おむつかぶれは赤ちゃんの肌トラブルでよく見られる症状の1つで、おむつ皮膚炎とも呼ばれます。

常におむつを装着している赤ちゃんのおしりは高温多湿な状態です。さらに赤ちゃんの皮膚は非常に薄くデリケートなため、おしっこやうんちの刺激、おむつと皮膚の摩擦等によって簡単におむつかぶれを引き起こします。

赤ちゃんのおむつかぶれ対策としてよくあげられるのがワセリンです。この記事ではワセリンのおむつかぶれへの効果について詳しく解説します。

ワセリンはおむつかぶれに使用できる?

ワセリンは石油を精製して作られた製品です。

精度が低いものだと不純物が含まれていたり、酸化防止剤が入っている可能性があり、皮膚が弱い赤ちゃんだと炎症を引き起こす可能性があります。しかし、不純物を取り除いて作られた純度の高いものを選択すれば、赤ちゃんでも問題なく使用できます。

ワセリンは軽度のおむつかぶれであれば使用OK

ワセリンの特徴は皮膚の上から塗布しても角質層に浸透しないことです。皮膚上にとどまり続けるため、刺激から皮膚を保護したり、皮膚内の水分の蒸発を防ぐ効果があります。

軽度のおむつかぶれであれば、ワセリンを塗布することによって、赤ちゃんが持つ自然治癒を高めながら、皮膚を摩擦や細菌等の刺激から守ってくれます。また、炎症によって衰えた皮膚のバリア機能を補って、おむつかぶれが悪化するのを防いでくれます。

ワセリンに消炎作用はない

ワセリンには皮膚を保護する効果はあるものの、炎症自体をおさえる効果はありません。

軽く赤みがある程度であればワセリンでも十分治療ができますが、ただれや腫れの炎症が出ている場合は、消炎作用のある薬を使用してください。

赤ちゃんのおむつかぶれに使用できる市販薬も販売されていますが、炎症が強い場合は病院へ行って診察を受けるようにしましょう。

おむつかぶれへのワセリンの正しい塗り方

ワセリンの塗り方を間違えてしまうと、おむつかぶれが悪化する危険性があります。正しいワセリンの塗り方を確認しましょう。

おしりを清潔な状態にしてから塗る

おむつを替える時におしりに付着したうんちやおしっこを綺麗に拭き取りましょう。汚れが残っている状態でワセリンを塗ってしまうと、赤ちゃんのおしりが常に細菌等に刺激される状態になり、おむつかぶれが悪化します。

また、塗ったワセリンにも汚れや細菌は付着するため、肌に残ったワセリンは塗り直しの際にしっかり拭き取ってください。なかなかワセリンが拭き取れない時はおしり拭きは使用せずに、ぬるま湯で洗い流してください。

おしり拭きで強くこすってしまうと、炎症を起こしている皮膚にさらに刺激が加わって症状が悪化してしまいます。

ワセリンを塗らない時間も設ける

おしりの汚れと残ったワセリンを拭き取り、おしりが清潔なサラサラの状態になったら、15分程度でも良いのでワセリンを塗らない時間を設けてください。

ずっとおしりにワセリンを塗っていると、ワセリンで汗腺が塞がれた状態が続いてしまいます。通気性が非常に悪く、皮膚呼吸もできなくなるため、炎症が悪化する原因になります。

ワセリンは薄く塗る

ワセリンを塗る際は厚塗りしないように注意してください。ワセリンを塗りすぎると、雑菌やおむつの繊維が付着してしまい炎症の原因となります。

また、ワセリンには皮膚の水分蒸発を防ぐ効果があるため、体温調節がうまくできなくなり、熱がこもってかゆみの症状が強くなってしまいます。おしりも多湿な状態になるため、おむつかぶれが悪化しやすい環境となってしまいます。

ワセリンを塗ると悪化してしまうケース

ワセリンは以下のようなケースの場合は、使用すると反対に炎症を悪化させる危険性があります。

おむつかぶれの炎症が強い

繰り返しになりますが、ワセリン自体には皮膚の炎症をおさえる効果はありません。赤みや腫れが強い状態でワセリンを使用してもあまり意味がないため、症状が悪化していきます。必ず消炎作用のある薬を使用してください。

消炎作用のある薬の上に、皮膚を保護することを目的にワセリンを上塗りすることは問題ありません。

皮膚カンジダには効果なし

おむつかぶれとよく似た症状で皮膚カンジダという病気があります。おむつかぶれと同様に皮膚が赤く炎症を起こすため、見分けがつきにくいことが難点です。

おむつが当たっている部位以外にも炎症が発生していたり、白い点々がある場合は皮膚カンジダの可能性が高いといえます。皮膚カンジダの場合は、抗真菌薬を使用しないと治療ができないため、ワセリンは使用せずに、病院へ行って正しい薬を処方してもらいましょう。

ワセリンの選び方

ひとくちにワセリンといっても、さまざまな種類があります。

基本的にどのワセリンも石油が原料であることは同様ですが、純度が違ったり、酸化防腐剤が入っているものもあります。種類によってはワセリンによってかゆみや発疹が出てしまう赤ちゃんもいるので注意が必要です。

肌がデリケートな赤ちゃんには、純度の高いワセリンを使用するようにしましょう。

ベビーワセリン 60g

ベビーワセリンは従来の白色ワセリンよりも不純物が少なく、唇にも使用できるほど身体に優しいワセリンです。やわらかく、伸びがよいため、皮膚に刺激を与えずにスルッと塗ることができます。

【第3類医薬品】プロペトホーム 100g

白色ワセリンを精製し、さらに純度を高めたものがプロペトです。不純物が少ないため、顔や目の周りにも使用することができます。

サンホワイトP-1 400g

ワセリンの中で最も純度が高いのがサンホワイトです。皮膚が敏感な赤ちゃんの場合はサンホワイトが一番安心して使用できますが、その分お値段は高値となります。また、サンホワイトは紫外線による油焼けが起こらないため、露出する部位にワセリンを塗布して外出したい場合はおすすめです。