レルベアの効果とは?
レルベアは気管支喘息などの治療に使われる薬です。レルベアにはレルベア100エリプタとレルベア200エリプタの2種類があり、レルベア100エリプタは気管支喘息のほかにも慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)にも使用されます。レルベア200エリプタは気管支喘息の治療のみに使用されています。
レルベアは、基本的には吸入ステロイド剤と長時間作用型の吸入β2刺激薬を併用して治療を行う必要性がある場合に使用します。また、喘息治療薬の中でも長期管理薬に分類され、継続して使用することで症状のコントロールを目指します。
また、レベルアは急性の発作をすぐに抑える薬ではありません。急性の発作には短時間作動型吸入β2刺激薬など、別の適切な薬を使用する必要があります。
レルベアの成分
レルベアは、「ビランテロールトリフェニル酢酸塩」と「フルチカゾンフランカルボン酸エステル」を成分とした配合薬です。
ビランテロールトリフェニル酢酸塩は、長時間作用型のβ2受容体刺激薬であり、気管支を広げる作用があります。また、フルチカゾンフランカルボン酸エステルは吸入ステロイド薬であり、抗炎症作用により、気道の炎症をおさえ発作の発生をおさえる働きをします。
レルベアの副作用
おもな副作用として、口腔咽頭カンジダ症、発声障害などがあります。
レルベアを使用していて、副作用と思われる体調の異常を感じたら、医師や薬剤師に相談してください。
重大な副作用
重大な副作用として以下のような症状が報告されています。
・ アナフィラキシー反応(頻度不明)
・肺炎(0.5%)
呼吸困難、じんましん、冷汗、発熱、咳、息切れなどの重大な副作用につながる初期症状がでたら、すぐに医師に相談してください。
副作用の予防
副作用の声のかすれや口腔咽頭カンジダ症を予防するために、薬を吸入したあとはうがいをしてください。幼児や高齢者でうがいが困難な場合は口をすすぎましょう。
また、突然使用を中止することで急激な喘息の悪化を招くこともあります。自己判断で薬の使用を中止せずに、必ず医師に相談してください。
レルベアの使い方
レルベアはエリプタと呼ばれる容器にすでに薬が装着されており、蓋をあけて吸い込むだけで使用できます。
1)「カチッ」と音がするまでカバーを開ける
※容器のカウンターの数が1つ減ったことを確認します。
カバーを開けることにより1吸入分の薬がセットされます。 カバーは吸入の直前に開けてください。吸入器は平らに持つようにしてください。
2)無理をしない程度に息を吐き出す
3)吸入口をくわえて「スーッ」と強めに深く吸い込む
マウスピース(吸入口)を しっかりくわえ、強く深く「スーッ」と息を吸い込んでください。
4)吸入口から口を離し、3〜4秒以上息を止める
吸入器から口を離し、苦しくならない程度に息を止めます。
5)ゆっくりと息を吐き、呼吸をする
6)「カチッ」と音がするまでカバーを閉じる
7)うがいをする
レルベアとアドエアの違い
レルベアを製造販売しているグラクソ・スミスクライン社から、同じく気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患に使用できる「アドエア」も販売されています。
吸入回数・使い方の違い
アドエアは基本的には1日2回の吸入に対し、レルベアは1日1回の吸入で効果が持続します。
また、アドエアも操作は比較的簡単ではありますが、レルベアは蓋を開けて吸うだけで使用できます。吸入薬には使い方が異なるさまざまな容器がありますが、レルベアは最も使い方が簡単な部類にはいるでしょう。
成分の違い
レルベアもアドエアも、どちらも長時間作動型吸入β2刺激薬に分類される薬で、β2受容体刺激成分と抗炎症作用のステロイド成分が配合されていますが、配合されている成分が異なります。
それぞれの薬の副作用や効果の出方には個人差があり、どちらの薬が優れているとは言い切れないため、医師と相談の上、処方された薬を使用しましょう。
おわりに
レベルアは毎日継続して使用することで、喘息症状をコントロールする薬です。1日1回使用する時間を設定し、規則正しく使用しましょう。
効果が感じられない場合も自己判断で使用を中止せずに、医師に相談してください。