頭痛に「速く、よく効き、胃にやさしい」がキャッチフレーズのイブクイック頭痛薬
同じように、効き目の強さと速さが特徴の市販薬にロキソニンSがあります。

どちらも非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDS)という分類の痛み止めで、以前は医師の処方箋がなければ手に入らない医療用医薬品でしたが、近年になって副作用の心配などが低いことがわかったため、薬局などでも手に入る一般用医薬品になりました。

ですから、どちらも「効き目」についてはお墨付き。
しかし、具体的にどのような違いや特徴があるのでしょうか。

今回は、主成分・効き目の強さ・速さ・持続性・体へのやさしさの5ポイントで比較します。
 

① イブクイックとロキソニンS: 主成分について

● イブクイック (1回量 2錠中)
・イブプロフェン 150mg :解熱鎮痛成分
・アリルイソプロピルアセチル尿素 60mg :鎮静成分
・酸化マグネシウム 100mg :鎮痛成分の吸収を速め、胃粘膜も保護する成分
・無水カフェイン 80mg :鎮痛成分

● ロキソニンS (1回量 1錠中)
・ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg) :解熱鎮痛成分


解熱鎮痛成分は、イブクイックがイブプロフェン、ロキソニンSはロキソプロフェンナトリウム。
どちらも化学的に似ている成分で、消炎・鎮痛・解熱作用をバランスよく持っています。

ロキソニンSの場合は、この解熱鎮痛成分のみで作られたお薬ですが、イブクイックは他の成分も配合している点が大きな違いです。
 

② 効き目の強さは「ロキソニンS」

解熱鎮痛成分イブプロフェンの(1回量としての)最大含有量は200mg。
同じ「イブ」シリーズの「イブA錠EX」には最大量の200mgが含まれていますが、「イブクイック」の場合はそれと比べても若干少ない150mgです。

一方の「ロキソニンS」は、処方薬(医療用医薬品)の「ロキソニン」とまったく同じ成分と成分量なので、痛み止めの強さとしては、「ロキソニンS」が強いといえるでしょう。
 

③ 効き目の速さは、ほぼ同じ

最高血しょう中濃度に到達する時間はロキソプロフェンが約30分、イブプロフェンは1~3時間。
単純にこの2つの成分の比較では、ロキソプロフェンの方が早く体内にいきわたることがわかります。

しかし「イブクイック」の場合は、酸化マグネシウムを配合して鎮痛成分の吸収スピードをアップ。
製薬会社の資料では、この成分が含まれることで、薬の血中濃度が最大に達するまでの時間が約1時間早くなるとしています。

このことから推察すると、「イブクイック」と「ロキソニンS」の最高血しょう中濃度に達する時間はほぼ同じで、服用15~30分で効き目を実感する人が多いといえそうです。

<痛み止めは、早めに飲むのが効果的>

イブクイックも、ロキソニンSも、痛み止めの効果が感じられるまでには15分以上はかかります。
ですから痛みが我慢できなくなってから飲むのではなく、痛みの予兆を感じ始めた頃に服用すると、効果的に辛さを抑えることができるでしょう。

痛みに我慢は禁物です。
 

④ 長く効くのは「イブクイック」

体内で成分が半減するのは、ロキソニンが約1時間15分、イブプロフェンは1.5~2時間。
酸化マグネシウム配合でイブプロフェンの吸収スピードが速くなっても、持続時間が短くなることはありません。
 

⑤ 体へのやさしさは、ほぼ同じ

解熱鎮痛成分の副作用で心配されるのは胃腸への負担です。
過去に国内で発表された臨床を元にしたデータでは、服用後の胃腸トラブルについてロキソプロフェンはイブプロフェンの半分だったと報告されています。

しかし「イブクイック」は、イブプロフェンの量を若干減らすとともに、酸化マグネシウムも配合して胃への負担を軽減しています。
このことから「市販薬」として比べた場合、イブクイックとロキソニンSの体への負担は、ほぼ同じと考えられそうです。

尚、2015年に発売された「ロキソニンSプラス」は、胃を守る酸化マグネシウムが追加配合されたお薬です。
胃への負担が気になる方は、こちらも検討してみてはいかがでしょうか。

●ロキソニンSプラス
・ロキソプロフェンナトリウム水和物 68.1mg(無水物として60mg): 解熱鎮痛成分
・酸化マグネシウム 33.3mg :鎮静成分の吸収を速め、胃粘膜も保護する成分
 

「イブクイック」と「ロキソニンS」の特徴をズバリひと言でいうと?

・イブクイック:
痛み止めや解熱の成分が、マイルドに長く続くお薬。眠くなりやすい成分も含まれているので、自宅などで少し横になれるときにおすすめです。

・ロキソニンS:
仕事や家事の手を休めずに、痛みをはやく止めたいときにおすすめです。
 

ただし、薬の効果の出方には個人差があります。
用法用量を守った上で何度か使ってみても効果が実感できなかったり、胃への負担などが感じられた場合は速やかに医師や薬剤師へ相談してください。


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ミナカラおくすり辞典:イブクイック頭痛薬(市販薬)​
ミナカラおくすり辞典:ロキソニンS(市販薬)
ミナカラおくすり辞典:ロキソニンSプラス(市販薬)