アコファイド(一般名:アコチアミド)は機能性ディスペプシアという疾患に対して適応を持っている薬であり、食前に飲むという特徴を持っています。

今回はこのアコファイドについて、製薬会社が作成している添付文書やインタビューフォームを参考にし、主に副作用に焦点を当てて確認していきます。

 

アコファイドの副作用の種類は

アコファイドで報告されている副作用は以下のようなものです。

過敏症:発疹、蕁麻疹
血液:白血球数増加
消化器:下痢、便秘、悪心、嘔吐
肝臓:ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加、血中ビリルビン増加、血中ALP増加
代謝・内分泌:血中プロラクチン増加、血中トリグリセリド増加

発疹、下痢、便秘などはアコファイドに限らず、様々薬の副作用として起こりうる副作用ですね。また、ALT(GPT)、AST(GOT)は肝機能の指標となる検査値であり、この数値が上がるというのも比較的薬の一般的な副作用と言えます。

このようにアコファイドの副作用は特徴的なものはあまりなく、一般的な薬全般に見られるような副作用が多いです。

なお、ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加などの検査値の増加は基本的にあまり自覚症状がありません。血液検査を実施した時はほぼ必ず見るような項目ですので、アコファイドを使った場合は検査値の変動に少し注目してみましょう。

 

アコファイドの副作用の頻度は

続いてアコファイドの副作用の頻度についてです。
添付文書には国内の臨床試験の結果が記載されています。臨床試験は、実際の人に投与してその薬の有効性などを確認するための試験で、治験とも呼ばれるものです。

アコファイドはこの臨床試験において、1125人を対象に副作用などん安全性を確認しています。その結果、16.3%(183人)に何らかの副作用が出ています。

その主な内訳は下痢が2.1%、便秘が1.6%、悪心が0.8%、嘔吐が0.5%という結果でした。また、臨床検査値異常では血中プロラクチン増加が3.6%、ALT(GPT)増加が1.8%、γ-GTP増加が1.2%、血中トリグリセリド増加が1.0%、AST(GOT)増加が1.0、血中ビリルビン増加が0.7%、白血球数増加が0.5%、血中ALP増加が0.5%という結果でした。

この結果から、注意したほうがいいのは下痢や便秘、悪心、嘔吐などの消化器系の副作用といったところでしょうか。ただし、下痢にしても頻度は2.1%ですので、50人に1人程度の割合と考えれます。悪心や嘔吐に関しては、1%以下ですので、あまり過度に心配は必要ないでしょう。

臨床検査値にしても、最も頻度が高いものがプロラクチン増加の3.6%であり、他は2%以下になりますので、あまり気にする必要はないかもしれません。

また、一般的な薬では重大な副作用がごく稀に報告されている場合が多いですが、アコファイドには重大な副作用の注意喚起は現時点ではされていません。これは少なくとも現時点ではあまり重大な副作用が起きることは考えにくということになります。
今後、長く使われた場合に重大な副作用が報告されるという可能性もありますが、現時点では重い副作用はあまり心配しなくて大丈夫でしょう。

 

アコファイドの妊婦、授乳中の投与は?

続いてアコファイドの妊婦、授乳中の使用についてです。

まず、妊婦についての注意喚起は以下の通りです。


妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

基本的に妊婦さんには投与しないということですね。
ただし、その理由は安全性が確立していないという理由であり、妊婦さんに投与すると胎児に重大な問題が起きるということが確認されているわけではないようです。

また、製薬会社からのインタビューフォームという書類を見てみると、アコファイド投与後に妊娠が判明した人が3人おり、そのうち2人は健康な女児を出産したという報告があります。また、残りの1人は本人の都合で中絶されたものの、胎児及び母体に異常はなかったということでした。

もし、妊婦さんが間違ってアコファイドを使用してしまった場合や、アコファイドを使用してから妊娠に気づいたという場合は、胎児に必ず悪影響があるというわけでもなさそうですので、まずは落ち着いていただき、医師にご相談いただければと思います。

続いて、授乳中についての注意喚起は以下の通りです。


授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。
[ラットで乳汁中へ移行することが報告されている。]

授乳中については、動物実験においてアコファイドが授乳中に移行することが確認されているようです。アコファイドが乳児に悪影響を与えるとは限りませんが、基本的にアコファイドを使用した場合は授乳は避けたほうがいいですね。

なお、アコファイドの血中の濃度が半分になる時間はおよそ13.31時間とされています。ですので、約1日経つと1/4の濃度、約2日経つと10分の1以下になります。この位間隔を空ければ体の中に薬はほぼ残っていないということになりますので、授乳を再開するときの目安にしていただき、最終的には医師と相談して授乳を再開するようにしましょう。

 

アコファイドの小児、高齢者への投与は?

続いてアコファイドの小児、高齢者への投与です。

小児への投与の注意喚起は以下の通りです。

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。[使用経験がない。]

 

高齢者への投与の注意喚起は以下の通りです。

一般に高齢者では生理機能(腎機能・肝機能等)が低下しているので注意すること。また,異常が認められた場合には,休薬するなど適切な処置を行うこと。


小児、高齢者いずれも悪影響があることが示されているわけではなく、一般的に成人の方と薬の作用の仕方が異なる可能性があるため、注意喚起していると考えて良さそうです。

従って、小児や高齢者の方が使われる場合でも過度な心配はせず、少し注意して体調の変化を気にかける程度で大丈夫かと思います。