睡眠薬ルネスタの効果の特徴、副作用を詳しく解説!

睡眠薬ルネスタは、先に発売された「アモバン」を改良したお薬です。睡眠効果の長さや特徴、苦味などの副作用について詳しく解説します。

ルネスタはアモバンを改良した新しい睡眠薬

ルネスタは2012年に発売された比較的新しい睡眠薬です。
先に開発されて広く普及している睡眠薬に「アモバン」がありますが、アモバンは早く効き依存性が少ない一方で、苦味を感じる味覚障害などの短所がありました。

ルネスタは、アモバンの長所である「早く効く睡眠効果」はそのまま活かし、苦味などの副作用を改良した後継薬。
今回は、ルネスタの効果の特徴や副作用などについて詳しく解説します。

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<目次>
・ルネスタの効能・効果
・ルネスタが効く仕組み
・ルネスタの安全性と副作用
・さいごに
 

ルネスタの効能・効果

ルネスタは、ズバリ「不眠症」に効果がある治療薬ですが、ひと言で不眠症といっても、症状によって4つのタイプがあります。

・ 寝つきが悪い「入眠障害」
・ 途中で何度も目が覚める「中途覚醒」
・ 朝早く目が覚める「早朝覚醒」
・ 充分に眠った気がしない「熟睡障害」

ルネスタはこの中でも入眠障害中途覚醒に効果を発揮します。
ルネスタの効果の特徴は、次の通りです。

・ 不眠の中でも、寝つきが悪い「入眠障害」と、途中で目が覚める「中途覚醒」に有効
・ 翌朝まで薬が残ってぼーっとすることが少ない
・ 先に開発されたアモバンより「苦味」の副作用が出にくい

ルネスタの特徴について、詳しくみていきましょう。

入眠障害と中途覚醒に効果を発揮

不眠症の治療で睡眠薬を選ぶときに重要なのが作用時間です。
これは、薬を飲んだあとどれくらいで効き始めるのか、効果は何時間続くのかというもので、自分の不眠パターンに合わない睡眠薬はかえって悪影響になる可能性があります。

睡眠薬は作用時間で大きく4種類に分類されています。
・ 超短時間型・・・半減期が2~4時間
・ 短時間型・・・半減期が6~10時間
・ 中時間型・・・半減期が12~24時間
・ 長時間型・・・半減期が24時間以上

半減期とは、薬成分の血中濃度が半減するまでの時間のことで、薬が体に作用する時間の目安とされています。

■ ルネスタの作用時間
ルネスタは、この4種類の中で「超短時間型」の睡眠薬です。
服薬してから10~15分で効果が現れはじめ、約1~1.5時間という比較的早い時間に血中濃度が最高値になり、半減期は約5~6時間です。
寝つきが悪い入眠障害はもちろんのこと、途中で何度も目が覚めてしまう中途覚醒にも有効な睡眠薬です。

翌朝まで薬が残ることが少ない

ルネスタの効果の半減期は約5~6時間。
そのため、深夜0時に服用したとしても、朝までに効果はなくなります。夜に熟睡できれば日中の眠気も抑えられ、睡眠リズムが整えられるメリットもあります。

苦味の副作用が出にくい

ルネスタより先に発売されているアモバンは、ルネスタと同じ「超短時間型」の睡眠薬。
アモバンの主要成分のゾビクロンは催眠作用が強いという長所があり、入眠障害に有効な睡眠薬として広く普及していました。
しかし、ゾビクロンは苦味という味覚障害が出やすい短所も持ち合わせていたため、その部分を改良したのがルネスタ。
新たに開発された成分・エスゾビクロンは、睡眠効果がありながら味覚障害が出にくいもので、ルネスタの主要成分です。

ルネスタが効く仕組み

現在の睡眠薬の主流は、ベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の2種類。
ルネスタやアモバンは、このうちの非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

私たちの脳は、昼になると機能が覚醒して行動的になり、夜になると次第に抑制されておやすみモードになっていきます。
この、脳機能の抑制に関わるのがベンゾジアゼピン受容体で、これを刺激すると脳の活動を抑える神経物質(GABA)の働きが強まって、その結果、眠くなっていきます。

このベンゾジアゼピン受容体には
① 睡眠作用や鎮静作用に関与するもの
② 抗不安作用や筋弛緩作用に関与するもの

があり、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は選択性なしに①②どちらも活性化してしまいますが、非ベンゾジアゼピン系の場合はそれぞれの作用のバランスを調整できる長所があります。
ルネスタは①の「睡眠作用」に選択的に作用するため、睡眠鎮静作用に特化しており、抗不安作用や筋弛緩作用が比較的弱いという特徴があります。

また、非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、何度も使用することによる薬の耐性や依存性などが、ベンゾジアゼピン系に比べて少ないという長所もあります。

ルネスタの安全性と副作用

ルネスタ服用時の注意

● 就寝直前に服用すること
ルネスタは、服用後20分くらいで眠気が出始めるので、就寝直前に服用してください。
服用後に、もうろう状態、睡随伴症状(夢遊病症状等)があらわれることがあります。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるのでご注意ください。

● 用法用量を守ること
薬の有効性や安全性の観点から、用法用量を必ず守って服用してください。
自己判断で急に服用を中止すると不眠の症状が悪化することがあるので、薬の増減も必ず医師の指示に従ってください。

● 食中や食後直後の服用はしない
食後に服用すると、通常よりも効果が出るまでに時間がかかったり、効果が弱くなる可能性があります。
食事の後、少なくとも1時間ほど開けてから服用してください。

● 高齢者への投与に注意
ルネスタは、筋弛緩作用が比較的弱いのでふらつきが起こりにくく、高齢者にも処方されることが多い睡眠薬です。
しかし、筋弛緩作用が全く起こらないわけではなく、高齢者は一般的に生理機能が低下していることもあるため、状態を見ながら慎重に投与する必要があります。
服用後は、ふらつき・転倒などに注意してください。

● 妊娠中・授乳中の投与は慎重に
妊娠中に投与した場合の安全性は確立されていません。
できるだけ避けることが望ましく、授乳婦が服用する場合は、授乳を中止してください。

● 次の方はルネスタを服用することができません。
(1)本剤の成分又はゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者
(2)重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]
(3)急性狭隅角緑内障の患者[眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]

● 次の方は服用しないことが原則ですが、特に必要とする場合には慎重に服用してください。
肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合。

ルネスタの副作用

ルネスタは、アモバンよりも味覚障害などの副作用が出にくい薬ですが、まったく出ないというわけではありません。
製薬会社が行った国内での臨床試験によりますと、総症例325例中156例の副作用が報告されており、おもなものは味覚異常(口の中が苦く感じる)と傾眠(うとうととした状態)でした。

苦味に関しては、アモバンよりも軽いとはいえ、副作用の中で一番多くみられるものです。
副作用の出かたには個人差がありますが、食事に支障をきたすような場合は医師と相談し、苦味の副作用が出ないタイプのお薬に代えてもらう方法もあります。

なお、重大な副作用として、次の症状が挙げられています。
・ ショック
・ アナフィラキシー様症状
・ 依存性
・ 呼吸抑制
・ 肝機能障害
・ 精神症状
・ 意識障害および一過性前向性健忘
・ もうろう状態

服用中に体調の変化が見られたら速やかに使用を中止し、医師や薬剤師にご相談ください。
ルネスタの副作用については、おくすり辞典でも詳しい内容をご確認ください。
ミナカラおくすり辞典 : ルネスタ

さいごに : 睡眠薬の服用は必ず医師の指示を受けて

睡眠薬の服用は、必ず医師に相談して指示を仰ぎましょう。用法用量を守り、自己判断で薬の増減をおこなわないようにしてください。
また、症状に改善が見られた場合は医師に相談のうえ服用量を減らしていくなど、漫然と薬の服用を継続しないようにしましょう。

不眠の原因はさまざまですが、生活習慣を整えたり、軽い運動をおこなう、悩みや不安を解消する等で改善することがあります。
症状がつらいときは薬も必要ですが、日常生活の工夫も取り入れて、少しずつ快適な眠りに近づけていきましょう。

生活習慣や睡眠環境の改善に向けてのヒントは、こちらの記事も参考になさってください。
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