虫さされのかゆみ止めに使われることが多い、キンカン。中には夏場に買ったけれど使い切らず、そのまま薬箱の中にしまいっぱなしという人もいるのではないでしょうか?
キンカンには虫さされ以外にも効能・効果があります。特にスポーツをする人に知ってもらいたいのが、捻挫にも使えるということです。
この記事では、キンカンが捻挫にも効果を発揮する理由と使い方のコツを解説します。
キンカンが捻挫に効果的な3つの理由
家庭の常備薬として90年以上愛用されている「キンカン」。虫さされのかゆみ止めに使えることは有名ですが、捻挫にも効果的ということは意外と知られていません。
キンカンが捻挫にも効果的な理由は、痛みをおさえる働きにあります。
冷却効果に優れている
キンカンには、非常に高い冷却効果があります。もともと火傷を主とした万能薬として開発された経緯もあり、患部の熱を奪う力は非常に高くなっています。
スポーツ中に起こった急な捻挫にも、患部をすばやく冷却することで痛みの抑制につながります。
有効成分の複合的な働き
痛みは、刺激を受けたことが脳に伝達されることによって起こります。
キンカンに含まれる有効成分は、冷感刺激、局所刺激、温感刺激を複合的に与えています。この複合的な働きが、痛みなどの刺激を脳に伝えにくくしています。
キンカンが捻挫に効く理由は、キンカンでかゆみが和らぐことと同じメカニズムなのです。
患部を温める
捻挫を起こした場合、まずは患部を冷やして炎症をおさえることが大切です。しかしある程度炎症が治まったら、患部を温めて血流を促し、筋肉をほぐす必要があります。
キンカンには有効成分として「トウガラシチンキ」という成分が入っており、患部への温感作用・血行促進作用があります。
アスリートも愛用するキンカン
キンカンが持つ鎮痛効果は、アスリートの間でも知られています。中でも、プロゴルファーがラウンド中にも携帯していることは、テレビでも放映されて有名になりました。
アスリートの場合は、試合中に身体を痛めたときにキンカンを塗るケースがよくみられます。
捻挫でキンカンを使うときのポイント3つ
キンカンの効果をより発揮させるために、効果的な使い方を知っておきましょう。ここでは3つのポイントを解説します。
痛みを感じたらすぐに塗る
キンカンが持つ痛みをやわらげる効果は、早めに使うほど発揮されます。応急処置を終えた後にも痛みが起こった場合は、早めにキンカンを塗りましょう。
また、キンカンは繰り返し塗ることで効果を感じやすくなります。薬の説明書には、用法用量に「1日数回、患部に適量を塗布してください。」と書かれています。
捻挫に使う場合も、症状が続く場合は繰り返し塗りましょう。
乾ききってから塗る
キンカンは繰り返し塗る場合、タイミングが重要です。
キンカンは塗った後に乾くときに患部を冷やし、しばらくしてから患部を温めるようにできています。
そのため、痛めた直後の急性期であれば、短いサイクルで繰り返し塗ってください。また、痛めてからしばらくたった慢性期では、塗る間隔を長めにあけながら使用しましょう。
どちらの場合も、乾ききってから塗ることがポイントです。
重い捻挫は早めに病院の受診を
捻挫は症状の重さ別に1度~3度に分けられます。重症の2~3度の場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
1度の捻挫の場合
最も軽い1度の場合は、多少痛みがあっても立つことや歩行が可能です。また、自宅での応急処置のみで対処できる可能性があります。
キンカンを塗るほか、患部を固定するサポーターを活用するのがおすすめです。
サポーターをするときは、キンカンが乾いてから使いましょう。
なお、痛みが長引く場合は無理をせず整形外科を受診してください。
2~3度の場合
2~3度の捻挫になると、靭帯が部分的、あるいは完全に切れてしまっているおそれがあります。靭帯を損傷すると激しい痛みがあり、立つことが難しいほか、内出血によって患部が変色することがあります。
自宅の応急処置だけで治すことは難しいので、早めに医療機関を受診してください。
スポーツ中の捻挫に備えてキンカンを常備しておこう
プロアスリートも常備しているキンカン。スポーツを頻繁にする人にとっては欠かせない存在となりそうです。
キンカンには携帯に便利なミニボトルも売られています。
ぜひ、活用してみてくださいね。