子どもも大人も待ち遠しい旅行シーズンですね。特に長距離旅行で楽しみたいのは乗り物との付き合い。車窓からの風景も旅の醍醐味です。

しかし、せっかくの旅行も乗り物酔いがひどくては楽しさも半減・・乗り物を降りたあとも、ムカつきや頭痛など症状があとを引いてしまったら、楽しい旅行もツラい思い出になってしまいます。

そんなときにカバンにいれておくと便利なのが酔い止め薬。旅行の直前でも薬局で手軽に手に入れることが可能です。

乗り物酔いと酔い止め薬の成分の関係から、薬剤師おすすめの酔い止め薬まで、乗り物酔い対策をまとめてご紹介します!

さらに、薬にプラスで乗り物に酔わないセルフケアを知ってしっかり対策しましょう。

乗り物酔いと酔い止め薬の関係

乗り物酔いは突然吐き気に襲われるわけではありません。大きく分けて三つの段階で進行していきます。

生あくび、胃の不快感、倦怠感
めまい、頭痛、顔色が悪くなる、唾液がでる
吐き気・嘔吐

乗り物の振動や加速により、耳の中の三半規管の平衡感覚と視覚の情報がかみ合わなくなり、乗り物酔いが始まります。平衡感覚の乱れによる不快な情報が脳に送られ、脳が不快情報を受け取ったあと、嘔吐神経を刺激し、吐き気をもよおして嘔吐します。

乗り物酔いの症状は個人差がありますが、症状がどの段階まで進むかによって、服用する市販薬を使い分けます。

症状 原因 適した成分
生あくび、胃の不快感、倦怠感 三半規管の平衡感覚と視覚の情報がかみ合わなくなる 抗ヒスタミン成分、副交感神経遮断成分、中枢神経興奮成分
めまい、頭痛、顔面蒼白、唾液過多 平衡感覚の乱れによる不快情報の伝達 抗ヒスタミン成分、抗めまい成分、副交感神経遮断成分、中枢神経興奮成分
吐き気・嘔吐 嘔吐神経の刺激 抗めまい成分、抗ヒスタミン成分、副交感神経遮断成分、鎮吐成分

乗り物酔いに効く成分

酔い止めの薬は、嘔吐神経の刺激を抑える抗ヒスタミン成分と、自律神経の興奮を抑える副交感神経遮断成分が主成分になります。

また、抗ヒスタミン成分には眠気を誘う作用もあり、眠ってしまうことで乗り物酔いを予防する効果もあります。

!注意!
メニエール病など病気が原因で吐き気やめまいなどの症状が起こっている場合、市販の酔い止めはあくまで対症療法であり、病気の原因を解消するものではありません。

めまいや吐き気が長引く・程度が重い場合や、めまいや吐き気の他にも症状がある場合は、一度かかりつけ医に相談しましょう。

薬剤師おすすめの酔い止めを比較!

市販の酔い止めの薬はさまざまな種類があります。眠気を誘うものから、眠くなりにくいものまで、症状や年齢にも合わせて選びましょう!

弊社薬剤師がおすすめする市販薬をご紹介します。

車内でゆっくり休みたい人へ:催眠作用あり

抗ヒスタミン成分には、眠気を誘う作用もあるため、ゆっくり車内で休みたい方におすすめです。

【第2類医薬品】トラベルミンファミリー 6錠 乗り物酔い 吐き気 頭痛

センパア液

乗り物に乗った後や気分が悪くなったときでも、すぐ服用できます。

乗り物を楽しみたい人へ:眠くなりにくい

副交感神経遮断成分、抗めまい成分、中枢神経興奮作用のあるカフェインが主成分になるため、眠気が起こりにくい薬です。友達とのおしゃべりや乗り物からの景色を楽しみたい方におすすめです。

トラベルミン

酔ってから服用しても効果を発揮します。

アネロン「ニスキャップ」

14歳以下のお子さまへ

こども用に成分と配合量を調整されています。また、飲みやすいようにドロップやドリンク剤も多く、味も工夫がされています。

3歳から服用可

こどもクールスカイ

カフェイン成分が頭痛を軽くしてくれます。りんご味。

こどもセンパアS液

飲みやすいグレープフルーツ味のドリンク剤です。

5歳から服用可

トラベルミンジュニア

特に催眠作用が強いジフェンヒドラミンサリチル酸塩が含まれているため、移動中にゆっくり休みたいお子さん向けです。

【第2類医薬品】トラベルミンチュロップぶどう味 6錠 酔い止め 市販薬

ドロップタイプなので、移動中でも手軽に服用できます。

7歳から服用可

パンシロントラベルSP

水なしで飲める、オレンジ味のチュアブル錠です。

酔い止め薬の注意点

乗車の30分前には服用する

酔い止めの主成分である抗ヒスタミン成分は、30分〜1時間で作用が発揮され、その後4〜6時間効果を発揮します。乗り物酔いが始まる前に備えましょう。

ただし、嘔吐中枢に直接作用し吐き気を抑える成分もあるため、乗り物酔いが始まってからでも服用可能です。

他の薬との併用

含まれている成分によっては、併用不可の薬や、作用の重複があるため避けるべき薬があります。特に、風邪薬は注意が必要なものが多く存在します。

他の薬と併用する際には、薬剤師か医師に相談しましょう。

妊娠中はお控えください

中枢神経興奮成分などは、胎盤を通過することが確認されて、胎児への影響が懸念されます。また、その他の成分についても、妊婦についての安全性が疑われる場合があるため使用は避けてください。

どうしても必要な場合は、服用の前に必ずかかりつけ医に相談しましょう。

乗り物酔いをする前に!セルフケアで対策を

ツラい乗り物酔いを経験していると、乗る前から不安や緊張が起こり、乗り物酔いを悪化させることにつながります。

乗り物酔いは、酔い止め薬での対策の他にもセルフケアで予防や症状の緩和をすることもできます。自分でできる対処法を知って、乗り物酔いに備えましょう。

酔い止めの薬と併用すれば、酔い止め効果もアップします。

乗り物に乗る前

・十分な睡眠をとり、体調を万全に整える
・空腹、満腹な状態を避ける
・柑橘類は消化が悪いため直前の摂取は避ける
・たんぱく質と鉄分を補給

乗り物に乗っている最中

・進行方向を向いて座る
・読書・ゲームを避けて、視線を下に向けない
・可能であれば換気や休憩を行い、新鮮な空気を吸う
・乗用車は助手席、バスや船は中央部に座る
・会話や音楽で気分を和らげる

乗り物酔いになってしまったら

・可能であれば、乗り物を降りて休憩する
・新鮮な空気を鼻から吸ってゆっくり口から吐く
・氷を5〜10分ごとになめる
・吐いてしまったあとは、冷たい水で口をすすぐ

乗り物酔いとうまく付き合って、楽しい旅行につなげてくださいね。