不正出血の原因は婦人科系疾患に潜んでいる!不正出血の症状・種類・予防法まで解説

不正出血は生理以外で性器から出血する状態のこと。生理機能が原因の場合と、婦人科系疾患やホルモンの異常などによる場合があります。不正出血には重大な疾患が潜んでいる可能性もあるので、症状を知って適切に対処しましょう。

不正出血は64%以上の女性が経験している!

生理が終わって安心していたら、ある日突然の出血にびっくり!

もし、生理でもないのに出血があったら、それは「不正出血」かもしれません。

 

某調査機関の不正出血に関するアンケート調査では、64%以上の女性が不正出血を経験しているという結果がでました。実に多くの女性が体験している不正出血は、生理以外で性器から出血する状態をいいます。

 

本来子宮が元気であれば出血することはありません。しかし、体に変化が起こったときや過度な負担がかかっていると、体はあなたに「出血でサインを送るから気がついて!」と一生懸命伝えます。

 

不正出血の原因は、大きく2つに分けられます。

①機能性出血(体の変化による出血)②器質性出血(病気や体のバランスの崩れによる出血)です。生理機能なら問題はありませんが、体のバランスが崩れているなら要注意です。

 

出血の原因は様々ですが、早めに対処しておけば、症状の進行や大きな病気を防ぐことができます。不正出血の特徴を見ていきましょう。

問題ナシ!生理のサイクルが関係する不正出血

ホルモンバランスの乱れから起こる不正出血を「機能性出血」といいます。

主に更年期と思春期に起こりやすく、更年期の場合は卵巣機能の衰えがきかっけとなり、思春期の場合は子宮や卵巣の成長段階で不正出血が生じます。

 

女性ホルモンには卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つのホルモンがあり、この2つのホルモン分泌量バランスが崩れると、機能性出血が起こります。

機能性出血の場合は過度の心配無用!

機能性出血の中でも、体の生理的現象により不正出血が起こる場合があります。例えば排卵期間に起こる排卵出血や妊娠初期に起こる着床出血です。この場合、生理前に出血することがありますが、病気によって出血が起こっているわけではありませんので、過度に心配する必要はありません。

 

 

排卵期間に起こる排卵出血(中間出血)とは

排卵期にホルモンが一時的に減少することで、子宮内膜から出血が起こることがあります。この場合は2~3日ぐらいで出血は治まります。基礎体温と照らし合わせ、出血の時期が排卵期と重なっているかどうかが排卵出血を知る目安になります。排卵出血は、体の生理的機能の働きで起こる出血なので病気ではありません。

妊娠期間に起こる着床出血は、妊娠初期の兆候

妊娠初期に起こる症状の特徴に、着床出血があります。着床出血は受精卵が子宮に着床する際に、子宮内膜が傷つくことで起こる出血です。病気ではありませんので安心してください。

ただし、出血が止まらない、心配があるという方は医療機関を受診しましょう。

 

着床出血は妊娠初期のサイン生理以外で起こる出血の1つに「着床出血」があります。女性の体は毎月排卵し生理を迎えます。妊娠は、卵子が排卵されたあとに精子と結びつき受精し、卵子が受精卵となり子宮に着床するという経過をたどります。排卵された卵子は、24時間しか生きることができません。受精できる時間も6~8時間と、排卵日なら

 

 

問題アリ!身体からのSOSである不正出血

「ちょっとした出血だから」「出血以外はとくに異常がない」といった気持ちで、不正出血を軽視し、見て見ぬふりをしてしまうと、とても危険な場合があります。

少量の出血でもそれは体からのSOS!子宮や膣のトラブルは器質性出血の原因となります。

 

子宮や膣の病気が原因となる器質性出血

≪良性の場合≫

良性の場合に起こる疾患として子宮内膜症、子宮筋腫、子宮頸管ポリープ、子宮膣部びらんなどがあります。不正出血と同時に、性行為時の痛みや出血、おりものが増える、排尿痛などを伴うのが特徴で、治療すれば完治が可能な疾患です。

 

≪悪性の場合≫

もう1つは悪性の場合。こちらはちょっとやっかいで、子宮頸がん、膣がん、卵管がん、子宮肉腫といった大きな病気が隠れている場合があります。

 

【注意】医療機関の検査をし確認するまでは正確な判断はできないので、憶測で不用意に心配するよりは、出血した時点で医師に相談しましょう。

妊娠に関わる不正出血とその他の要因

もしあなたが妊娠中の場合、子宮外妊娠による出血も考えられます。また不妊治療中の方でも不正出血がみられる場合があります。まれにみられる不正出血の原因としては甲状腺ホルモンの異常、無月経、過少月経があります。

不正出血に気付くために!出血の特徴と検査方法

不正出血が起こったら気になるのは、血の状態や原因となる症状ではないでしょうか。

血の状態だけで原因となる症状を判断することは難しいですが、不正出血かどうか判断するポイントを押さえておきましょう。

  • 出血が起きる期間
  • 血の色
  • 出血量
  • 出血以外の症状

◼︎出血が起こる期間の目安は1日~3日

 

多くの場合、出血期間の目安は1日~3日といわれています。人によっては3日以上だらだら続いてしまう場合もありますが、早いと1日で終わるという方もいます。

 

◼︎鮮血、茶色、うっすらピンク…血の色には個人差あり

 

出血時の血の色については個人差がみられ、おりものに混じったような薄いピンク、茶色、鮮血、黒っぽいなどがあります。

 

◼︎出血量は少なめ

 

ほとんどの方が出血量は多くありません。おりものに少しつく、ティッシュに軽くつくくらいが目安になります。人によってはナプキンが必要なくらい多く出血することもあります。出血量の個人差には、子宮内膜や卵管、膣など、出血する疾患の場所によって違いがでます。

 

◼︎腹痛、腰痛、下腹部痛

 

不正出血の症状は出血以外にも見られ、もし原因が子宮や膣にある場合、腹痛、腰痛や排尿痛、性行痛が起こることがあります。他にもおりもの、かゆみ、血痰、下腹部の違和感を感じる方がいます。

不正出血の原因を見極めるための検査

不正出血の原因を見極めるには、医療機関での検査が必要になります。主な検査方法をご紹介します。

 

≪内診≫

性器の外側や膣に原因があるときに、膣に指をいれることで子宮や卵巣の様子を探ります。また指で子宮内を圧迫することで、疼痛があるかどうかも観察します。

 

≪超音波検査≫

もっとも一般的な検査方法で、子宮内の炎症や腫瘍が無いかどうかを確認します。腹の上から子宮を観察する「経腹法」と器具を膣内に入れて内部を見る「経膣法」の2種類があります。

 

≪子宮鏡検査≫

子宮の中に内視鏡をいれ、筋腫や腫瘍がないかどうかを観察します。

 

【注意】その他に血液検査で腫瘍の良性か悪性化を診断、細胞診でがん細胞の有無を調べる、CT・MRI検査による子宮や卵巣の画像による診断、妊娠の有無を確認する尿検査などもあります。

診断の際に役立つ基礎体温の記録

生理の周期や排卵期、黄体期など妊娠や生理に欠かせない情報が基礎体温。

医師の問診の際に、基礎体温は不正出血の原因を突き止める上で非常に役立ちます。

基礎体温だけではなく、何日か続いている出血なのか、どぎれとぎれで出血するのかといった出血のパターンや色や量の出血状態も合わせて記録と一緒に記載しておきましょう。

不正出血の原因になる婦人科系疾患

不正出血が目印になる子宮や膣の病気は数多くあります。

女性が元気でキレイに長生きするためには、子宮と膣の健康を守ることが大切。不正出血が起こる婦人科系疾患を確認していきましょう。

主な婦人科系疾患が発生する部位です。番号と病名を照らし合わせて確認しましょう。

 

1.子宮内膜炎

子宮内膜が細菌(クラミジアや淋菌など)に感染することで炎症を起こす感染症です。子宮内膜炎になると不正出血の他に発熱、排尿痛、下腹部痛も同時に起こることがあります。

 

2.子宮腟部びらん

ホルモンの作用やタンポン・性交渉などの外的刺激により、宮頚部(しきゅうけいぶ)内の宮腟部(しきゅうちつぶ)の粘膜が赤く変色することを子宮腟部びらんといいます。

 

3.子宮頚管ポリープ

子宮の内側と外側を結ぶ子宮頸管の粘膜に上皮細胞が増殖することで、良性の腫瘍ができる状態をいいます。

 

4.子宮内膜ポリープ

子宮内膜にポリープができてしまう疾患です。無症状が多く、まれに不正出血を起こすことや月経量が多くなるといったことがあります。

 

5.粘膜下子宮筋腫

子宮内にできた筋腫が、子宮の内側に向かって育っていってしまうのが粘膜下子宮筋腫です。月経量が多い、重い月経痛、月経時の出血がダラダラ続くといった症状が伴います。

 

6.子宮体がん

子宮の内側にある、子宮内膜に起こるがんです。婦人科系疾患で最も多い病気とされています。

 

7.子宮頸がん

子宮の入り口付近の子宮頸部(しきゅうけいぶ)に、がんができることです。子宮がんの7割を子宮頸がんが占めているといわれるほど、女性に多いがんです。

 

8.膣がん

赤ちゃんが生まれる時の産道である膣に、悪性のがんができる疾患が膣がんです。

 

9.萎縮性腟炎

閉経後に女性ホルモンが低下することで、膣が乾燥・萎縮することから、雑菌が繁殖し膣に炎症が起こる症状です。

 

10.頸管の炎症

子宮内の頸管が病原菌に感染することにより、炎症を起こす疾患です。下腹部痛や発熱などが発症することもあります。

 

11.卵巣腫瘍

卵巣内に分泌液が溜まり、腫れが生じることです。卵巣がんとも呼ばれ、腰痛、下腹部痛、生理不順も同時に伴うことがあります。

 

12.卵巣機能不全による出血 

生殖活動を行う卵巣の機能が上手く働かなくなることを卵巣機能不全といいます。不妊の原因にもなっています

【注意】性感染症から不正出血も起こる

性器クラミジア感染症や淋菌感染症などの性感染症は卵管炎を引き起こし不正出血の原因になります。

 

【注意】不正出血の治療は疾患場所によって変わる

不正出血が起こる原因によって治療法が異なり、筋腫や腫瘍があれば摘出手術、子宮内膜に問題があれば手術や投薬治療となります。

いずれにしても、医療機関を受診し検査と医師の診断をするまでは、不正出血の原因に適した治療はわかりません。

不正出血を予防するために体を気づかう毎日を送ろう

不正出血が起こるような子宮の病気は、1日や2日では完治することが難しいものが多くあります。

心と身体の負担が大きくなる前に、日常生活の中で、しっかり予防に努めましょう。

 

規則正しい生活は基本中の基本

 

栄養バランスのとれた食事を取ることが大切です。中でも、豆類、大豆製品を積極的に摂り入れましょう。

納豆や豆腐、きなこ、豆乳などの大豆食品は、ホルモンバランスの乱れを整えるのに効果的。豆腐は湯豆腐で、豆乳は常温で飲むなど体の中を冷やさない工夫も同時にしましょう。

 

十分な睡眠、ストレスをため込まない心、適度な運動で自然治癒力や免疫力を上げることも、子宮力・妊娠力のある身体つくりに繋がります。

 

そして、元気な子宮を保つために有効なのが「身体を冷やさないこと」。体を温めるために、手軽にできるツボ押しをしてみましょう。くるぶしの上、指4本分上にあるスポットが「三陰交(さんいんこう)」と呼ばれるツボは血行を良くするツボです。お風呂の中や就寝前のリラックスしているときに押してみてください。

婦人科検診は必ず年に1度受けること

不正出血で子宮がんが発見されることも少なくありませんが、不正出血の有無に関わらず、婦人科検診は必ず受けましょう。

とくに35歳を過ぎると子宮がんのリスクは高くなります。また子宮頸は若い女性に多い病気です。

検査での早期発見は完治への早道です。

おわりに~自己判断せずに婦人科を受診しましょう

子宮に起こる病気の要因をたくさん含む不正出血は、自己診断でその原因を見極めることはとても危険です。

出血が起こったら、まず婦人科を受診して医師に相談しましょう。

原因がはっきりすれば、気持ちもラクになるはずです。

ミナカラ
インフルエンザの基礎知識・予防・治療・お薬まで

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