【中用量ピル】ルテジオンの効果と飲み方を徹底解説!

中用量ピルである「ルテジオン」の飲み方・使い方のほか、飲み合わせ・食べ合わせ・副作用や、飲み忘れた時の対応方法など困った時の対応方法も解説します。

はじめに

1999年に日本でも低用量ピルの販売が開始されて以降、中用量ピルの活躍の場は減ってしまいましたが、現在でも「子宮内膜症」「月経痛」などの治療を目的として、医療の現場では引き続き用いられています。

この記事では中用量ピルのひとつである「ルテジオン」について飲み方と副作用、よくある困った時の対応方法を解説していきます。

関連記事;中用量ピルの副作用や種類について徹底解説!

中用量ピル・ルテジオンとは

ルテジオンは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンという2つの女性ホルモンからできている薬です。

【ルテジオンの成分】

・メストラノール:合成卵胞ホルモン薬で、経口避妊薬などにも広く配合されます。
・クロルマジノン酢酸エステル:合成黄体ホルモン薬(プレグナン型プロゲストーゲン)。天然の黄体ホルモンに近い自然な作用が特徴です。

ルテジオンが処方される病気や症状

・機能性子宮出血
・無月経
・月経量異常(過少月経,過多月経)
・月経周期異常(稀発月経,多発月経)
・月経困難症
・月経周期の変更
・卵巣機能不全による不妊症

排卵後のホルモンを補うことは、子宮を妊娠しやすく整える意味もあります。そのため、ルテジオンは不妊治療で処方される場合もあります。
体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり、量を加減したりすると病気が悪化することがあります。指示どおりに飲み続けることが重要です。

ルテジオンは保険適用されるピル

避妊目的や生理日をずらす目的である場合は適用ではありませんが、「月経困難症」などの治療薬として用いられる場合、基本的には保険が適用されます。
国で定められた価格は1錠あたり14.0円(2016年8月現在)ですが、自由診療の場合、価格はこの限りではありません。また、薬の値段とは別にクリニックでの診察料などが加味されます。

ルテジオンの効果

ルテジオンは、機能性子宮出血、無月経、月経異常などの月経トラブルや不妊症の治療に使用される薬です。配合されている二つの女性ホルモンの作用でホルモンバランスを整え、月経量や月経周期の異常などを改善します。

ルテジオンの避妊効果

ルテジオンは避妊を目的とした薬としては認可されていません。しかしながら排卵を抑制する効果があるため、医師の判断によって避妊目的としても処方されるケースもみられます。

避妊効果が始まる時期は、服用開始時期によるため注意が必要です。
月経困難症などの治療で飲み始めた場合、生理開始日5日目から服用を開始するため、この周期の避妊は完全ではありません。避妊を兼ねたい場合でも、念のため1週間は避妊具の併用が推奨されます。

生理を早める・遅らせる効果

中用量ピルは生理日の調整に向いている薬です。そのため、旅行や結婚式など、大きなイベントに生理が重ならないように調整するには、中用量ピルの使用をおすすめします。

生理日を早める場合、生理の7日目くらいから中用量ピルを9日間内服します。すると、その後数日で生理出血がきます。

生理日を遅らせる場合、生理予定日のの5日目くらいに中用量ピルの服用を開始します。生理をずらしたい日まで服用を継続すると服用終了後の数日で生理がきて、それが新しい生理周期となります。

ピルを服用している間は生理がきませんが、長期間遅らせると茶褐色のおりものがでることがあります。これは、ピルによって子宮内膜が厚くなりすぎ、内膜表層付近の内膜細胞が持ちこたえられなくなって少量の茶褐色のおりものとして剥離してきてしまうためです。

関連記事:ピルで生理を早める方法は?ピルの効果や副作用と生理の関係を解説!

ルテジオンのアフターピル効果は?

ルテジオンは、本来緊急避妊用の薬としては認可されていない薬ですが、緊急避妊薬としての効果があるため代用されることがあります。
アフターピルによる避妊効果はどの薬も100%ではありません。あくまで最終手段の避妊法です。
ルテジオンをアフターピルとして使用する場合、保険適用ではないため、自由診療となりクリニック毎に価格が異なります。気になる場合は事前に問い合わせてみましょう。
また、緊急避妊についてはこちらの記事をご覧ください。
関連記事:アフターピル(緊急避妊)の副作用は?失敗しない飲み方まで解説!

ルテジオンの目的別の飲み方

ルテジオンは10錠で1シートの薬です。飲み方は目的によって異なるため、医師の指示通りに服用してください。

使用量および回数・飲む量は、症状などにあわせて医師が決めます。服用の際はコップ1杯程度の水またはぬるま湯と一緒に飲んでください。

通常、成人の飲む量および回数は次のとおりですが、必ず医師の指示に従って服用してください。

機能性子宮出血、無月経に使用する場合

通常、1日1~2錠を7~10日間続けて飲みます。

月経量異常,月経周期異常,月経困難症に使用する場合

通常、1日1錠を月経の始まりを第1日目として数えて5日目より約3週間続けて飲みます。

生理を早める場合

直前の生理開始日を第1日目と数えて、5日目からルテジオンの服用を開始します。1日1~2錠を5日間服用します。服用終了日から3~5日後に、やや量の少ない出血が起こります。

生理を遅らせる場合

次の生理開始予定日の3日前からルテジオンの服用を開始し、希望する日まで服用を続けます。次の生理予定日の3日前以降からの服用開始では月経を遅らせることは難しくなるので、注意が必要です。

卵巣機能不全による不妊症に使用する場合

通常、1日1錠を月経の始まりを第1日目として数えて5日目より約3週間続けて飲み、次の周期に妊娠成立を期待します。

ルテジオンの飲み方の注意

ルテジオンを飲み忘れた場合

ルテジオンを飲み忘れた場合、決して2回分を一度に飲まないでください。気がついた時に1回分を飲むようにします。
ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分を飲んでください。 万が一、多く使用したときに異常を感じた場合は、医師または薬剤師に相談してください。

関連記事:【低用量ピルの飲み忘れ】日数・時間別の対処法と避妊効果

ルテジオンの休薬期間に生理が来ない場合

ルテジオンを服用している間は生理ではなく、休薬期間に消退出血(しょうたいしゅっけつ)という出血が発生します。量や期間は個人差がありますが、ルテジオンを服用し始めたばかりの頃はこの消退出血の量が少ないことや出血がないという場合があります。基本的には消退出血がなくても特に問題ないのでそのまま服用を継続してください。
予定通りに服用せずに消退出血がなかった場合、妊娠の可能性もあるので早めに医師に相談してください。

ルテジオン服用中は定期的な検診を

18歳以上の方は定期的に「乳がん」「子宮頸ガン検診」を受けましょう。また、ルテジオンを長期間使われている方は念のため定期的(3〜6か月に一度程度)に、血液検査や血栓症の問題がないか検診をしておく必要があります。

これらの検診は、ほとんどの婦人科・レディースクリニックで行うことができるので、ルテジオンを処方してもらっている医療期間にそのまま相談してみてください。

ルテジオンの副作用

ルテジオン服用時のおもな副作用として、吐き気・嘔吐、体重増加、乳房の張りや痛みなどがあります。低用量ピルと比較すると、効果がある一方で体への負担も強くなり副作用が現れやすくなります。
体が慣れてくると副作用は治まりますが、続く場合はルテジオンを処方してもらった医療機関に相談し、ほかのピルへの変更などを含めて相談するようにしましょう。

その他、重大な副作用とおもな自覚症状についても確認しておく必要があります。

血栓症

ルテジオンを飲んでいる間はいつでも血栓症になる可能性があり、生命に関わることがあります。血栓症について、十分理解出来るまで医師から説明を受けてください。
ルテジオン服用後に以下のような初期症状が見られた場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

全身 発熱
頭部 頭痛
視力の低下
口や喉 吐き気
胸部 吐き気、息切れ、胸の痛み、胸をしめつけられる感じ
手・足 下肢のむくみ、足の激しい痛み
皮膚 腫れ

その他、失神や足のむくみ、足がつるなど、服用前にみられなかった症状が増えた場合もすぐに服用をやめて、医療機関を受診してください。

【血栓症予防のために気をつけること】

35歳以上でタバコを吸う人は血栓症のリスクが格段に高くなります。ルテジオンを含む低用量ピルを服用する場合は、禁煙することが望ましいです。
また、オフィスなどでも定期的に体を動かすようにして、水分を摂るようにします。同じ姿勢のままでいることはやめましょう。

【ルテジオン配合錠服用者携帯カード】

ルテジオンが処方されると「ルテジオン配合錠服用者携帯カード」が配布されます。これは保険証と一緒に持ち歩くように指示され、緊急の際は医療機関がルテジオンを服用していることが分かるようにします。
血栓症は早く気がつき、すぐに治療を受けることで重症化を防ぐことができます。忘れずに携帯しましょう。

ルテジオンの購入

ルテジオンを購入する場合、産婦人科などの病院で処方箋をもらう必要があります。
中用量ピルは「月経困難症」などの治療薬として用いられる場合、基本的には保険が適用されます。ただし、避妊目的や生理日をずらす目的である場合は保険は適用されません。

ピルの代金には、薬代の他にも初診料・再診料などが加算されます。また、初診の場合や定期検査時には検査費用が加算されます。

関連記事:ピル処方の流れを解説!検査は?値段はどれくらい?

ルテジオンの個人輸入について

ルテジオンを個人輸入で購入した場合は、「服用方法」「飲み忘れ等の対処」「検査の手配」「ピルの確保」などの全てが「自己責任」となります。これは個人輸入サイトにも記載されていることです。

病院で処方してもらった医薬品で重大な副作用が起きた場合は、医薬品副作用被害救済制度などで補償されることがありますが、個人輸入の医薬品などは補償の対象外になります。
個人輸入ではなく、国内の医療機関で販売されている正当なピルの使用をお勧めします。いざというときに相談できる医療機関を知っていることは、ルテジオンを使う上で大切になってきます。

ルテジオンを服用できない人

次の方はルテジオンの使用はできません。

(1)エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば,乳癌,子宮内膜癌)及びその疑いのある方:腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがあります。

(2)血栓性静脈炎,肺塞栓症又はその既往歴のある方:血液凝固能の亢進により,これらの症状が増悪することがあります。

(3)重篤な肝障害のある方:代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため,症状が増悪することがあります。

(4)脂質代謝異常のある方:脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため,症状が増悪することがあります。

(5)妊婦又は妊娠している可能性のある方

ルテジオンを服用する際に注意すべき人

次の方はルテジオンの使用を医師とよく相談しましょう。

(1)肝障害のある方:肝障害を悪化させるおそれがあります。

(2)子宮筋腫のある方:子宮筋腫の発育を促進するおそれがあります。

(3)乳癌の既往歴のある方:乳癌が再発するおそれがあります。

(4)乳癌家族素因が強い方、乳房結節のある方、乳腺症の方又は乳房レントゲン像に異常がみられた方:症状が悪化するおそれがあります。

(5)心疾患・腎疾患又はその既往歴のある方:ナトリウム又は体液の貯留により症状を悪化させることがあります。

(6)てんかんを持っている方:症状を悪化させるおそれがあります。

(7)糖尿病の方:耐糖能が低下する可能性があります。

(8)40歳以上の方:一般に血栓症等の心・血管系の障害が発生しやすくなる年代であるため注意が必要です。

(9)骨成長が終了していない可能性がある方:骨端閉鎖をきたすおそれがあります。

(10)ポルフィリン症の方:症状を悪化させるおそれがあります。

(11)授乳中の女性:母乳の量的質的低下が起こることがあります。また母乳中へ移行することが報告されているので、医師にしっかり申告しましょう。

ルテジオンと他の薬の飲み合わせ

ルテジオンとの飲み合わせに注意が必要な食べ物(サプリメント含む)や医薬品として、おもに以下のようなものがあります。

いずれも併用が禁止されているわけではなく、必ずしも一緒に使ってはいけないわけではないため状況により一緒に処方される方もいますが、ルテジオンの使用中にこれらの薬が必要となる場合は担当の医師としっかり相談しながら対応方法を確認しましょう。

ルテジオンの効果や作用に影響が出るおそれのある飲み合わせ

  1. バルビツール酸系製剤(フェノバルビタール等
    てんかんの予防や、不安や緊張の治療に使われる薬の一つです。ルテジオンとバルビツール酸系製剤(フェノバルビタール・フェノバール等)の飲み合わせや併用には注意が必要とされています。
    バルビツール酸系の薬によりルテジオンの代謝が進み、不正性器出血が発生しやすくなる可能性が報告されています。不安や緊張の治療のお薬は他にも多数あるため、抗不安薬を使う場合は念のためルテジオンを服用していることを医師にも伝えておくと良いでしょう。
     
  2. ヒダントイン系製剤(フェニトイン等)
    てんかんやけいれんの予防に使われる薬の一つです。ルテジオンとヒダントイン系製剤(フェニトイン等)の飲み合わせや併用には注意が必要とされています。
    ヒダントイン系の薬によりルテジオンの代謝が進み、不正性器出血が発生しやすくなる可能性が報告されています。
     
  3. リファンピシン(リファジン・アプテシン)
    結核の治療に使われる薬の一つです。ルテジオンとリファンピシン(リファジン・アプテシン)の飲み合わせや併用には注意が必要とされています。
    リファンピシンによりルテジオンの代謝が進み、不正性器出血が発生しやすくなる可能性が報告されています。

飲み合わせ相手の作用に影響が出るおそれのある飲み合わせ

  1. 血糖降下剤(インスリン製剤・スルフォニル尿素系製剤・ビグアナイド系製剤等)
    糖尿病の治療に使われる薬の一つで、血糖値を下げる薬です。
    ルテジオンと血糖値を下げる薬(血糖降下剤)の飲み合わせや併用には注意が必要とされています。
    ルテジオンは血糖降下剤の効果を弱めてしまう可能性が報告されており、ルテジオン服用中は特に血糖値の状態をしっかり観察しながら、血糖降下剤の用量を調整するなどの注意が必要とされています。

関連記事:ピルの飲み合わせ:サプリ・市販薬・処方薬は飲んでも大丈夫?

関連するほかの低用量ピルの情報

現在日本国内ではアンジュトリキュラーラベルフィーユマーベロンシンフェーズファボワールといった低用量ピルが婦人科などで処方してもらうことで入手可能となっています。

これらの薬は大きく「1相性タイプ」と「3相性タイプ」といったものがあります。
関連記事:1相性ピルと、3相性ピルの特徴とそれぞれのメリット・デメリット
関連記事:低用量ピルを徹底解説!種類・効果・副作用について

ルテジオン以外の中用量ピルに関しては、こちらの関連記事をごらんください。
【中用量ピル】ソフィアAの効果と副作用を解説!

おわりに

ルテジオンは、低用量ピルと比べて効果の高い分、体への負担も大きいため、低用量ピルがある現在ではあまり避妊目的のみで使用はされません。
あくまで治療目的の薬なので、長期使用を望む場合は定期検査を受けながら、医師と相談して服用するようにしてください。

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