はじめに
頭痛や歯の痛み、女性は生理痛など、いざという時のために持っておきたいのが鎮痛薬。
鎮痛薬は成分により5つの種類に分けられます。
・イブプロフェン(イブ、イブA錠 など)
・ロキソプロフェン(ロキソニンS)
・アスピリン(バファリンA、バイエルアスピリン、エキセドリンA錠、ケロリン)
・エテンザミド(ノーシン、シンパトシック錠 など)
・アセトアミノフェン(バファリルナ、小児用バファリンCⅡ、など)
この中でも、即効性があり効果が高く、口内炎や胃腸の負担が少ないのがイブプロフェンです。イブプロフェンは元々は医療用の成分です。
有効性と安全性が認められ市販薬でも使えるようになったスイッチOTCのひとつです。今では世界中で多くの市販薬に使われています。
この記事ではそんなイブプロフェンを最大量まで配合した市販薬、2015年2月に新発売したリングルアイビーα200について解説していきます。
リングルアイビーα200とはどんなお薬?
リングルアイビーα200の主な特徴
・鎮痛成分イブプロフェンを最大量(1回200㎎)まで配合
・1回1錠でのみやすい
・3回まで服用することができる。1日600㎎まで服用可
・有効成分はイブプロフェンのみのシンプルな処方
・眠くなる成分が入っていないので仕事中や運転する前でも服用できる薬
リングルアイビーα200はここがスゴイ!
リングルアイビーα200には有効成分イブプロフェンが200mg配合され、1日に最大3回まで服用することができます。
4時間おきに3回の服用ができるので、途中で薬の効果が切れる心配も少なくなりました。
リングルアイビーα200の効能・効果
頭痛、歯痛、抜歯後の陣痛、咽頭痛、耳痛、関節痛、神経痛、腰痛、筋肉痛、肩こり痛、打撲痛、骨折痛、ねんざ痛、月経痛(生理痛)、外傷痛の鎮痛、悪寒、発熱時の解熱など
リングルアイビーα200の購入方法と価格
2016年10月に第2類医薬品になりました
リングルアイビーα200は要指導医薬品に指定されていたため、今までは薬剤師のいる薬局、薬店、ドラッグストアでのみ購入できました。
しかし、2016年10月19日にリスク区分が第1類医薬品から第2類医薬品へと変更されたため、現在ではインターネット通販などでも購入が可能です。
また、第2類医薬品の場合、販売の際の専門科からの情報提供は努力義務となっており、薬剤師が不在の場合でも登録販売者が対応すれば購入することができます。
リスク区分が変更されたため、リングルアイビーα200はさらに身近な市販薬となりました。
リングルアイビーの使用方法
用法・用量
症状があらわれたとき、下記の1回服用量を、なるべく空腹時を避けて服用します。服用間隔は4時間以上おいてください。
年齢 | 1回量 | 服用回数 |
---|---|---|
成人(15才以上) | 1錠 | 2回(※3回も可) |
15才以下 | ×服用しないこと |
※再度症状があらわれた場合には3回目を服用できます。
成分詳細
イブプロフェン 200mg
痛みや発熱を感じやすくするプロスタグランジンという物質の生成を抑え、生理痛や頭痛を鎮めます。筋肉の緊張をほぐすので肩こりや首こりからくる頭痛などにも効果が期待できます。
リングルアイビーの使用上の注意点
してはいけないこと
■次の人はリングルアイビーα200を服用しないでください。
・リングルアイビーα200、または同成分の薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人
・リングルアイビーα200または他の解熱鎮痛剤薬、かぜ薬を服用してぜんそくを起こしたことがある人(ぜんそくを誘発する可能性があります。)
・15才未満の小児
・医療機関で次の病気の治療や医薬品の投与を受けている人
胃・十二指腸潰瘍、血液の病気、肝臓病、腎臓病、心臓病、高血圧、ジドブジン(レトロビル)を投与中の人
・出産予定日12週以内の妊婦
■リングルアイビーα200を服用中に飲んではいけない薬
・他の解熱鎮痛薬、かぜ薬、鎮静薬。
■その他の注意
・服用前後は飲酒しないこと
・長期連用しないこと
相談すること
■次の人は服用前に医師、歯科医師または薬剤師に相談すること。
・医師または歯科医師の治療を受けている人、または次の医薬品を服用している人
クマリン系抗凝血薬(ワルファリン)、アスピリン製剤(抗血小板剤として投与している場合)、リチウム製剤(炭酸リチウム)、チアジド系利尿薬(ヒドロクロロチアジド)ループ利尿薬(フロセミド)、タクロリムス水和物、ニューキノロン系抗菌剤(エノキサシン水和物など)、メトトレキサート、コレスチラミン
・妊娠または妊娠していると思われる人
・授乳中の人
・高齢者
・薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人
・次の診断を受けた人または、その病気にかかったことがある人
胃・十二指腸潰瘍、血液の病気、肝臓病、腎臓病、心臓病、高血圧、気管支ぜんそく、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、潰瘍性大腸炎、クローン病
リングルアイビーα200の副作用
主な副作用
■皮ふ
発疹・発赤、かゆみ
■消化器
吐き気・嘔吐、食欲不振、胃痛、胃部不快感、口内炎、胸やけ、胃もたれ、胃腸出血、腹痛、下痢、血便など
■精神神経系
めまい、眠気、不眠、気分がふさぐ
■循環器
動悸
■呼吸器
息切れ
■その他
目のかすみ、耳鳴り、むくみ、鼻血、歯ぐきの出血、出血が止まりにくい、出血、背中の痛み、過度の体温低下、からだがだるい
まれに起こる重篤な症状
■アナフィラキシーショック
服用後すぐに皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁など
■スティーブンス・ジョンソン症候群
高熱、目の充血、目やに、唇のただれ、のどの痛み、皮膚の広範囲の発疹・発赤の持続、急激な悪化
■消化器障害
便が黒くなる、吐血、血便、粘血便(血液・粘液・うみの混じった軟便)など
■肝臓機能障害
発熱、かゆみ、発疹、黄疸、褐色尿、全身のだるさ、食欲不振など
■腎障害
発熱、発疹、尿量の減少、全身のむくみ、全身のダルさ、関節痛、下痢など
■無菌性髄膜炎
首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐き気・嘔吐など
■ぜんそく
息をする時にゼーゼー、ヒューヒューと鳴る、息苦しい、など
■再生不良性貧血
青あざ、鼻血、歯ぐきの出血、発熱、皮膚や粘膜が青白く見える、疲労感、動悸、息切れ、気分が悪くなりくらっとする、血尿、など
■無顆粒球症
突然の高熱、さむけ、のどの痛み、など
服用後起こりうる症状
■便秘、口の渇き
■体温の低下や虚脱
体温が平熱より低くなる、力が出ない(虚脱)、手足が冷たくなる(四肢冷却)などの症状があらわれることがあります。その場合は直ちに服用を中止し、毛布などで保温し、添付の説明書を持って医師または薬剤師に相談してください。
その他の注意
3~4回服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、添付の説明書を持って薬剤師に相談。副作用や違和感を感じたら早めに医師の診療を受けてください。
イブプロフェン200㎎配合されている他の市販薬
イブプロフェン200㎎に有効成分を配合で話題になったのはイブA錠EXです。
イブプロフェンに「アリルイソプロピルアセチル尿素」と「無水カフェイン」という3つの有効成分が加わり高い相乗効果が期待できます。
1回量が2錠(つまり1錠中のイブプロフェンは100㎎)1日2回までの服用ができます。
イブA錠EXについて、詳しくはこちらの記事をごらんください。
関連記事:ツラい生理痛や頭痛にイブA錠EX!痛み止めの成分と効果・副作用を解説
おわりに
頭痛の緩和のために鎮痛薬を服用する人は薬物乱用頭痛に気をつけてください。
鎮痛薬の飲みすぎによって逆に頭痛が慢性化してしまう「薬物乱用頭痛」と呼ばれる症状があります。
ちょっとした頭痛や、頭痛になりそうな時に先回りして鎮痛薬を飲んだりと、頻繁に服用することで逆に効き目が短くなり、場合によっては薬によって頭痛が誘発されるものです。
薬物乱用頭痛にならないためのポイントは鎮痛薬の服用を月10日以内にすることといわれています。
関連記事:ロキソニンを頭痛や痛みの「予防」に使うのは良くない?!痛み止めと薬物乱用頭痛の注意ポイントを解説
もし、強い頭痛が続くようなら我慢しないで医師の診療を受けてください。