子宮内膜増殖症の症状・治療法・原因を知って体をまもろう!

子宮内膜増殖症は女性が気をつけたい病気のひとつ。女性のライフスタイルの変化に伴い、婦人科系の病気の発症率は年々増加しています。がんに発展する可能性もある子宮内膜増殖症の症状・原因・治療法について詳しく解説します!

現代女性は婦人科系の病気にかかりやすい!

子宮内膜症に子宮筋腫、子宮頸がん…

 

一昔前には注目されることの少なかった女性特有の婦人科系の病気。

昨今、女性の社会進出や、若いうちに結婚という選択肢がない人生も多いため、晩婚化がすすむことで晩産化や不妊症につながりやすくなっています。

 

妊娠・授乳中には月経が止まり、その後次の妊娠…

一昔前の女性はこの繰り返しで、生涯における月経の回数が少なかったのですが、現代では、妊娠をしない女性や、子どもは1人しか産まないという女性が格段に多くなったことで、毎月の月経で子宮を酷使し、病気の発症率が高くなっているのです。

 

今回は婦人科系の病気の中でも特に知ってもらいたい、子宮内膜増殖症について解説します。

 

image By

 

photo AC

子宮内膜症について

子宮内膜増殖症とは、子宮内にできる内膜が異常に厚くなってしまう病気のことです。

子宮内膜増殖症には4つのタイプがあります。

 

①単純型子宮内膜増殖症

②複雑型子宮内膜増殖症

 

この2つは、細胞に異型のない子宮内膜増殖症です。

分泌活動を行う細胞の集まりである腺構造の違いによって、単純型と複雑型に分かれています。

これらは、症状が強くないようであれば、7〜8割は自然治癒します。

 

③単純型子宮内膜異型増殖症

④複雑型子宮内膜異型増殖症

 

この2つは、細胞に異型を伴う子宮内膜異型増殖症です。

3〜4割は自然治癒しますが、④の場合、がんに進行する可能性があるので要注意です。

④複雑型子宮内膜異型増殖症は、日本産婦人科学会のデータによると3割程の確率で子宮体癌へと進行する可能性があるとされています。そのため、前癌病変とも呼ばれます。

 

どのタイプであっても、定期的な検診で経過観察が必要です。

子宮内膜増殖症と子宮内膜症の違い

子宮内膜増殖症と似たような病気に子宮内膜症があります。

子宮内膜症は、有名人の公表や女性誌でも婦人科系の病気特集で多く取り上げられるため、病名を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

子宮内膜増殖症は、子宮内にできる内膜が異常に厚くなってしまう病気であるのに対し、子宮内膜症は内膜が子宮以外の場所でできてしまう病気です。

 

受精卵着床のための子宮内で厚くなるべき内膜が、卵巣やダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)などに発生します。

また、全体の3%ではありますが、骨盤外のおへそや肺、胃や腸などにもできることがあります。

子宮内膜増殖症の症状

子宮内膜増殖症の主な症状は過多月経不正出血です。

 

経血のなかにレバーのような血のかたまりがあったり、ナプキンが1時間ももたないほど経血量が非常に多く、日常生活に支障をきたすような場合は過多月経である可能性があります。

月経以外で性器から出血した場合、不正出血なので注意が必要です。

 

また、出血過多によって引き起こされる貧血、倦怠、動悸なども症状としてあげられます。

 

過多月経や不正出血がおこったからといって、その背景に婦人科系の病気が潜んでいる可能性があると気づきにくいもの。

いつもと違った症状があればすぐに婦人科に相談しましょう。

ホルモンバランスの乱れが原因

子宮内膜増殖症の主な原因はホルモンバランスの乱れにあります。

 

女性ホルモンのひとつであるプロゲステロン(黄体ホルモン)が欠如する、またはプロゲステロンが分泌されず、エストロゲン(卵胞ホルモン)のみ分泌されることで内膜が過度に厚くなり、子宮内膜増殖症を発症します。

 

<プロゲステロンとエストロゲンの特徴>

プロゲステロンは、妊娠のための準備をする働きをするホルモンです。

プロゲステロンが増加すると、水分を体内にため込んだり、月経前に食欲が抑えられない、痩せにくいなどという症状がでます。

エストロゲンは、代謝をよくするなど、体を正常かつ健康に保つ作用があります。そのため、エストロゲンが分泌されている時期にダイエットをすると効果的だとされています。また、肌や髪のツヤも良く、気持ちも前向きにしてくれるホルモンです。

婦人科系の病気と密接な関係にある女性ホルモン

生涯において分泌される女性ホルモンの量は、ティースプーン1杯であるといわれるほど微量であるといわれています。

しかし、婦人科系の病気と切っては切れない関係にあり、ホルモンバランスの乱れがちな更年期にも子宮内膜増殖症が起こりやすくなったりもします。

ホルモンバランスが乱れる原因は、ストレスをはじめ不規則な生活、睡眠不足、過度なダイエットなど、様々な要因があります。

ホルモンバランスが乱れる原因にあった対処をし、子宮内膜増殖症の発症を防ぎましょう。

子宮内膜増殖症の検査と治療

まずは婦人科の検診で、超音波検査血液検査を受けます。内膜の厚さに異常が見つかれば、子宮内膜増殖症や子宮体癌が疑われます。

そして、子宮内膜の細胞診断を行い、異常があった場合は子宮内膜掻爬術(しきゅうないまくそうはじゅつ)などで病理組織検査をして最終診断となります。

ある程度場所が特定できていれば、子宮内膜掻爬術は麻酔をせずに行われることが多く、入院も不要、もしくは半日程度で済むことが多いです。

超音波検査、血液検査のほかにも腹腔鏡検査と呼ばれる検査方法があります。
この方法は最も信頼性の高い方法である一方、全身麻酔、入院が必要であるなどのデメリットもあります。
なので、腹腔鏡検査は内膜症がかなり進んでしまっている方や外科的処置が必要な方などを対象とした検査方法です。


このような検査により、子宮内膜症以外の婦人科系の病気も見つかる可能性があるので、まずは定期的な婦人科検診を受けるようにしましょう。

治療と子宮摘出手術の可能性

子宮内膜増殖症の7~8割、子宮内膜異型増殖症の3~4割は自然に治癒するので、定期的に内膜細胞診を行って様子を見ます。

 

しかし、子宮内膜が異型であったり・治らない・症状が強いときには子宮全摘手術をおこなう場合があります。

将来、妊娠を希望する場合は子宮の摘出手術ではなく、温存療法も選択肢の1つです。

 

摘出手術をしない場合、女性ホルモンを抑制して子宮内膜の増殖を抑える方法や、プロゲステロンを補充する方法が用いられます。ホルモン療法の1つとして、ピルが使われることもあります。

漢方薬も治療方法のひとつ

近年、風邪などの症状で内科でも処方されるほど漢方薬は一般的になりました。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など、婦人科系の病気に効果があるとされる漢方も沢山あります。

 

ストレスやホルモンバランスの乱れが主な原因であるならば、試してみるのもよいでしょう。

漢方薬は体質によって効果の現れ方に個人差もあり、種類も豊富なので、医師や薬剤師とよく相談して下さい。

 

また、子宮内膜増殖症をはじめ、婦人科系の病気に使われる漢方薬は、体質改善に重きを置いているので、「今日飲んで明日改善」のような即効性は期待できません。

数か月しっかりと続けることが大切です。

おわりに 〜定期的な検診をうけましょう〜

発症すると日常生活に支障をきたすことの多い女性特有の婦人科系の病気。

 

今回は子宮内膜増殖症について解説しましたが、女性が気をつけなくてはいけない婦人科系の病気は子宮内膜増殖症だけではありません。

 

ライフスタイルの変化に伴い、現代女性は様々な女性特有の病気を発症するリスクが高くなっています。

病気の早期発見のためにも、定期的な検診を受けるようにしましょう。

【薬剤師監修】
症状ごとの薬の選び方・使い方特集

豊富な種類のお薬の中からあなたの症状にあった薬を選ぶ
ポイントを解説します

【薬剤師監修】口内炎に効く薬の選び方

口内炎

【薬剤師監修】痔に効く薬の選び方

【薬剤師監修】水虫に効く薬の選び方

水虫

【薬剤師監修】抜け毛に効く薬の選び方

抜け毛

【薬剤師監修】妊娠検査薬の選び方

妊娠検査薬