【花粉症の予防】病院で受ける治療から身近なグッズ・食品まで

花粉症の予防や症状改善に効果的な対策を解説します。花粉症の予防には、病院で受ける治療や薬を使ったもの、身近なグッズ・食品を使ったものなど幅広くあります。予防を始める適切な時期も解説!

花粉症は1度かかってしまったら、翌年以降も症状があらわれるのが一般的です。また、今まで問題なかった人でも、ある年突然花粉症の症状がでてしまう可能性もあります。

すでに花粉症を持っている人も、まだ発症していない人も、やってくる症状を少しでも和らげるには、早め早めの予防が有効です。

花粉症の予防には、病院で受けられる治療や薬、身近なグッズや食品を用いたものまで幅広くあります。

この記事では花粉症の予防対策をまとめて解説。適切な予防対策で症状の軽減に努めましょう!

花粉症の予防はいつから始める?主な症状は?

花粉症の予防は、花粉が飛び始める前から始めることが最も大切です。

花粉の飛散が始まるタイミングは、植物の種類や地域によってバラバラです。

スギやヒノキ花粉は冬~春に飛散時期を迎え、イネ科の花粉は夏ごろに飛散します。また、キク科の植物は秋が花粉の飛散時期です。

花粉症予防に適した時期は、原因となる植物と住んでいる地域によって異なります。適切な時期から予防を始めるには、住んでいる地域の飛散時期を把握することが大切です。

花粉症の主な症状

花粉症患者が最も多いスギ花粉の飛散時期は、風邪の流行期とも重なるので、自分の症状が花粉症なのか風邪なのか判断がつきづらいものです。

特に、花粉症1年目の場合は、まさか自分が花粉症にかかったとは思わず、鼻風邪と思ってしまうことも多くあります。しかし、適切な対処が遅れると、花粉症の悪化を招くおそれがあります。

昨年、下記のような症状を経験した人は、念のため花粉症を疑った方が良いでしょう。

■水のようにサラサラとした鼻水が出続けた
■1日中立て続けにくしゃみが出た
■重度の鼻づまりがあった
■目のかゆみやまぶたの腫れがあった
■のどの渇きや空咳(痰の出ない咳)が続いた
■だるい、夜眠れない、頭が重いといった体調不良が長期にわたって続いた

病院の治療による花粉症予防

病院では花粉症の根治を目的とした「舌下免疫療法」、予防的治療に役立つ「レーザー治療」、「注射剤治療」などを受けることができます。

治療にかかる期間や、治療の開始時期がそれぞれ異なるので注意しましょう。

スギ花粉症に用いる舌下免疫療法

舌下免疫療法は、2014年から保険適応となった花粉症の根治的治療です。病院でアレルゲンの確定検査を受け、スギ花粉によるアレルギーが判明したら治療を始められます。

「シダトレン」というスギ花粉を含むエキスを舌の裏側にたらし、数分経ったら飲み込むというのが主な方法です。

スギ花粉症患者の約7割以上に効果があらわれ、薬を減らせるというメリットがある一方で、治療には3~5年ほどかかるというデメリットがあります。

鼻の粘膜を変性させるレーザー治療

花粉症による鼻づまりやくしゃみ、鼻水の軽減に効果が期待できるのが、レーザー治療です。こちらも保険が適用されます。

レーザー治療は大きく分けて2つの治療法があり、花粉症の症状が出る前に受けられる「CO2レーザー」と、症状が出た後も受けられる「半導体レーザー」があります。

レーザー照射による熱さは多少感じるものの、痛みはほとんどありません。ただし、レーザー照射後1週間は、鼻の粘膜の腫れによる鼻づまりや鼻水が出ることがあります。効果は1~3年ほど持続します。

注射剤治療

花粉症予防のための注射剤治療は、原則として内服薬の使用で効果があらわれなかった人や、内服薬と併用する人を対象に行われます。

よく使われる注射薬剤はヒスタグロビンです。週1~2回程度の頻度で合計6回の注射を受けますが、症状が出始める前に注射を終えなければいけません。効果は約3~4か月持続します。

ヒスタグロビン注射は、比較的安全性が高いとされていますが、じんま疹、発疹、一時的な鼻症状の悪化といった副作用があらわれることもあります。

なお、ヒスタグロビン注射は保険適用となります。

処方薬&市販薬による花粉症予防

花粉症シーズンを迎える前や、症状が出始めた段階で薬を使用することを「初期療法」と呼びます。

薬による予防は、花粉の飛散が始まる2週間前ごろから開始すると効果的であるとされれています。花粉症対策に初めて薬を使用する場合は、病院で自分に合った薬を処方してもらいましょう。

自分に合った薬が分かっている場合は同じ成分を含む市販薬も有効です。

処方薬・市販薬ともに、花粉症予防として使用する場合は「第2世代抗ヒスタミン薬」が効果的とされています。第2世代抗ヒスタミン薬は、第1世代の抗ヒスタミン薬と比べて効果が穏やかに持続し、副作用が少ないのが特徴です。

処方薬の第2世代抗ヒスタミン薬

第2世代抗ヒスタミン薬の処方薬で比較的高い効果が期待できるのが、「アレロック」、「ジルテック」、「ザイザル」です。

アレロックは錠剤や水なしで飲めるOD錠、顆粒といったさまざまな剤形がある処方薬です。7歳以上の子供から使用できます。2012年からはジェネリック医薬品も発売され、より安価に入手できるようになりました。主な副作用として眠気や倦怠感、口の渇きなどがあります。

ジルテックには錠剤とドライシロップがあり、ザイザルは錠剤とシロップがあります。どちらも花粉症によるアレルギー症状全般に効果的です。

ザイザルは比較的新しい薬であり、ジルテックから眠気成分をとり除いたものになります。

市販薬の第2世代抗ヒスタミン薬

久光製薬の「アレグラFX」や佐藤製薬の「ストナリニZ」は、2017年から薬の区分が第2類医薬品となったため、インターネットでも購入可能となり、これまで以上に入手しやすくなっています。

アレグラFXは副作用の眠気を抑えたい方に、ストナリニZは強い効果を期待したい人に特におすすめです。

授乳婦・妊婦・子供の注意点

授乳中の女性の場合、薬の種類によっては母乳に影響を与えてしまう可能性があります。

厚生労働省の事業である「妊娠と薬情報センター」によると、第2世代抗ヒスタミン薬のアレグラとクラリチンは「授乳中に安全に使用できると思われる薬」とされていますが、念のため医師に授乳中であることを伝えるのが理想的です。

妊娠中の場合、花粉症の薬に限らず薬の使用には制限があります。花粉症の薬では飲み薬に比べて点鼻薬や点眼薬(目薬)は比較的影響が少ないとされていますが、それでも自己判断による使用はおすすめできません。

どうしても使用したい場合は、医師に相談の上、自分に合った薬を処方してもらうようにしましょう。

子供に花粉症の薬を使用したい場合は、はじめに症状の原因が花粉症であるかを確認してください。花粉症の疑いがある場合は、早めに耳鼻科や小児科を受診しましょう。

花粉症予防におすすめのグッズや食品は?

花粉症の予防対策は身近なものでも行えます。花粉症グッズや食品を活用して、症状の軽減に役立てましょう。

マスク

花粉症グッズの代表ともいえるのが、マスクです。

マスクを着用すれば、花粉を約6分の5もカットできるとされています。より高い効果を得るためには、顔の大きさにフィットしたものを選びましょう。また不繊布の使い捨てマスクを用意し、毎日新しいものを使うようにしてください。

衣類・メガネ

衣服に花粉が付着すると、家まで花粉を持ち帰ってしまい、症状悪化の原因となります。花粉症シーズンは、花粉がつきにくい以下のような衣服を選びましょう。

■化学繊維のツルツルした素材
■袖口や裾などに折り返しのないもの

また、髪の毛に花粉がつかないよう帽子を着用するのも効果的です。

目の症状が出やすい人は、花粉が多い時期だけメガネを着用するのも良いでしょう。メガネは目全体を覆うようなレンズの大きいものを選んでください。

食品

皮膚や粘膜を強くする食品や腸内環境を整える食品が、花粉症の予防には効果的です。

■皮膚や粘膜を強くする食品

皮膚や粘膜のバリア機能が弱いと症状が出やすくなります。皮膚や粘膜に働きかける「ビタミンA」や新陳代謝を促進して皮膚や粘膜に栄養を届ける「ビタミンE」、皮膚や粘膜のベースをつくる「タンパク質」などを摂取しましょう。

ビタミンAが含まれる食品 小松菜、にんじん、ほうれん草、鶏レバーなど
ビタミンEが含まれる食品 かぼちゃ、アーモンド、ほうれん草、イカなど
タンパク質が含まれる食品 EPA・DHAが豊富な魚(いわし、さんま)、肉類、卵、大豆製品など

■腸内環境を整える食品

花粉症は免疫機能の異常によって起こります。そんな免疫機能のほとんどを司っているのが「腸」です。そのため腸内環境を整えることは、花粉症予防につながります。

腸内環境を整えるには、善玉菌を含む食品や善玉菌を増やす働きがある「水溶性食物繊維」や「オリゴ糖」を含む食品を摂ることがおすすめです。

善玉菌を含む食品 乳製品(ヨーグルト、チーズ)、牛乳、大豆製品など
※オリゴ糖と一緒に食べられるヨーグルトはおすすめ
水溶性食物繊維を含む食品 海藻類、こんにゃく、りんご、、プルーン、納豆、里芋など

おわりに

花粉症の予防対策は、1日2日で効果が出るものではありません。事前に花粉情報を入手し、適切なタイミングで行い、継続していく必要があります。

また、規則正しい睡眠サイクルやストレスをためない生活習慣で免疫機能を正常に保つことも大切です。できることから始めていきましょう。

ミナカラ
【現役の薬剤師が教えます】

口内炎に効くお薬の
選び方・使い方

口内炎の市販薬には塗り薬や貼り薬、飲み薬、スプレー、うがい薬など剤形のバリエーションが豊富で選ぶのが困難です。
豊富な種類のお薬の中からあなたの症状にあったお薬を選ぶポイントを特集しています。