シングレアの効果|花粉症との関係は?

シングレア(成分名:モンテルカストナトリウム)は、気管支喘息やアレルギー性鼻炎に使われる処方薬です。1日1回で効果が得られるため、使い勝手の良い薬のひとつです。

シングレアの種類には、シングレア錠5mg、シングレア錠10mg、シングレアOD錠10mg、シングレアチュアブル錠5mg、シングレア細粒4mgがあります。

シングレアは剤形によって適応が異なるので注意してください。

このうち、シングレア錠5mg、シングレア錠10mg、シングレアOD錠10mgには、花粉症などのアレルギー性鼻炎に効果が認められています。

剤形と規格 適応
気管支喘息 アレルギー性鼻炎
シングレア錠5mg あり あり
シングレア錠10mg あり あり
シングレアOD錠10mg あり あり
シングレアチュアブル錠5mg あり なし
シングレア細粒4mg あり なし

花粉症の鼻づまりに効果的

シングレアは花粉症の症状のうち鼻づまりに対して効果が期待できる薬です。

花粉が体の中に侵入すると体の中の肥満細胞と花粉が反応し、肥満細胞から「ヒスタミン」と「ロイコトリエン」が放出されます。

ヒスタミンとロイコトリエンは、さまざまな花粉症の症状を起こす原因となります。

ロイコトリエンは鼻腔内の血管を拡張することで、鼻腔を狭くし鼻づまりを起こさせます。

シングレアはロイコトリエンの働きを邪魔することで鼻腔が狭まることを解消し、鼻づまりを改善します。

  作用 症状
ヒスタミン 知覚神経の刺激 ・くしゃみ
・鼻水
・目のかゆみ
ロイコトリエン 鼻の血管を拡張 鼻づまり

くしゃみ・鼻水には効く?

抗ヒスタミン作用の花粉症の薬であるアレグラやクラリチン、ザイザルなどが鼻づまりの解消を苦手とするのに対し、抗ロイコトリエン薬のシングレアは鼻づまりの解消を期待して処方されることがあります。

花粉症でくしゃみ・鼻水などヒスタミンが原因とされる症状と、鼻づまりなどロイコトリエンが原因と考えられる症状が両方ある方には、抗ロイコトリエン薬のシングレアと抗ヒスタミン薬であるアレグラやザイザルが合わせて処方されることがあります。

主な症状 処方薬
・鼻づまり 【抗ロイコトリエン薬】
・シングレア
・キプレス
・オノン
・くしゃみ
・鼻水
・目のかゆみ
【抗ヒスタミン薬】
・アレグラ
・クラリチン
・ザイザル
など

シングレアの副作用|眠気について

主な副作用

アレルギー性鼻炎に使用されるシングレア錠5mg・シングレア錠10mg・シングレアOD錠10mgの主な副作用として報告されているものを抜粋します。

【主な副作用】
・口の渇き
・傾眠
・胸やけ
・胃の不快感
・吐き気、嘔吐
・頭痛
・腹痛
・下痢
・倦怠感
・全身におこるかゆみ

など

副作用にはさまざまな症状が報告されているので、いつもと違う症状が現れた場合は早めに医療機関を受診してください。

傾眠・眠気はでる?

シングレアの副作用に「眠気」はありません。ただし、シングレアで報告されている副作用には「傾眠」があります。

傾眠とは呼びかければすぐに目覚める程度の浅い眠りが起こる副作用です。目覚めても注意力が散漫であったり、ボーッとしていることがあり、うとうとした状態になることがあります。

一般的な花粉症薬である抗ヒスタミン薬にみられる眠気のように高頻度で起こる副作用ではありませんが、もし傾眠の兆候が見られた場合は医師に相談しましょう。

シングレアと他の薬の飲み合わせ

シングレアは、飲み合わせに注意が必要な薬が非常に少ないことが特徴です。

製薬メーカーからは、フェノバルビタールを成分に含む薬との飲み合わせに注意が呼びかけられています。

フェノバルビタールを含む医薬品とシングレアを一緒に使用すると、シングレアの代謝が早まり、シングレアの作用が弱まるおそれがあります。

フェノバルビタールを成分に含む主な医薬品

・フェノバール
・トランコロンP配合錠
・ヒダントール
・複合アレビアチン配合錠
・ルピアール坐剤

など

シングレアに限らず使用中の薬がある場合は、診察時に必ず医師へ伝えてください。

妊婦・授乳婦・小児の使用

妊娠中

シングレアは妊娠中の使用で胎児に影響を起こした報告がないことや、子どもの気管支喘息にも使われていることから、妊婦に処方されることがある薬です。

ただし、妊娠中に薬を使用する場合は、医師の指示に従って使用しましょう。妊娠中に病院を受診する場合は、医師に妊娠していることを申告してください。

授乳中の使用

シングレアは母乳へ移行しにくいと考えられているため、授乳中の方にも処方されることがあります。

ただし、授乳中の薬は医師が診察した上で判断するので、授乳の中止などは医師の指示に従ってください。

また、シングレアに限らず授乳を続ける意思があるときは、医師に相談しましょう。

小児への使用

医療現場では小児は15歳未満の子どもを指します。

気管支喘息の小児に対しては、シングレアチュアブル錠5mg、シングレア細粒4mgが処方されることがあります。

花粉症の小児への使用経験は日本ではまだ少なく、小児のアレルギー性鼻炎に対しては適応がありません。

ただし、米国では2歳以上の小児のアレルギー性鼻炎に対しシングレアが使えるため、日本の医師でも小児の花粉症にシングレアを使用することがあります。

一方、同じ抗ロイコトリエン薬のオノン(成分名:プランルカスト水和物)のドライシロップ10%は小児のアレルギー性鼻炎にも適応があります。

症状によっては抗ロイコトリエン薬よりも抗ヒスタミン薬の方が優先される場合もあるため、子どもに花粉症の症状が見られた場合には、小児科または耳鼻科を受診して医師に相談しましょう。

シングレアのジェネリックと市販薬

モンテルカストを主成分とした先発医薬品にはシングレアのほかキプレスという薬もあり、製薬会社が異なります。

ジェネリック医薬品とは先発医薬品の特許が切れることで、他のメーカーが同じ有効成分の医薬品を製造販売したものです。

有効成分が同じなので効果も持続時間も同等と国に認められています。

ジェネリックの価格

シングレアにはジェネリック医薬品「モンテルカスト」があります。

ジェネリックは開発にかかる費用がないため、先発医薬品より安価であることが多いのが特徴です。

モンテルカストはさまざまな製薬会社から発売されており、価格は製薬会社によって異なります。

先発医薬品
シングレア錠5mg 153.2円
シングレア錠10mg 203.5円
シングレアOD錠10mg 203.5円
キプレス錠5mg 153.8円
キプレス錠10mg 203.5円
キプレス錠OD錠10mg 203.5円
ジェネリック医薬品
モンテルカスト錠5mg 61.4〜76.8円
モンテルカスト錠10mg 81.4〜101.8円
モンテルカストOD錠10mg 81.4円

※2018年2月現在の1錠あたりの価格

シングレアに市販薬はある?

2018年2月現在、シングレアと同じ成分が配合された市販薬は販売されていません。

抗ロイコトリエン作用の市販薬

2017年12月現在、シングレアと同じ成分の市販薬はありませんが、花粉症による鼻づまりの解消に効果がある抗ロイコトリエン作用をもつ市販薬はあります。

忙しくて病院に行けない、花粉症で鼻づまりがあるという方にお勧めです。

スカイナーAL錠

鼻水、くしゃみの原因となるヒスタミンと鼻づまりの原因となるロイコトリエンのどちらの作用もおさえます。

15歳以上なら使用でき、1日2回使用します。

眠気が出ることがあるため、使用中は車の運転や危険をともなう機械の操作は避けてください。

なお、妊婦又は妊娠していると思われる方、15歳未満の方の使用はできません。

おわりに

花粉症の処方薬では基本的に抗ヒスタミン薬が第一候補になります。

しかし、鼻づまりの症状には抗ヒスタミン薬では効果が薄いことがあり、抗ヒスタミン薬に合わせて抗ロイトコリエン薬であるシングレアが処方されることがあります。

また、花粉症のシーズンのはじめは病院が混むことも多いので、シーズンに入る前に花粉症の薬をもらうために受診しておくのもひとつの手です。

毎年鼻づまりがあって気になっていた方は、シングレアについて医師に相談してみるのも良いでしょう。