アドエアとは?ディスカスとエアゾールはどう違う?

アドエアはおもに喘息の治療に使われる薬です。

サルメテロールキシナホ酸塩とフルチカゾンプロピオン酸エステルを成分とし、抗炎症作用とβ2受容体刺激作用により、気道の炎症をおさえ気管支を長時間広げることで発作の発生をおさえる働きをします。

アドエアは長時間作動型の吸入β2刺激剤に分類されます。すでに起こっている発作をただちに止めたり、発生している症状の悪化をおさえる薬ではないので注意してください。

また、基本的には吸入ステロイド剤と長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要と判断された場合に処方されます。

アドエアディスカスとアドエアエアゾールの違い

アドエアには「アドエアディスカス」と「アドエアエアゾール」の2種類があり、それぞれ成分量の違う3種類の製品があります。成分量によって効能効果が異なるので、自分に処方されたアドエアがどの種類なのか確認しましょう。

アドエアディスカスは紫色の円盤状の容器です。定量充填される白色の粉末を吸入するタイプで、自分のタイミングで容器にセットされている薬を吸入するため、吸入のタイミングを合わせる必要がなく、比較的簡単に使用することができます。

アドエアエアゾールは紫色の円筒状の容器です。容器を操作することでセットされている薬液が噴射されるため、ディスカスと異なり薬の噴射と吸入のタイミングを合わせる必要があります。粉末の吸入が困難な幼児や高齢者も吸入できることがメリットです。

なお、小児が使用できるのは、アドエア100ディスカスとアドエア50エアゾールのみです。また、家族に処方された薬を自己判断で子供に使用させることは絶対にやめてください。

アドエア100ディスカス

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回1吸入使用します。

小児は1日2回、1回1吸入使用します。

アドエア250ディスカス

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回1吸入使用します。

また、慢性気管支炎や肺気腫の症状にも使用されます。その場合は1日2回、1回1吸入使用します。

アドエア500ディスカス

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回1吸入使用します。

アドエア50エアゾール

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回2吸入使用します。

小児は1日2回、1回1吸入使用します。医師の判断により1回2吸入する場合もあります。

アドエア125エアゾール

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回2吸入使用します。

また、慢性気管支炎や肺気腫の症状にも使用されます。その場合は1日2回、1回2吸入使用します。

アドエア250エアゾール

気管支喘息の治療に使用されます。1日2回、1回1吸入使用します。また、医師の判断により1回2吸入する場合もあります。

※用法用量は症状や年齢によって異なる場合があります。医師の指示を正しく守りましょう。

アドエアの副作用

国内の成人に行った臨床試験では、気管支喘息に使用した際に17.4%、慢性気管支炎・肺気腫に使用した際に33.0%の副作用の発症が報告されています。

おもな副作用としては、声のしゃがれ、口腔カンジダ症、口腔や咽喉の痛みや違和感などがあります。

その他の副作用として味覚異常、むせ、咳、口内乾燥、頭痛、鼻炎、発疹、じんましん、浮腫、気管支攣縮などさまざまな症状が報告されています。

副作用と思われる体調の異常を感じたら、医師や薬剤師に相談してください、

重大な副作用

重大な副作用として以下のような症状が報告されています。

・ ショック、アナフィラキシー
・血清カリウム値低下
・肺炎

呼吸困難、じんましん、冷汗、筋力の低下、四肢の麻痺、頻脈、発熱、咳、息切れなどの重大な副作用につながる初期症状がでたら、使用を中止してすぐに医師に相談してください。

副作用の予防

副作用の声のかすれや口腔カンジダ症を予防するために、薬を吸入したあとはうがいをしてください。幼児や高齢者でうがいが困難な場合は口をすすぎましょう。

漫然と使用を続けないように注意してください。過度に使用を続けることでサロメテールの作用により不整脈や心停止を起こす恐れもあります。症状がよくなってきたら医師に相談して薬の減量を検討しましょう。

突然使用を中止することで急激な喘息の悪化を招くこともあるので、必ず医師に相談してください。

アドエアとシムビコートの違いは?

アドエアとシムビコートはどちらも吸入型の喘息の薬です。どちらも成分には抗炎症成分のステロイドと気管支を広げるβ2刺激薬が含まれています。

使用目的の違い

アドエアは基本的には症状の発生をおさえる薬であり、発生している症状を止めたり症状の悪化を防いだりするための使用はできません。

それに対してシムビコートは、症状の発生をおさえるために定期的に使用することに加えて、発作が出たときに応じて頓用として使用することもできます。シムビコートは症状の発生に合わせて使用できますが、1回の最大吸入数などが決められています。医師や薬剤師の指示を守って正しく使用してください。

容器の特徴の違い

アドエアにはエアゾールとディスカス(ドライパウダー吸入器)の2種類の容器があります。アドエアエアゾールは、幼児や高齢者など吸入力の弱いでも使用しやすい特徴があります。

それに対してシムビコートはドライパウダー吸入器の1種類の容器です。

喘息の症状がひどい方は吸入力が弱くなっている場合もあるため、アドエアエアゾールが望ましいケースもあります。

効果に違いはある?

アドエアとシムビコートは、どちらも喘息の治療に使用される主流な薬であり、副作用は少なく高い効果を感じられる薬です。

ただし、含まれているステロイド成分やβ2刺激薬成分は異なり、それぞれの成分の副作用や効果の出方は医学的に異なる検査報告もあります。

どちらの薬を使用するかは、症状や体質などから医師の判断により選択されます。

アドエアにジェネリックはある?

アドエアエアゾール・アドエアディスカスともにジェネリック医薬品は販売されていません。(2017年8月現在)

アドエアは、二つの有効成分が含まれた配合剤でもあり、比較的薬の値段が高めの設定になっています。

アドエアの薬価

アドエアを購入する場合は、薬価の他に診察料や調剤料などが加算されます。なお、健康保険適応の場合は、自己負担額は総額の1〜3割になります。

製品名 薬価
アドエア100ディスカス28吸入用 28ブリスター 2984.30
アドエア100ディスカス60吸入用 60ブリスター 6267.30
アドエア125エアゾール120吸入用 12.0g 7713.50
アドエア250エアゾール120吸入用 12.0g 8743.90
アドエア250ディスカス28吸入用 28ブリスター 3434.00
アドエア250ディスカス60吸入用 60ブリスター 7208.40
アドエア50エアゾール120吸入用 12.0g 6614.90
アドエア500ディスカス28吸入用 28ブリスター 3858.90
アドエア500ディスカス60吸入用 60ブリスター 8213.20

※2017年8月現在の薬価

おわりに

アドエアは副作用は少なく高い効果が期待できる薬です。基本的には吸入ステロイド剤と併用の必要がある場合に使用する薬です。漫然と使用せずに、薬の使用後の症状や体調の変化に十分注意して、医師と相談しながら使用しましょう。