酸化マグネシウムとは?   

便秘の治療では、まずは食事の改善や水分摂取量・運動量などを増やすといった生活改善を第一に行います。

それでも便秘が改善しない場合に一番最初に使用する治療薬が塩類下剤の酸化マグネシウムです。 

酸化マグネシウムは、便秘薬の中でも作用が穏やかで副作用の少ない非刺激性の薬で、用量を調整しやすく便秘の治療で最も多く使用される薬でもあります。

センナのような刺激性下剤は、腸管を直接刺激し便の流れを改善させるため即効性は高いですが、飲み続けると薬に対して身体が抵抗力を持ち効果が薄れます。

それに対し、非刺激性の薬である酸化マグネシウムは腸管を直接刺激せず腸本来の働きを助けるので、「クセになりにくい」「お腹が痛くなりにくい」といった特徴があります。

酸化マグネシウムの作用

酸化マグネシウムは、腸管から水分を集めることで便を軟らかくしたり腸内の便の量を増加させます。

その結果、腸の蠕動(ぜんどう)運動が促され排泄しやすくする作用があります。

薬の使用と併せて生活習慣の見直しも

便秘を解消するには、薬の使用と同時に規則的な排便の習慣をつけたり食事や運動を見直したりすることも大切です。

便秘の解消方法について詳しくは関連記事をごらんください。

酸化マグネシウム処方の便秘薬の特徴

市販の便秘薬は大きく分けると、2つのタイプがあります。

1)腸粘膜や神経を刺激して排便をうながす
2)便に水分を含ませ排便をうながす

1)のタイプは、センナやビサコジルのほか、漢方の生薬である大黄甘草湯といった成分が該当します。

酸化マグネシウムは、2)のタイプです。酸化マグネシウムと同じ働きで便秘を改善する薬には、プランタゴやオバタ種皮といった食物繊維が豊富なものがあります。

酸化マグネシウム処方の便秘薬が持つ効果

酸化マグネシウム処方の便秘薬は、便通をスムーズにするほか、便秘の改善にともなって、のぼせや肌荒れ、頭重感、吹き出物、食欲不振、腹部膨満、腸内異常醗酵の緩和にも役立ちます。

酸化マグネシウム処方の市販薬を選ぶ5つのメリット

酸化マグネシウム処方の便秘薬には、主に5つのメリットがあります。

腹痛が起こりにくい

腸粘膜や神経を刺激する便秘薬を飲むと、刺激の強さから腹痛を起こすことがあります。しかし、酸化マグネシウム処方の便秘薬は効き目がおだやかなので腹痛が起こりにくいです。

癖になりにくい

腸粘膜や神経を刺激する便秘薬は、「薬を飲まないと便が出にくい」といった癖がついてしまうことがあります。しかし、酸化マグネシウム処方の便秘薬はこうした癖がつきにくいです。

そのため、自然な排便をうながすことができます。

長期間の使用でも安全性が高い

腸粘膜や神経を刺激する便秘薬は、癖になりやすいことから長期間の使用に向いていません。

酸化マグネシウム処方の便秘薬は、軽症~中等度の慢性便秘でも継続して使用できます。

妊娠中や授乳中にも使用できる

大量に使用しないよう気を付ければ、酸化マグネシウム処方の便秘薬は妊娠中や授乳中にも飲むことができます。

ただし、購入前には薬剤師に妊娠中や授乳中であることを伝えるようにしてください。

子どもや高齢者にも使用できる

酸化マグネシウム処方の便秘薬は、5歳以上の子どもにも使用できます。また、効き目がおだやかで体内にほどんど吸収されないことから高齢者の便秘にも使用可能です。

このように、酸化マグネシウム処方の便秘薬には多くのメリットがあります。

しかし効き目がおだやかであることは、人によって「効果が出るまで時間がかかる」と感じる可能性があります。そういった場合は、ほかのタイプの便秘薬を選ぶことがおすすめです。

ほかのタイプの便秘薬の詳細は、関連記事をごらんください。

便秘におすすめ!酸化マグネシウム処方の市販薬

ここでは、酸化マグネシウムが含まれている市販薬を2つ紹介します。

3Aマグネシア

3Aマグネシアは、15歳以上の大人の場合、1日1回、就寝前に3〜6錠飲みます。6錠の中に酸化マグネシウムが2000mg含まれています。

90錠入り、180錠入り、360錠入りの3つのタイプが市販されています。

有名な薬なので、ドラッグストアや薬局などの店舗でも購入が可能です。

酸化マグネシウムE便秘薬

酸化マグネシウムE便秘薬

酸化マグネシウムE便秘薬は、医療現場での最も使用実績がある便秘向けの薬です。

15歳以上の大人の場合、1日1回、就寝前あるいは空腹時に3〜6錠飲みます。6錠の中に酸化マグネシウムが2000mg含まれています。

効果が現れるまでの時間は個人差があるものの、おおむね使用から8~10時間後です。早い場合は使用から1~2時間後に効果を発揮します。

すばやく崩壊する錠剤なので、錠剤を飲むのが苦手な人にもおすすめです。苦みを感じにくくするため、ほのかなレモン風味となっています。

90錠入りのものと、大容量の360錠入りが市販されています。

便秘には水酸化マグネシウムの市販薬もおすすめ

酸化マグネシウムと同じく、便に水分を含ませ排便をうながす成分に「水酸化マグネシウム」があります。

水酸化マグネシウムを含む便秘薬のメリットは、3歳の子どもにも使用できるタイプもあるということです。ここでは、水酸化マグネシウムを含む市販の便秘薬を紹介します。

錠剤ミルマグLX

錠剤タイプの便秘薬で、5歳から使用が可能です。

15歳以上の大人の場合、1日1回就寝前に2~6錠飲みます。効果が出るまでの時間は個人差があるものの、4~8時間後が目安です。

また、飲みにくいと感じる子どもには錠剤を割っても問題ありません。ただし、5歳未満の子どもは「使用しないこと」とされているので、自己判断での半錠の使用などは控えてください。

ミルマグ液

錠剤が苦手な子供にもおすすめの液体タイプの便秘薬です。レモン風味でほんのりと甘い錠剤になっています。

15歳以上の大人の場合、1日1回就寝前に5~17ml飲みます。そのままの状態だと二相性になっているので、振ってから使用してください。

内服液と比較すると、長期的に使用する方や量を調節したい方におすすめです。

効果が出るまでの時間は個人差があるものの、4~8時間後が目安です。

ミルクのようにトロッとした薬で、3歳以上の子どもから使用できます。錠剤が飲みこめない子どもの便秘にもおすすめです。

ミルマグ内服液

こちらも液体タイプの便秘薬です。栄養ドリンクのような瓶に入っており、付属の小さなカップに必要な量を入れて飲むことができます。

持ち運びに便利なので旅行や外出時の携帯に最適です。

15歳以上の大人の場合、1日1回就寝前に40~80ml飲みましょう。効果が出るまでの時間は、個人差があるものの4~8時間後が目安です。

ミルマグ液と同じく、3歳以上の子どもから使用できます。プラム味でほんのりとした甘みがあり、飲みやすい薬です。

おわりに

便秘薬を飲むときは、最初は少ない量から始めるようにしましょう。便通や体調をみながら、必要であれば少しずつ量を調節してください。

酸化マグネシウムの便秘薬は、幅広い年齢層で使用することができて継続的に飲み続けられることから、家庭の常備薬として用意しておくのもおすすめです。

市販薬を活用して、スムーズに便秘を改善させてくださいね。