フスコデ配合錠は風邪などで咳が出るときに、咳を止める薬として処方される医療用医薬品です。フスコデは一つの成分ではなく、3種類の成分を含むことによって複数のメカニズムで咳を止める効果をもたらします。通常は1回3錠を1日3回飲むので、1日9錠飲むという特徴もあり、副作用で眠気が出やすいという面もありますが、咳に対しては高い効果を期待できる薬の一つです。

今回は、このフスコデについて、配合されている成分と、咳に対する効き目、効果を薬の添付文書から確認していきたいと思います。

なお、フスコデの眠気を始めとする副作用に関しては別の記事で特集してますので、こちらも併せてご確認ください。→フスコデは眠気に注意?何錠飲む?副作用や効果についても解説

 

フスコデの咳に対する実際の効果は?

それでは早速フスコデの実際の咳に対する効果についてです。

フスコデの添付文書では「咳嗽を主訴とする呼吸器疾患患者を対象とした一般臨床試験において有用性が認められた」とされており、実際の患者さんに対する臨床試験(治験)において効果が確認されています。

 

具体的な有効率は9割以上?

これらの具体的な結果の一つをみてみると、患者30名に対して中等度以上の改善が見られた患者さんが70%、さらに軽度の改善まで含めると96.7%の患者さんに効果が認められる結果となっています。また、咳の症状に限って見ると、服用2日目までに咳の症状がなくなった患者さんが53.3%であり、消失までいかなくても改善した人を含めると96.7%の人で2日目までに咳が消失もしくは改善したという結果になります1)

フスコデを2日飲むと95%以上で効果が得られるという解釈もできる結果ですので、かなりの高い効果が期待できそうですね。

 

動物実験では3成分の相乗効果が示されている

また、動物実験においても、犬の実験にて、「ジヒドロコデインリン酸塩にdl-メチルエフェドリン塩酸塩及びクロルフェニラミンマレイン酸塩を配合することにより,ジヒドロコデインリン酸塩単独に比べ作用発現時間が短縮され,咳抑制程度も強く持続的となった」という結果も得られています2)

つまり単純に鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩だけを服用するよりは、フスコデの3つの成分を配合した状態で使用したほうが、より高い効果が得られるということですね。

 

上記の通り、フスコデに関しては、科学的にも咳に対する効果が検証されており、用法・用量を正しく守って使えば咳に対して十分な効果が期待できそうです。

 

フスコデの成分は鎮咳、気管支拡張、抗ヒスタミン

フスコデの成分については添付文書に以下のように記載されています。

1錠中

ジヒドロコデインリン酸塩 3mg

dl-メチルエフェドリン塩酸塩 7mg

クロルフェニラミンマレイン酸塩 1.5 mg

 

咳を鎮めるジヒドロコデインリン酸塩

一つ目の成分はジヒドロコデインリン酸塩です。これが咳を止める効果のメインとなる成分です。ジヒドロコデインリン酸塩は脳の咳中枢に直接作用して、咳を鎮める効果をもたらします。

ジヒドロコデインリン酸塩は鎮咳成分の中でも強い部類に入る成分であり、咳を止める上で十分な効果が期待できる成分です。

 

気管支を拡張して咳を楽にするdl-メチルエフェドリン塩酸塩

2つ目の成分はdl-メチルエフェドリン塩酸塩です。dl-メチルエフェドリン塩酸塩は気管支を広げる作用があり、息苦しさを抑え、咳を鎮める効果をもたらします。

 

抗ヒスタミン成分のクロルフェニラミンマレイン酸塩

3つ目の成分はクロルフェニラミンマレイン酸塩です。クロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分と呼ばれる成分の一つであり、鼻水などの症状にもつかわれたりする成分です。抗ヒスタミン成分は名前の通り、ヒスタミンという物質の作用を抑える成分であり、ヒスタミンによって気管支が収縮するのを抑制し、結果として咳を楽にする効果が期待できます。

また、鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩によく見られる副作用の一つである便秘を軽減する効果も期待されてます。

上記の通り、フスコデにはそれぞれ作用の仕方がことなる3つの成分により、咳を止める効果を現します。

1) 鶴岡 政徳:薬理と治療, 5(11), 3307-3311(1977)

2) 加瀬 佳年ほか:応用薬理, 15(3), 403(1978)