腰痛・関節炎・神経痛に効く漢方薬「雲仙」:効果の特徴から煎じ方・飲み方まで詳しく解説

雲仙は関節の長引く痛みやしびれに効果的な漢方製剤です。生薬16種類の組み合わせの特徴や効果、製剤の違いと特徴・煎じ方・飲み方など詳しく解説します。

雲仙に含まれる生薬と組み合わせの特徴

雲仙は16種類の生薬が配合された漢方製剤です。

痛みを鎮める生薬、筋肉の異常な収縮・痙攣を緩める生薬、炎症を抑える生薬の組み合わせにより、腰痛、関節炎、神経痛などなかなか治らないつらい痛みに効果を発揮します。

雲仙に配合された16種類の生薬は、4種類の漢方薬に生薬2つを加えた組み合わせでもあります。

4つの代表的な漢方薬に2つの生薬を加えたことで、幅広い領域の痛みに対して効果を発揮。長引く痛みを緩和するとともに、痛みを起こしている部分の血流を改善して炎症を抑えます。

16種類の生薬

【葛根湯】

風邪のひき始めや手・肩の痛みなどに使用
生薬)シャクヤク、ケイヒ、カッコン、ショウキョウ、タイソウ、カンゾウ、マオウ

【桂枝茯苓丸】

のぼせや手足の冷えをともなう生理痛、肩こりなどに使用
生薬)ボタンピ、トウニン、ブクリョウ、シャクヤク、ケイヒ

【防己黄耆湯】

水太りやむくみ、関節の痛みなどに使用
生薬)ソウジュツ、ボウイ、ショウキョウ、タイソウ、カンゾウ

【麻杏慧甘湯】

関節や筋肉の痛みなどに使用
生薬)カンゾウ、マオウ、ヨクイニン、キョウニン

以上の4つの漢方薬に瀉下・消炎作用のある「ダイオウ」、発汗、解熱、鎮痛、鎮痙作用のある「ボウフウ」の2種類の生薬を組み合わせられたのが「雲仙」です。

雲仙はさまざまな痛みに効果的!

雲仙はさまざまな痛みに効果を発揮します。痛みの種類や原因は人によって違います。1か月以上雲仙を使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医師の診断を受けてください。

雲仙が効く痛み

【腰痛】

腰から足にかけての痛みやしびれがある、椅子から立ち上がるときに腰が痛い、長時間同じ姿勢でいると腰がつらい

【関節炎】

ひざ・ひじ・手指・腰・首などの関節の痛みや腫れ、関節を曲げ伸ばししたときに痛む、階段の上り下りが痛くてつらい

【神経痛】

おしりから太もも、ふくらはぎにかけて後面が痛む坐骨神経痛など、神経の圧迫によってピリピリした痛みやしびれが生じている

【五十肩】

首から肩にかけて痛くて腕が上がらない、肩がこわばった感じがする

【リウマチ】

手足の関節が腫れて痛い、関節を動かさなくても指の関節などに痛みがある

【筋肉痛】

同じ姿勢が続いて首・肩・腰に鈍い痛みや圧迫感がある、筋肉が冷えて筋肉が痛む

【背痛】

長時間座ったままの姿勢が続き背中が痛い、過度な運動で背中が痛くなった

雲仙は3種類:特徴と飲み方

雲仙には、同じ処方で薬の形が違う3タイプがあります。

最近では飲みやすさや手軽さ、持ち運びの便利さから錠剤や散剤が一般的ですが、煎じ薬も根強い人気があります。煎じているときの香りも重要な薬効なので、処方本来の効能を活用できるのが煎じ薬の長所といえるでしょう。

3種類の「雲仙」の特徴と飲み方は次の通りです。

雲仙錠

生薬のエキスを飲みやすく錠剤に加工したもの。苦い味や個性的な香りが苦手な方でも飲みやすい薬です。

【飲み方】
次の量を食事の30分~1時間前、または食後2~3時間の空腹時に、水またはお湯で飲んでください。なお、8歳未満の子どもは使用できません。

15歳以上:1回3~5錠、1日3回
8~15歳:1回2錠、1日3回

雲仙散

生薬や生薬のエキスを顆粒状に加工したもの。一般的に錠剤より体内に吸収されやすい、量を細かく調整しやすいなどの長所があります。

【飲み方】
次の量を食後2~3時間の空腹時に、水またはお湯で飲んでください。なお、4歳未満の子どもは使用できません。

15歳以上:1回1包、1日3回
8~15歳:1回1/2包、1日3回
4~7歳:1回1/3包、1日3回

ネオ雲仙湯

生薬を直接煎じて飲むタイプ。煎じる手間がかかりますが、生薬本来の味や香りが生きていて効果を最大限に利用できます。

【飲み方】
15歳以上の方
熱湯で入れる:1日に同じ1袋用いてを3回、次の方法で作ります。1袋を(袋のまま)容器に入れて、100mlを注ぎかき混ぜながら5分間ほど浸します。できた薬液から袋を取り出し、その薬液を1回分として、食前または食間に熱い状態で飲んでください。

水から煎じる:容器に水約500mlと1袋を入れて火にかけ、とろ火で沸騰させます。沸騰したら蓋を取り、吹きこぼれないように弱火に調節して30~40分間煎じ、約1/2量に煮詰めます。その薬液を3回に分けて、食前または食間に熱い状態で飲みます。煎じた薬液は変質しやすいので冷蔵庫で保存し、煎じたその日のうちに飲んでください。飲むときに1回分ずつ温め直しましょう。

なお、15歳未満の子どもは大人の約1/2量まで服用してください。

雲仙の効果はいつわかる?使用の目安期間

薬の効果の現れ方には個人差がありますが、「雲仙錠」に関して、標準的には1回4錠を1日3回使用して2~3週間を目安に痛みやしびれの症状の変化を観察してください。

痛みが和らいだなど症状の改善が感じられたら、そのまま使用を続けられます。

「雲仙」を1か月くらい使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、医療機関を受診しましょう。

雲仙の使用に気をつける人

授乳中の方は「雲仙」を使用しないか、使用する場合は授乳をさけてください。

また次の方は「雲仙」の使用前に医師や薬剤師に相談してください。

・医師の治療を受けている方
・妊婦または妊娠していると思われる方
・体力が衰えている方、体の弱い方
・胃腸の弱い方、胃腸が弱く下痢しやすい方
・発汗傾向の著しい方
・高齢者
・薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある方
・むくみ、食欲不振、吐き気・嘔吐、軟便、下痢、排尿困難の方
・甲状腺機能障害、糖尿病、心臓病、高血圧、腎臓病の方
・瀉下剤(下剤)を使用している方

雲仙の副作用は軟便・下痢に注意

雲仙に含まれている生薬「ダイオウ」には緩下作用があり、急性の便秘を解消する漢方薬にも使用されています。このため雲仙の使用後にも便が緩くなったり、下痢をすることがあるので注意しましょう。

軟便や下痢が続いたり悪化した場合は薬の使用を中止し、医師に相談してください。

また、使用後に次の症状が現れた場合は直ちに「雲仙」の使用を中止し、医師に相談してください。

皮膚 発疹・発赤、かゆみ
消化器 食欲不振、胃の不快感、吐き気・嘔吐、激しい腹痛を伴う下痢、腹痛
精神神経系 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身の脱力感、精神興奮
泌尿器 排尿障害

なお、ネオ雲仙湯の使用では、まれに重篤な症状が起こることがあります。使用後に体の異変を感じたら、直ちに薬の使用を中止して医師の診療を受けてください。

おわりに

手足や腰に痛みやしびれがあると日常生活が送りにくくなるなど、身近なところに影響が現れます。長引く痛みに悩んでいる方は、諦める前に症状や体質に合った漢方薬を試してみてはいかがでしょうか。

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