生理痛や頭痛などのときに使う鎮痛薬「イブA錠EX」。
イブプロフェンを中心とする有効成分により、鎮痛・鎮静効果にすぐれた市販薬として、多くの女性に支持されています。

しかし生理痛や頭痛のお薬はほかにもさまざまあって、自分にはどれが合うのか?と疑問に思いながら使っている方も多いのではないでしょうか。

今回は、市販薬「イブA錠EX」「ロキソニンS」の違いを詳しく解説。
有効成分と作用の特徴を知って、購入時の参考にしてくださいね。
 

イブA錠EXとロキソニンS: 解熱鎮痛成分について

イブA錠EXの中心的な解熱鎮痛成分はイブプロフェン
一方のロキソニンSはロキソプロフェンナトリウム

どちらも非ステロイド系抗炎症薬の仲間で、NSAIDS(エヌサイズ)といわれるものです。

NSAIDSは、こうやって痛みを止める!

私たちの体では、何らかの刺激によって細胞に傷がつくと、細胞膜にある酵素が活性化して「傷がついた」という情報が各所に次々と伝えられて行きます。
情報が伝わると新たにシクロオキシナーゼ(COX)という酵素が働いて、痛みを感じやすくしたり、炎症を増強するプロスタグランジン(PG)という物質が生合成されます。

NSAIDSの薬はCOXを阻害し、その結果として、炎症のもととなるPGが作られるのを邪魔するというもの。
ただしCOXは、炎症の増強だけでなく胃粘膜の保護、腎血流維持、血管拡張などにも関わっているため、COXが阻害されるとそれらにも影響が出ることも覚えておきましょう。

イブプロフェンとロキソプロフェンの働きは似ている

・イブプロフェン: NSAIDS(アリルプロピオン酸系)
・ロキソプロフェン: NSAIDS(アリルプロピオン酸系)

どちらも化学的に同じグループの分類で、消炎、鎮痛、解熱作用を比較的バランスよく持っているのが特徴です。

薬理効果が高いため、処方箋がなければ手に入らない医療用医薬品でしたが、近年になって副作用の心配などが低いことがわかり、イブプロフェンは1985年から、ロキソプロフェンは2011年から、薬局などでも手に入る一般用医薬品になりました。
 

どっちを選ぶ?イブプロフェン VS ロキソプロフェン

イブプロフェンとロキソプロフェンは化学的に似ているので、効果効能や副作用が少ない点もほぼ同じ。
では、どちらを選んだらいいのでしょうか。
即効性、持続性、胃への負担の3ポイントを、一回分の服用量で比較してみましょう。

① 早く効くのはどっち?
ロキソプロフェン > イブプロフェン

成分が最高血しょう中濃度に到達する時間はロキソプロフェンが約30分、イブプロフェンは1~3時間。
ロキソプロフェンの方が早く体内にいきわたることがわかります。
そういえば、抜歯後など、歯医者さんが使う痛み止めも「ロキソニン」ですよね。

② 長く効くのはどっち?
イブプロフェン > ロキソプロフェン

体内で成分が半減するのは、ロキソニンが約1時間15分、イブプロフェンは1.5~2時間。
イブプロフェンの方が、成分が長く体内にとどまるのがわかります。

このことから「すぐに痛みを止めたい!」という場合はロキソプロフェン、「ゆっくり長く痛みを抑えたい」という場合はイブプロフェン、という選び方ができそうです。

③ 胃にやさしいのはどっち?
ロキソプロフェン > イブプロフェン

ロキソプロフェンは、胃腸での消化段階では薬の効果を発揮せず、体に吸収されて初めて作用する成分です。
このため胃への刺激が少なく、過去に国内で発表された臨床を元にしたデータでも、服用後の胃腸トラブルについてロキソプロフェンはイブプロフェンの半分だったと報告されています。
 

「市販薬」ではどっちを選ぶ?

イブプロフェンとロキソプロフェン、それぞれ単一の成分として比較してきました。
では市販薬としてはどうでしょうか。
イブA錠EXとロキソニンSを、1回の服用量で比べてみましょう。

< イブA錠EX >
・ イブプロフェン: 200mg
・ アリルイソプロピルアセチル尿素: 60mg
・ 無水カフェイン: 80mg 

イブA錠EXは、イブプロフェンの他にアリルイソプロピルアセチル尿素と無水カフェインを配合。

アリルイソプロピルアセチル尿素・・・脳の興奮を抑える鎮静効果が強い半面、眠くなりやすい成分。
無水カフェイン・・・脳血管の拡張を抑えて痛みを緩和。頭や体の重い感じをすっきりさせる成分。

< ロキソニンS >
・ ロキソプロフェンナトリウム: 68.1mg(無水物として60mg)

ロキソニンSは、ロキソプロフェンだけを利用したお薬。
処方薬の「ロキソニン」と成分、量ともに同じです。

効果の特徴まとめ

< イブA錠EX >
「痛みや炎症、発熱を抑えつつ、体調不良によるイライラや不快感を軽減」するお薬。
眠くなりやすい成分も含まれていますので、風邪など体を休めた方がよい場合や、横になって休む時間がある場合などにおすすめといえそうです。

< ロキソニンS >
「痛みや炎症、発熱を抑える効果に特化し、早く効き、胃にやさしい」お薬。
頭痛・生理痛などの痛みをすぐになんとかしたいときや、仕事や家事の手を休める間がない場合におすすめです。

 

尚、化学的に似ている成分でも体への作用には個人差があります。
効き目の違いや副作用などにも関係しますので、薬についてわからないことや不安に思うことがあったら、気軽に医師や薬剤師に相談しましょう。


イブA錠EXについて、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
ミナカラ: イブA錠EXについて紹介!痛み止めの成分と頭痛・生理痛などへの効果・副作用を解説

ロキソニンSの効果効能などについても、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
ミナカラ:ロキソニンSの効果や副作用を細かく解説!