アルダクトンAとは?

アルダクトンAは高血圧症、内臓の浮腫、腹水などに使われる利尿降圧剤です。

利尿降圧剤とは、尿の量を増やし血液中の水分を減らすことで、血圧を下げる作用がある薬のことです。

アルダクトンAの有効成分はスピロノラクトンです。

授乳中も安全に使用できる薬

アルダクトンAは、国立育医療研究センターが定めている「授乳中に安全に使用できると思われる薬」にも掲載されている薬です。

授乳中にも使用でき、比較的安全な薬といえるでしょう。しかし、妊娠中や授乳中のときは、必ず受診時に医師に申告して指示を仰ぐことが安心できます。

アルダクトンAの種類

アルダクトンAには錠剤(25mg、50mg)と細粒10%の種類がありますアルダクトンA細粒には独特なにおいや味があることが特徴です。

アルダクトンAの用法用量

アルダクトンAは、年齢や症状によって使用方法が異なります。医師の指示を守って正しく使用してください。

スピロノラクトンとして、通常成人1日50~100 mgを分割経口投与 する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 ただし、「原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善」のほかは他剤と併用することが多い。

アルダクトンA錠50mg/アルダクトンA錠25mg/アルダクトンA細粒10% 添付文書

アルダクトンAの効果

アルダクトンAは原発性アルドステロン症、腎臓や肝臓の悪化による浮腫、妊娠中毒症にともなう浮腫などに用いられます。また、がんにともなう腹水にも使用されます。

高血圧症(本態性、腎性等) 心性浮腫(うっ血性心不全)、腎性浮腫、肝性浮腫、特発性浮腫
悪性腫瘍に伴う浮腫及び腹水、 栄養失調性浮腫
原発性アルドステロン症の診断及び症状の改善

アルダクトンA錠50mg/アルダクトンA錠25mg/アルダクトンA細粒10% 添付文書

アルダクトンAはニキビに効果あり?

アルダクトンAは、一部の皮膚科やクリニックで、ニキビ治療に処方されることがあります。

アルダクトンAの成分が持つ男性ホルモンへの作用により、男性ホルモンの働きを抑えることでニキビの改善が期待されます。

ただし、アルダクトンAは副作用もある薬のため、アルダクトンAのニキビへの効果と薬による副作用のおそれについて理解し、使用するかどうか医師と相談しましょう。

ただし、ニキビ治療への使用は、添付文書に効能・効果の記載のない使用になるため、ニキビの治療目的で使用する場合はすべて自費診療になります。保険適応にはならないため注意して下さい。

なお、ニキビ治療に処方された場合は、使用方法について医師に確認し、指示された用法用量を正しく守ってください。

アルダクトンAをやめるとニキビは再発する?

アルダクトンAをやめるとニキビが再発してしまうことについて、明確な情報はいまだわかっていません。服用を辞めたあとの再発については個人差もあるため、医師にしっかりと確認し使用量を少しずつ減らすなど対処法を相談しましょう。

アルダクトンAの副作用

アルダクトンAは男性ホルモンに作用する薬であり、女性型乳房、乳房腫脹、性欲減退、陰萎、多毛などが副作用として現れるおそれがあります。また、女性特有の副作用として月経不順、無月経、 閉経後の出血などもあります。

他にも、発疹・じんましん・肝斑などの皮膚症状、食欲不振・悪心・嘔吐・口渇・下痢・便秘などの消化器症状、倦怠感、心悸亢進、発熱などが副作用として報告されています。

服用後に副作用と考えられる症状が現れた場合は、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

なお、女性型乳房や性欲減退などの副作用は、薬の使用をやめると一ヶ月ほどで元に戻るとされています。

重大な副作用

ほとんどでることはありませんが、以下のような重大な副作用が報告されています。また、副作用の初期症状として、不整脈、全身倦怠感、脱力などがでることも考えられます。

・電解質異常(高カリウム血症、低ナトリウム血症、代謝性アシドーシスなど)
・急性腎不全
・中毒性表皮壊死融解症

アルダクトンAとラシックスの違い

アルダクトンAとラシックスは、ともに浮腫や腹水に用いられる利尿剤ですが、それぞれ薬の効果がでるメカニズムが異なります。

アルダクトンAは体内にカリウムを保持しながらナトリウムの排出を促します。ラシックスはナトリウムの排出作用がとても高い薬ですが、同時にカリウムも排出してしまいます。そのため、ラシックスではカリウムが不足することで起こる「低カリウム血症」という副作用のおそれがあります。

基本的には抗アルドステロン薬であるアルダクトンAが最初に用いられることが多く、アルダクトンAのみでは十分な効果が得られないときに、利尿作用の強いラシックスを併用します。

アルダクトンAとラシックスを併用する場合は、副作用を起こさないようにするためにも併用の比率がとても大切になります。症状などに合わせて処方された用法用量を守って使用してください。

アルダクトンAのジェネリック

アルダクトンAには、多くの製薬会社からジェネリック医薬品が販売されています。

製薬会社によって販売名は異なるものもあり、「スピロノラクトン」「ノイダブル」の名前で販売されています。

先発薬とジェネリックは同じ成分を使用しており、ほとんど効果は一緒であるといえます。まれに配合されている添加物の違いにより、薬の吸収に若干の影響がでて効きが悪いと感じてしまう方もいます。その場合は先発薬に戻すことも検討してみましょう。

アルダクトンAのジェネリックは、先発薬のアルダクトンAに比べると、4〜7分の1以下の価格になります。ジェネリックを希望する場合は、医師や薬剤師に申告してください。

なお、アルダクトンAのジェネリックは錠剤のみです。アルダクトンA細粒10%にはジェネリック医薬品は販売されていません。

※2017年8月現在

おわりに

アルダクトンAは日本では2007年から販売されていますが、世界的には1959年にできた使用実績も豊富な歴史のある薬です。ただし、気をつけなければならない副作用のおそれもあります。

薬を使用するときは、医師の指示を正しく守って使用しましょう。