シンイ(辛夷)とは?

シンイ(辛夷)は生薬のひとつで、漢方薬の処方に用いられる成分です。

モクレン科のタムシバやコブシのつぼみです。別名に、シンチ(辛雉)、コウトウ(侯桃)、モクヒツ(木筆)、ゲイシュン(迎春)などがあります。

シンイは、中国医学の古典のひとつ「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」に記載されています。

神農本草経では、365種の生薬を上品・中品・下品に分類していて、上品の生薬は生命を養う目的の薬とし、無毒で長期にわたって使用することが可能としています。また、身体を軽く元気にする作用があるとし、シンイは上品として収録されています。

シンイの効果

シンイには、発汗作用・発散作用・排膿作用・筋弛緩作用・抗アレルギー作用などがあります。鼻づまりを改善する、頭痛を和らげる、膿性の鼻汁を軽減させるなどの効果が期待できます。

シンイは鎮静・鎮痛薬として使用します。おもに、頭痛や頭重感、とくに鼻づまりや膿性の鼻汁などの症状や、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などの病気に適しています。

シンイの使用上の注意

シンイが含まれる漢方を多量に使用すると、ふらつきや目の充血などの症状が生じることがあります。

また、用法用量はシンイが含まれる漢方薬の種類によって異なります。添付文書に記載の用法用量を正しく守って服用してください。

シンイが含まれる漢方薬

辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)

熱感のある鼻づまりや、慢性化した鼻炎症状があり、乾燥が進んだ鼻づまりに使用します。とくに鼻を触ると熱感がある場合、頭痛がする場合に効果があります。

おもな副作用として、発疹・発赤・かゆみ・じんましん・食欲不振・胃部不快感・軟便・下痢などが報告されています。

葛根湯加辛夷川芎(カッコントウカセンキュウシンイ)

「葛根湯加川芎辛夷」は「葛根湯」にセンキュウとシンイを加えたもので、蓄膿症や慢性の鼻炎で、鼻の通りが悪い、鼻づまりに使用します。とくに、アレルゲンや寒さ・冷えなどの鼻づまりや、後頭部の痛みをともなう場合にも効果があります。また、肩こりや頭重、濃い鼻汁が続く鼻炎によく使用します。

おもな副作用として、発疹・発赤・かゆみ・吐き気・食欲不振・胃部不快感などが報告されています。

おわりに

シンイは、おもに鼻に関する症状に効果を現す生薬です。シンイを含む漢方薬を使用して、体調に変化を感じたら、医師や薬剤師に相談してください。