シダトレンとは

シダトレン(シダトレンスギ花粉舌下液)は、スギ花粉症の治療方法である舌下免疫療法で使用される薬です。

シダトレンの成分は「標準化スギ花粉エキス原液」と呼ばれるスギ花粉を原料にしたエキスです。

舌下免疫療法とは

花粉症は、花粉によって生じるアレル ギー疾患の総称であり、主にアレルギー 性鼻炎やアレルギー性結膜炎が生じます。

アレルギー症状はアレルゲンと呼ばれる原因物質によって引き起こされます。花粉症の場合は花粉がアレルゲンになります。

舌下免疫療法は、アレルギーの原因となっているアレルゲンを少しずつ、徐々に量を増やしながら体内に入れることによって、体をアレルゲンに慣らし症状を和らげる治療方法です。

花粉症の舌下免疫療法では、スギ花粉のエキスであるシダトレンを使用して、スギ花粉に体を慣らして花粉症の症状を和らげます。

舌下免疫療法について詳しくは関連記事をごらんください。

シダトレンの効果

シダトレンは、スギ花粉症の治療に効果があります。スギ花粉のエキスであるため、ヒノキやブタクサなどのほかの花粉症には効果がありません。

スギ花粉症におけるくしゃみ・鼻水・鼻づまりや目のかゆみなどの改善、花粉症の飲み薬などほかの治療薬の減量、花粉症の症状を減らし生活の質の改善に効果を発揮します。

花粉症の飲み薬などは現れてしまった症状を一時的に和らげるものですが、シダトレンは根本的な体質改善を目指す根治、あるいは長期間の治療効果を期待して使用されます。

いつから効果を実感できる?

正しくシダトレンを使用した場合、治療を開始後初めてのスギ花粉症のシーズンから効果を期待することができます。治療を年単位で続けることによって、さらに効果を実感できるようになります。

シダトレンの副作用

シダトレンは皮下注射による免疫療法に比べて副作用は少ないとされています。

主な副作用として、口内炎・舌の下の腫れ・口の中の腫れ・喉や耳のかゆみ・頭痛などがあげられます。

副作用は薬を使用後数時間で自然に回復することが多いですが、長時間症状が続く場合は医師に相談しましょう。

初めてシダトレンを使用するときは医療機関で行い、使用してから30分間は医師のいるところで待機して副作用が出た場合に対応できるように配慮されてます。

重篤な副作用が起きた場合は病院へ

まれにアナフィラキシーなどの重篤な副作用が起きるおそれがあります。

アナフィラキシーの初期症状は、皮膚のかゆみ・蕁麻疹・発赤などの皮膚症状、吐き気・嘔吐などの消化器症状、などがあります。

これらの症状がみられた場合は、早急に病院を受診しましょう。

シダトレンの費用

シダトレンでの治療は保険が適用されます。保険適用の3割負担の料金の目安は以下になります。

初診時(初診料・アレルギー検査など) 約5,000円程度
1か月の費用(診察費・薬代など) 約2,000円〜5,000円程度
年に1回程度の検査時(アレルギー検査など) 約5,000円

これに加えて、花粉症の飛散時期に花粉症の症状が出ている場合は、症状を和らげる治療や薬代がかかります。

シダトレンの使い方

シダトレンを舌の下に垂らし、2分間置いてから飲み込みます。その後5分間は、うがいや飲食を控えます。

1日1回定められた量を毎日使用します。

少量から始め、徐々に量を増やしていきます。その後一定の量を数年間に渡って毎日使用します。

具体的なシダトレンの量などは、医師の指示にしたがいましょう。

シダトレンでの治療開始時期と治療期間

治療開始時期

シダトレンでの花粉症の治療は、スギ花粉の飛散のピークが落ち着く6月〜12月の間に開始することが望まれます。

スギ花粉が飛散している時期はスギ花粉に対して体が敏感に反応してしまうため、副作用のおそれなどを考慮して、スギ花粉が飛散していない時期から治療を開始します。

スギ花粉が飛散している時期からシダトレンの使用を開始することはできません。花粉症の時期に症状がつらくてシダトレンでの治療を検討した場合は、スギ花粉のシーズンが終わるのを待つことになります。

スギ花粉の飛散ピークの時期は地域や年によっても異なるため、具体的な治療開始時期は医師と相談しましょう。

一般的なスギ花粉の飛散時期は下記の通りです。

スギ花粉カレンダー

治療期間

長期間の治療が必要で、治療を開始してから最低でも2年は使用を継続することが推奨されています。

治療期間の目安は3年から5年になります。

シダトレンを飲み忘れてしまったら?

シダトレンは1日1回を毎日続けて使用する薬ですが、飲み忘れてしまうこともあるかもしれません。

もし忘れてしまった場合でも、1日1回を守りましょう。

たとえば5日目の分を飲み忘れたとしても、6日目に前日分とあわせて2日分使用することはしません。

長期間使用をやめてしまったら

シダトレンの使用を1か月以上止めてしまった場合、再開するときは治療初期の量からやり直しになります。治療をやめた時点と同量で再開してしまうと、口の中が腫れてしまったり過剰なアレルギー反応がでる可能性があるためです。

最初からやり直しにならないよう、毎日シダトレンを使用することを忘れないようにしましょう。

シダトレンでの治療はどの病院でも受けられる?

シダトレンは、舌下免疫療法(減感作療法)に関する十分な知識・経験と 舌下免疫療法薬に関する十分な知識を持つ「受講修了医師」のみが処方可能です。事前に講習を受け、舌下免疫療法薬 適正使用eテストに合格することで 「受講修了医師」として登録される必要があります。

すべての医療機関で処方できるわけではありませんが、舌下免疫療法を取り入れている医療機関は年々増えています。

シダトレンを使用した舌下免疫療法が受けられるかどうかは事前に各医療機関にお問い合わせください。

シダトレンを製造している鳥居薬品のホームページにて、舌下免疫療法を行っている病院を検索することが可能です。

子供や妊婦はシダトレンを使用できる?

子供

シダトレンは、12歳以上であれば問題なく使用することができます。

2017年現在、11歳以下の子供については舌下免疫療法の安全性を確認している状態です。しかし、医療機関によっては11歳以下の子供にも舌下免疫療法を行っている場合があります。その場合は保険適用での治療ができません。

11歳以下でも舌下免疫療法を検討したい場合は、医師に相談しましょう。

妊婦や授乳婦

妊娠中や妊娠を希望している方、授乳中の方はシダトレンは基本的に使用できません。授乳中にシダトレンを使用したい場合は、授乳を避けましょう。

おわりに

シダトレンを使用した舌下免疫療法は、開始する時期や毎日継続して使用することが大切です。根気のいる治療法にはなりますが、根本的な体質改善をすることができる治療方法です。

花粉症をその場しのぎではなく改善していきたい場合は、まずは医師とシダトレンでの治療をするかどうか相談すると良いでしょう。