症を遅らせることができる

 

・花粉症のシーズン中の症状を軽くすることができる

 

・花粉症の症状終了を早めることができる

 

大人も同様、​毎年花粉症に苦しんでいるにも関わらず、初期療法は意外と知られていないため、ぜひ活用してみることをおススメします。

 

花粉症の初期療法については詳しい記事がありますのでご覧下さい。

 

意外と知られていない花粉症対策の初期治療の効果
アレグラ、アレジオン、アレロック・・・つらい花粉症の時期になるとこういった抗ヒスタミン剤・抗アレルギー薬が手放せない方も多いでしょう。例年2月にはスギ花粉が飛散し春の訪れとともに黄色いアイツがやってきます。



「花粉症はなかなか治るものじゃないし、今年も花粉がやってきたらお薬

 

 

花粉から身を守る対策を!

花粉症は、治療のみではなく、花粉から身を守るセルフケアを同時に行うことが必要です。花粉症シーズンには、以下に注意してあげましょう。

秋花粉の植物に近づかない

子供の外遊びは大切ですが、症状が見られる時は、なるべく草むらや河川敷では遊ばせないようにしましょう。花粉が飛散していない時期に、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラが生えている場所を確認しておき、8月~10月中はなるべく近寄らないようにしましょう。

帽子・マスクを着用

外出時はつばの付いた帽子をかぶり、マスクを着用しましょう。子供もメガネを使用するとよいのですが、メガネによるケガが報告されているため、使用の際は注意しましょう。

マスクやメガネを嫌がる場合、頭と顔は花粉が付着しやすい部分のため、帽子は被らせるようにしましょう。

花粉が付着しやすい衣類は避ける

外出時は、ウールなどの花粉が付着しやすい衣類は避け、綿、ポリエステルなど、花粉が付着しにくい衣類を着せましょう。

帰宅後は外で花粉を落としてから入室する

花粉は服に付着しやすくなっています。花粉は小さく目に見えないため、帰宅した時は家に入る前に、上着を払ったり、ブラッシングをして花粉をふるい落とすようにしてあげましょう。

帰宅後は手洗い・うがい・洗顔・鼻もかむ

花粉は目に見えなくとも、手、顔、鼻、目などに付着しているため、帰宅後はすぐシャワーを浴びない場合は、必ず手洗い、洗顔と鼻もかむように教えましょう。

アレルゲンを減らす環境作りが大切

他のアレルギー症状も誘発しないために、以下に注意してあげましょう。

戸締りと換気

花粉が部屋に侵入しないために、しっかりと戸締りは必要です。部屋の換気をする場合は、花粉の飛散量の多い時間帯(11~14時頃)は避け、網戸やレースのカーテンをしたまま窓を約10cm位開け、迅速に行いましょう。

 

空気清浄機をしっかり運転させて、空気をきれいにしましょう。

こまめな掃除

花粉はホコリなどと一緒に室内の床などにたまりやすいため、特にシーズン中は毎日掃除をするようにしましょう。なるべくじゅうたんやカーペットは使わない方がよいでしょう。

 

掃除機は花粉が舞い散ることがあるため、なるべく拭き掃除にし、室内に花粉やハウスダストを残さないようにしましょう。

 

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photo AC

洗えるものは洗う

枕カバーやシーツなどの寝具はこまめに洗い、清潔にしましょう。また、ぬいぐるみやおもちゃなども、洗えるものは洗うようにしましょう。

 

 

このように、家の中の環境を整えてアレルゲンを減らし、悪化させないことが大切です。

さいごに ~小児に多い花粉症の合併症に注意~

子供の花粉症は合併症が多いのも特徴の1つです。

 

長引く鼻炎を放置すると、副鼻腔炎(ふくびくうえん)や、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)などになりやすく、蓄膿症(ちくのうしょう)に進行したり、難聴などを引き起こす可能性もあります。

 

花粉症は対処が遅れると、学業や日常生活にも支障をきたすことが多いため、早めに気づいてあげることが大切です。

ミナカラ
インフルエンザの基礎知識・予防・治療・お薬まで

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