アラミストとは

くしゃみ、鼻みず、鼻づまりなど鼻粘膜に症状を起こすアレルギー性鼻炎の治療に使われる薬です。直接鼻腔にステロイドを含んだ霧状の成分を噴射するタイプの薬で、使いやすい横押し型のスプレーとなっています。2009年に販売が開始された比較的新しい薬であり、2014年には100ヵ国以上で承認され、現在アレルギー性鼻炎の治療によく処方されています。

アレルギー性鼻炎とは

体に侵入してきた特定の物質が異物と判断されたとき、体が無害化しようと起こる反応であり、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を起こすものです。アレルギーを起こす原因の多くはスギ、ヒノキなどの花粉です。そのほかにホコリ、ダニ、ペットの毛、カビなども原因になることがあります。

アラミストの効果

鼻腔の中にスプレーすると、有効成分のフルチカゾンフランカルボン酸エステルがアレルギー性鼻炎の症状を起こす原因物質であるヒスタミンを減少させます。抗炎症作用や抗アレルギー作用をあらわすことで、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状の改善に効果があります。また、鼻腔内のアレルギー反応をおさえることで、目のかゆみなどの症状を改善する可能性もあります。

多くは使い始めてから24時間以内に効果の実感が期待できます。個人によっては効果を実感するのに時間がかかる場合もあります。

風邪にも使える?

風邪の症状でくしゃみや鼻水などがある方が使用すると、アラミストの成分はステロイドのため、免疫抑制作用が出る恐れがあります。アラミストはアレルギー性鼻炎の症状であるくしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみなどの改善に効果があるものです。アレルギー性鼻炎と風邪では発症の原因が異なっているので、症状が似ているからと自己判断で勝手に使用しないでください。間違った使い方をしていると、気づかないうちに症状を悪化させている可能性もあります。

アラミストの使い方

アラミストは液が粘性でドロドロしているため、よく振ってサラサラしてから使うことが正しい使用方法です。初めて使用するときは、しっかり振ったあとに容器のレバーを強く押し、液が完全に霧状になるまで空噴霧を6回行います。

使う前は、まず鼻をかんで鼻の通りを良くしておきましょう。容器をしっかり振ったあと、片側の鼻の穴にノズルを入れ、鼻から息を吸い込みながらレバーを最後まで強く押します。ノズルを鼻から離して口から息を吐きます。1日1回、左右の鼻の穴に2回ずつスプレーします。15歳未満の子どもには1回ずつスプレーします。

使ったあとは、ノズルとキャップの内側を清潔なティッシュペーパーなどで拭いてからキャップをします。室温で容器を立てた状態で保管してください。

使い方は1日1回を守る

アラミストの効果は24時間以上持続するので、1日1回の使用で十分な効果が得られます。いつも同じ時間帯に使用すると良いでしょう。前日に使うのを忘れたから、症状がひどいからと1日1回以上使わないでください。また、症状が出ていないからと使わなかったりせず、毎日の継続的な使用で十分な効果を得られることを意識しましょう。症状が治まってきても、しばらく使い続けることを推奨します。

正しく使えば、最初の空噴霧を除き、56回(14日)分使用できます。残量が多少残った場合でも適正な量を噴霧できなくなるので、決められた回数を使ったら新しいものに取り換えてください。

アラミストは子ども・妊婦にも使える?

子どもにも使える?

アラミストは2歳から使用できます。2歳未満の子どもに対する安全性は確立していないので、自己判断で勝手に使用しないでください。

またステロイド剤であるため、子どもに長期間大量に使用する場合には、子どもの成長に影響が出るおそれがあります。定期的に身長などの経過の観察を行ってください。

妊娠中にも使える?

アラミストは成分にステロイドが含まれているので、妊婦中の方や妊娠している可能性のある方への使用に安全性は確立されていません。アラミストは鼻に使うものであり、胎盤や胎児への移行は少ないものと考えられますが、医師に確認をとってから使用を判断してもらいましょう。

アラミストの副作用

アラミストはステロイド剤ですが、鼻にのみ使用するものなので全身性の副作用として心配するものはほとんどありません。局所の副作用としては、鼻の不快感や、鼻の粘膜が弱ることでまれに鼻血が出ることがあります。

アラミストと似た効果のある薬との違いは?

ナゾネックスとの違いは?

アレルギー性鼻炎を治療する処方薬として、有効成分にモメタゾンフランカルボン酸エステルを含むナゾネックスもよく処方されています。

ナゾネックスもステロイド剤であり、効能効果や使い方はほとんど同じです。アラミストとの主な違いは、容器のプッシュする方向です。ナゾネックスはオーソドックスな縦押しであり、アラミストはより使いやすさを追求した横押しレバーになっています。しかし、手の指に関節炎などがあるリウマチの方には不向きになります。自分の状態に合うものを使いましょう。

フルナーゼとの違いは?

フルナーゼはアラミストと同じ製薬会社から出ているもので、アレルギー性鼻炎に従来よく使われている薬であり、ジェネリック医薬品も数多く存在しています。有効成分にステロイドであるフルチカゾンプロピオン酸エステルを含んでいます。

アラミストはより安定した効果が持続する成分になったもので1日1回の使用ですが、フルナーゼは1日2回の使用です。また、特有のにおいがあります。

アラミストと同じ成分の市販薬はある?

アラミストと同じ有効成分のフルチカゾンフランカルボン酸エステルを含む市販薬はありません。病院で処方してもらい入手しましょう。

アラミストの薬価

アラミストの薬価は、2017年8月現在、2017.10円になります。処方薬には、薬価の他にも薬学管理料や調剤料が加算されるため、かかる費用は上記の金額通りではありませんが、保険適応の場合、自己負担額は合計の3割になります。

おわりに

アラミストはアレルギー性鼻炎の治療にはとても効果的で使い勝手の良い便利な薬です。用法用量を守らないと正しい効果が発揮されないこともあるので、医師の指示通り正しく使いましょう。