【薬剤師監修】プラバスタチンの効果は?副作用や使用上の注意について解説!

高脂血症の治療薬であるプラバスタチンの効果・副作用・使用上の注意から飲み合わせまで、現役薬剤師監修のもとわかりやすく解説!薬価も掲載します。

プラバスタチンの効果は?

プラバスタチン(成分名:プラバスタチンナトリウム)は、コレステロールを合成するHMG-CoA還元酵素という酵素を阻害することで、細胞内でコレステロールが合成されるのをおさえる作用があります。

コレステロールの合成をおさえることより、肝臓の細胞内に含まれるコレステロールの量が低下するため、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の肝細胞への取り込みが増加し、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値を下げる効果が得られます。

プラバスタチンは、高脂血症と家族性高コレステロール血症の治療に使用される薬です。

高脂血症は、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値またはトリグリセライド(中性脂肪)値が高すぎる状態のことで、主に生活習慣の乱れなどから引き起こされる疾患です。

家族性高コレステロール血症は、遺伝的な要因により生まれつき血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値に異常がみられるという、まれにみられる疾患です。

プラバスタチンで痩せるって本当?

プラバスタチンは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)値を大幅に下げる効果がありますが、その点のみに注目したダイエット目的での使用は危険です。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)値を下げるには、適度な食事と運動、生活習慣の乱れを改善することが最も効果的です。

プラバスタチンは、高脂血症、家族性コレステロール血症の疾患に対してのみ処方される薬であり、適切な症状に使用しないと副作用のリスクが非常に大きくなります。プラバスタチンの安易なダイエットへの使用は避けてください。

プラバスタチンの用法・用量

通常、プラバスタチンナトリウムとして15歳以上の成人には、1日10mgを1回または2回に分けて使用します。

なお、年齢や症状によって量を調整して使用しますが、重症の場合には1日20mgまで増量して処方されます。

薬の使用の際は、医師の指示にしたがってください。

プラバスタチンの副作用

プラバスタチンの主な副作用として、発疹、下痢、胃の不快感、紅斑、かゆみ、貧血などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師や薬剤師に相談してください。

重大な副作用

発生の頻度は非常にまれですが、以下の疾患が重大な副作用として報告されています。

・横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、赤褐色の尿、CK(CPK)の上昇など筋肉に関する数値の異常
・ミオパチー、免疫性壊死性ミオパチー:筋肉痛、筋肉のけいれん、脱力感、CK(CPK)の上昇など筋肉に関する数値の異常
・肝障害:黄疸、AST(GOT)・ALT(GPT)など肝臓に関する数値の異常
・血小板減少:貧血、紫斑、皮下出血など
・間質性肺炎:発熱、せき、呼吸困難、胸部X線異常など
・末梢神経障害:手足のしびれや痛み、手足の動きづらさ
・過敏症状(ループス様症候群、血管炎など):発疹、湿疹、じんましん、かゆみ、紅斑、脱毛、光線過敏 

特にプラバスタチンの使用後に、手足や肩・腰などの筋肉痛、手足のしびれ、手足に力が入らない、こわばり、脱力感、赤褐色の尿などの症状が現れた際には、横紋筋融解症の発症の前兆であるおそれがあります。

横紋筋融解症により、急性腎不全などの重篤な腎障害、呼吸筋の障害による呼吸困難、多臓器不全など命に関わる重大な疾患を併発する確率が高まります。

上記の症状に気づいたら、ただちに担当の医師や薬剤師に相談してください。

プラバスタチンの使用上の注意

過去にプラバスタチンの薬剤の成分に対して、過敏症を起こしたことのある方は使用することができません。

また、腎機能に異常のみられる方で、フィブラート系の薬剤(ベザフィブラートなど)を使用している場合、原則としてプラバスタチンは使用できませんが、医師の判断で使用されるケースがあります。

使用に注意が必要な方

以下に該当する方は、医師・薬剤師の指示にしたがって慎重に使用してください。いずれも、重大な副作用である横紋筋融解症があらわれやすいとの報告があります。

・重篤な肝障害のある方、または過去に肝障害があった方
・アルコール中毒の方
・腎障害のある方、または過去に腎障害のあった方
・フィブラート系薬剤(ベザフィブラートなど)、免疫抑制剤(シクロスポリンなど)、ニコチン酸を使用中の方
・甲状腺機能低下症の方
・筋ジストロフィーなど遺伝性の筋疾患のある方、血縁者が過去に遺伝性の筋疾患にかかったことのある、または現在かかっている方
・薬剤による筋肉の障害を起こしたことのある方

高齢者の方の使用は?

高齢者(65歳以上の方)は、加齢による腎機能の低下を考慮して慎重に使用します。腎機能に何らかの障害がある場合、横紋筋融解症が現れやすくなります。

一般に高齢者は生理機能が低下しているため、副作用と思われる症状が現れた場合には、すみやかに担当の医師・薬剤師に相談してください。

妊娠中・授乳中は使用できる?

妊婦の方、または妊娠している可能性のある方は使用できません。

授乳中の方は、医師により治療上やむを得ないと判断されて使用する場合には、必ず授乳を中止してください。

プラバスタチンと他の薬との飲み合わせ

飲み合わせに注意が必要な薬があるので、プラバスタチンを使用している場合は、医療機関を受診した際に必ず医師に申告しましょう。

併用が禁止されている薬

腎機能に異常のみられる方は、プラバスタチンとフィブラート系の薬剤(ベザフィブラートなど)を原則併用することはできません。急激な腎機能の悪化をともなう横紋筋融解症が現れやすくなります。

併用に注意が必要な薬

腎機能に異常があるかないかに関わらず、プラバスタチンとフィブラート系の薬剤との併用は、横紋筋融解症が現れやすいので注意が必要です。

また、重篤な腎障害のある方が、プラバスタチンと免疫抑制剤(シクロスポリンなど)、ニコチン酸を併用すると横紋筋融解症が現れやすくなります。

筋肉痛、脱力感、赤褐色の尿などの自覚症状が現れた場合には、すぐに担当の医師・薬剤師に相談してください。

プラバスタチンの薬価は?

プラバスタチンは、メバロチンのジェネリック医薬品であり、日医工やトーワ、サワイなど多くの製薬メーカーから販売されています。

先発品メバロチンと、プラバスタチンの主なメーカーとの価格の違いは以下の通りです。(価格は1錠あたりの値段です。)

5mg

製品名 製造会社 薬価
メバロチン錠5 第一三共 45.5円
プラバスタチンNa錠5mg「ケミファ」 日本薬工 24.4円
プラバスタチンナトリウム錠5mg「日医工」 日医工 17.4円
プラバスタチンNa錠5mg「トーワ」 東和薬品
プラバスタチンNa錠5mg「サワイ」 沢井

10mg

製品名 製造会社 薬価
メバロチン錠10 第一三共 84.8円
プラバスタチンNa錠10mg「ケミファ」 日本薬工 44.5円
プラバスタチンナトリウム錠10mg「日医工」 日医工 33.7円
プラバスタチンNa錠10mg「トーワ」 東和薬品
プラバスタチンNa錠10mg「サワイ」 沢井

※薬の価格は2017年8月現在のものです。

先発品とジェネリックの違い

ジェネリック医薬品は先発品と比べて多額の研究開発費がかからないため、成分や効果が同じでありながらも安価で購入できる薬です。安いから効きが悪いという心配はありません。

しかし実際には、ジェネリックに変えたら薬の効きが悪くなった、というケースはあります。これは、含まれている添加物の違いにより、吸収に若干の影響を与えてしまうからではないかと考えられています。

もしジェネリック医薬品を使用して違和感を感じるのであれば、先発品に戻すことも考えてみましょう。

ジェネリックの製薬メーカーごとの違い

ジェネリック医薬品は製薬メーカーごとに価格が異なることがありますが、安いから質や効きが悪いといった心配はありません。

プラバスタチンのように価格帯が複数あるジェネリック医薬品で、特定の価格帯を希望する場合は、事前に薬を購入する薬局に問い合わせることをおすすめします。薬局によっては薬の取り寄せに時間がかかる場合もあるので、手持ちの薬がなくなる前に相談しましょう。

おわりに

プラバスタチンは、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値の低下作用に優れ、高脂血症、家族性高コレステロール血症の治療に十分な効果が期待できる薬です。

しかし、飲み合わせを誤ったり、適切な症状に使用しないと横紋筋融解症などの重大な副作用を引き起こすおそれがあります。

薬の使用後に異常がみられた場合には、医師・薬剤師に相談してください。医師や薬剤師の指示のもと、必ず用法・用量を守って使用しましょう。

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