【薬剤師監修】セロクエルの副作用・効果などを徹底紹介!

統合失調症の薬セロクエルについて解説。セロクエルの効果、メカニズム、効果の持続時間から副作用まで、現役薬剤師監修のもとわかりやすく解説します。

セロクエルの効果

セロクエルは、「フマル酸クエチアピン」を主成分とした、統合失調症を治療する薬です。神経の興奮や不安感をしずめ、気分の停滞を改善する働きがあります。

統合失調症の他、幻覚や妄想、感情や意欲の低下、思考・会話の貧困、自閉などの症状を改善する効果があります。

添付文書に記載されているセロクエルの効果は、統合失調症のみですが、適応外ではあるものの、うつ・双極性障害・せん妄などさまざまなメンタルの不調を改善するために処方されることがあります。

これまで他の抗精神病薬で十分に効果を得られなかった場合、長期に渡って他の薬を使用していて副作用が出た人に、薬を切り替えるときの選択肢のひとつとしても期待されている薬です。

セロクエルのメカニズム

セロクエルはドパミン受容体に作用し、ドパミンを抑えることで幻覚などの症状を改善します。またセロトニン受容体に働きかけることで、感情の乏しさや意欲の低下などの症状の改善にも効果があります。

そのほかにも多くの神経伝達物質の受容体に働きかけることで、統合失調症のさまざまな症状を改善する効果が期待できます。

セロクエルの効果はいつからでる?

セロクエルの最高血中濃度に到達する時間は、およそ2.6時間で、半減期はおよそ3.5時間です。

最高血中濃度とは、薬の成分が血液中に行き渡る指標で、最高血中濃度に到達したときには多くの薬の場合、効果を感じることができます。半減期とは血中濃度が半分になる時間のことで、この半減期を過ぎると薬の効き目がゆるやかに弱くなっていきます。

セロクエルは効果の持続する時間の短い薬といえるでしょう。

セロクエルの副作用

セロクエルのおもな副作用は、不眠や眠気があってウトウトとした状態である傾眠(けいみん)です。そのほかに、不安やめまい、神経過敏、だるさ、高血糖、便秘、肝機能障害なども報告されています。

太るのは副作用?

セロクエルの副作用として、頻度は高くないものの「食欲亢進」と「体重増加」が報告されています。

反対に「食欲不振」「体重減少」の記載もあります。薬の影響の受け方には個人差があるため、体重の変化が気になる場合は医師に相談しましょう。

セロクエルは眠気が出る?

セロクエルの使用時は、眠気が出やすいので注意します。また眠気だけでなく、注意・集中力・反射運動能力などの低下が起こる恐れがあるので、セロクエルの使用中は、自動車の運転など危険をともなう機械の操作はしないように注意してください。

セロクエルの離脱症状

セロクエルの使用で離脱症状が現れるといったことは、添付文書には記載されていません。しかし、抗精神病薬全般にいえることですが、急に薬の使用を中止すると離脱症状が現れる可能性があります。薬の量を減らす場合は、必ず医師の指示に従ってください。

薬の使用で現れる副作用の症状は個人差があります。気になることは必ず医師に相談しましょう。

セロクエルの飲み方

セロクエルの用法用量は添付文書によると、以下のとおりです。

通常、成人にはクエチアピンとして1回25mg、1日2又は3回より投与を開始し、患者の状態に応じて徐々に増量する。通常、1日投与量は150~600mgとし、2又は3回に分けて経口投与する。
なお、投与量は年齢・症状により適宜増減する。ただし、1日量として750mgを超えないこと。

セロクエル25mg錠/ セロクエル100mg錠/ セロクエル200mg錠/ セロクエル細粒50%添付文書

頓服(とんぷく)できる?

1日に決まった回数を飲むのではなく、症状がひどい場合に使用することを頓服(とんぷくやく)といいます。

セロクエルは頓服はできません。ソラナックスなど短時間で効果が現れる薬の場合には、不安症状が出たときの頓服が可能とされています。

セロクエルは糖尿病には使用禁忌

糖尿病の方、糖尿病を患ったことのある方はセロクエルを使用できません。高血糖や糖尿病性ケトアシドーシス(酸血症)との関連が否定できないため、禁忌とされています。

著しい血糖値の上昇から、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡などの重大な副作用が現れ、死亡に至る場合があります。セロクエルの使用中は、血糖値の測定や口の渇き、多飲、多尿、頻尿などの観察を十分に行う必要があります。医師の指示に従ってください。

また、糖尿病の原因である高血糖や肥満などがある場合、血糖値が上昇し、代謝状態を急激に悪化させるおそれがあるので、医師の指示に従う必要があります。

セロクエルの種類

セロクエルは、アステラス製薬から販売されていて、剤形には、25mg錠/100mg錠/200mg錠の錠剤のほか、細粒50%があります。

セロクエルのジェネリック

セロクエルには、後発品であるジェネリックがあります。ジェネリックは、先発品のセロクエルより種類が多く、クエチアピン錠12.5mg/25mg/50mg/100mg/の錠剤のほか、細粒10%/50%があり、医師の判断によって個人の症状などと照らし合わせて処方されます。

なお、セロクエル・クエチアピンともに処方薬のみで、同等の成分の市販薬はありません。

セロクエルの薬価

セロクエル・クエチアピンの薬価は以下のとおりです。(2017年7月現在)

剤形(先発品) 薬価 剤形(ジェネリック) 薬価
クエチアピン錠12.5mg 9.90円
セロクエル25mg錠 38.30円 クエチアピン錠25mg 9.90~20.50円
クエチアピン錠50mg 29.00円
セロクエル100mg錠 131.50円 クエチアピン錠100mg 32.30〜72.60円
セロクエル200mg錠 245.20円 クエチアピン錠200mg 59.10〜139.30円
クエチアピン細粒10% 63.10円
セロクエル細粒50% 647.40円 クエチアピン細粒50% 268.50円

処方薬には、薬価の他にも診察料や調剤料が加算されるためかかる費用は上記の金額通りではありませんが、保険適応の場合は自己負担額は合計の3割になります。

おわりに

セロクエルは、統合失調症や他の精神面の不調を改善する働きがある薬です。薬を使用する際は、医師の指示を守って正しく使用してください。使用中に体調の変化や気になることがあれば、早めに医師に相談しましょう。

出典:独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページ

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