【インフルエンザ吸入薬】イナビル予防投与の効果・保険適用・使用の条件を解説

粉末を口から吸入して使用するインフルエンザ吸入薬イナビルについて、予防効果・予防期間・価格などを解説。イナビル予防投与に保険が適用されるか、妊婦や受験生が使用できるかなどの疑問も解決します。

インフルエンザ吸入薬とは 

インフルエンザの吸入薬にはイナビルとリレンザがあります。

吸入薬とは粉末状の薬を口から吸い込み、気管支や肺に直接作用する薬をさします。気管支や肺に直接作用するため、全身的な副作用が少なく、少量で効果を発揮することができます。

インフルエンザウイルスは口から吸い込むことで体内に入り、気管支や肺で急激に増殖します。そのため、イナビルのような直接気管支や肺に効く吸入薬が効果的なのです。

イナビル予防投与の効果・効果期間・用法・用量

インフルエンザの吸入薬である「イナビル(成分:ラニナミビル)」は、A型・B型インフルエンザの治療だけでなく予防としても使える薬です。

イナビルの予防効果

イナビルはインフルエンザウイルスが増殖するときに必要な「ノイラミニダーゼ」という酵素の機能を阻害して、インフルエンザウイルスの増殖を抑制します。

これにより、万が一インフルエンザウイルスに感染しても、予防期間中はインフルエンザウイルスが増殖できなくなりインフルエンザの発症を予防することが期待できます。

なお、C型インフルエンザウイルスには効果がありません。C型は感染力が弱く、また感染しても症状が通常の風邪のように軽くて済むことがほとんどなので、ワクチン・治療薬を含めて開発されていないのが現状です。

イナビルの予防効果期間はいつからいつまで?

イナビルはインフルエンザウイルスの感染者に接触した後、2日以内に使用を開始します。

イナビルの予防効果は、イナビルを服用してから10日間とされています。10日以降は予防効果は確認されていません。

予防の効果が発揮される時間については、基本的には使用したその日から予防効果が発揮されると考えられます。

イナビル予防投与の用法・用量

イナビルの用法・用量は、治療の場合と予防の場合で異なるので十分注意してください。

イナビルを予防として使うときは、10歳以上の方は2日間に分けて使用することができます。

■10歳以上の子供・成人

イナビル吸入粉末剤40mg(容器2個分)を1日1回2容器分を続けて吸入します。

また、イナビル吸入粉末剤20mg(容器1個分)を1日1回、2日間に分けて吸入することもできます。なお、予防投与を2日間に分ける場合は吸入時間に関する決まりはありません。基本的には2日目も1日目と同じ時間で服用すれば問題ありません。

■10歳未満の子供

イナビル吸入粉末剤20mg(容器1個分)を1日1回吸入します。

イナビルの詳しい使い方については関連記事をごらんください。

イナビルを予防投与できる条件

インフルエンザの予防目的の場合、イナビルは誰でも簡単に処方してもらえるわけではありません。

イナビルを予防で使用することが認められるのは、原則としてインフルエンザ発症者と一緒に生活している方です。

また以下のような持病があり、インフルエンザ発症時の重症化などのリスクが高い方にも予防として処方されることが可能です。

・慢性呼吸器疾患または慢性心疾患がある方
・糖尿病などの代謝性疾患がある方
・腎機能障害がある方
・65歳以上の高齢者

受験生はイナビルを予防投与で使える?

イナビルの使用条件に合わない場合でも、状況によっては予防投与で処方されることもあります。受験など重要な出来事を控えた方がインフルエンザ発症者と接触したときなど、予防が必要と考える際は医療機関に予防投与を相談しましょう。

すべての病院で予防投与の処方をしているわけではないので、事前に問い合わせすることをおすすめします。

妊婦はイナビルを使える?

日本産科婦人科学会の調査によると、妊娠中にイナビルを使用しても悪影響はみられなかったという報告があります。

妊娠中にインフルエンザ感染者と接触し感染のおそれがある方は、医療期間に相談しましょう。

イナビルの特徴や、妊娠中・授乳中にイナビルを使用できるかなど、くわしくは関連記事をごらんください。

イナビル予防投与に保険はきく?自費?

イナビルを予防目的で使用する場合は保険診療としては適用されないため、全額自費での購入となります。

イナビルの価格は?

イナビルの薬価は、イナビル吸入粉末剤20mgで2139.9円となります。イナビルの予防投与には2個の薬剤が必要となるので、約4,279円となります。

イナビルは処方薬なので、薬価の他に病院での診察代や処方料、調剤料が加算されるため、合計で6000〜9000円程度の自費負担が見込まれます。

※薬価は2017年10月現在のものです。

おわりに

イナビルはインフルエンザの予防にも使用できますが、インフルエンザの予防の基本は「予防接種」です。イナビルの予防使用は「予防接種」に置き換わるものではないので「予防接種」は必ず事前に実施することをおすすめします。

インフルエンザの流行シーズンと試験が重なる受験生や、乳幼児や高齢者を持つ家族の方は「ここぞ!」というときに予防投与があることを知っておきましょう。

イナビルの処方は医療機関を受診する必要があるので、まずはお近くの医療機関に相談しましょう。

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