エナラプリルマレイン酸塩錠10mg「ケミファ」

日本ケミファ/ 日本薬品工業

処方薬 後発 錠剤

基本情報

副作用

主な副作用は、咳嗽、めまい、BUN上昇、血清クレアチニン上昇、血清カリウム上昇等です。


下記の副作用はめったに起こりませんが、念のためご注意ください。
お薬を服用していて下記のような初期症状が出た場合は、すぐに医療機関に行き飲んでいるお薬を医師に伝えて指示を仰いでください。


1.血管浮腫
呼吸困難を伴う、舌、声門、咽頭などが腫れ上がるなどの症状が認められた場合。
また、腹痛、吐き気、嘔吐、下痢等を伴うこともある。

2.ショック
顔面蒼白、冷汗、不整脈、動悸、息苦しさ、意識の混濁などの症状が認められた場合。

3.狭心症、心筋梗塞
強く胸が圧迫される、締め付けられる、息が切れる、呼吸困難、冷や汗、吐き気、などの症状や、喉、あご、耳、肩のあたりに痛みや違和感を感じるなどの症状が認められた場合。

4.急性腎不全
尿量が少なくなる、ほとんど尿が出ない、一時的に尿量が多くなる、発疹、むくみ、体がだるいなどの症状が認められた場合。

5.汎血球減少症、血小板減少、無顆粒球症
発熱、のどの痛み、手足に点状出血、あおあざができやすい、出血しやすい(歯ぐきの出血・鼻血・生理が止まりにくい)などの症状が認められた場合。

6.膵炎
上腹部痛、腰背部痛、吐き気、嘔吐、腹部膨満感、腹部重圧感、全身倦怠感などの症状が認められた場合。

7.間質性肺炎
階段を登ったり、少し無理をしたりすると息切れがする・息苦しくなる、空咳が出る、発熱するなどがみられ、これらの症状が急に出現したり、持続したりするなどの症状が認められた場合。

8.剥離脱性皮膚炎、中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群)
皮膚の広い範囲が赤くなり、ひび割れや剥がれたり、目の充血、めやに、まぶた・唇・陰部のただれ、排尿・排便時の痛み、高熱(38℃以上)などの症状が持続したり、急激に悪くなったりするなどが認められた場合。

9.錯乱
混乱して意思決定が困難、時間や曜日感覚、方向感覚などの認識・判断力・行動力の欠如、突然の動揺や感情の変化、会話が不明瞭などの症状が認められた場合。

10.肝機能障害、肝不全
皮膚や白目が黄色くなる、全身のだるさ、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、腹水(腹部に体液がたまること)、あざ、出血しやすくなる、尿が茶褐色になるなどの症状が認められた場合。

11.高カリウム血症
吐き気、嘔吐、疲労、しびれ感、不整脈、動悸、呼吸困難などの症状が認められた場合。

12.抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)
低ナトリウム血症、低浸透圧血症等を伴って、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿(高濃度の尿)、頭痛、食欲不振、悪心、嘔吐、だるさ、眠気、けいれん、意識の乱れなどの症状が認められた場合。

使用上の注意点

次のような方は本剤を服用しないでください。

1.本剤でアレルギー発作を起こした事のある方

2.血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)
高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがあります。

3.デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者
血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがあります。

4.アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者
アナフィラキシーを発現することがあります。

5.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、胎児奇形等に影響がある可能性があります。

6.アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症、低血圧のリスクが増加する可能性があります。




下記のような患者は本剤の服用には注意が必要です。
症状の悪化や副作用などのリスクが高まる可能性もありますので医師に伝えておきましょう。

1.両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により、急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き使用は避けること。

2.高カリウム血症の患者
高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

3.重篤な腎機能障害のある患者
過度の血圧低下、腎機能の悪化が起きるおそれがあるので慎重に投与すること。

4.脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。

5.高齢者
脳梗塞等が起こるおそれがあるので、低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。

6.アリスキレンを併用する場合
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m²未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

7.高血圧症の場合
本剤の投与によって特に以下の患者では、初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

ア.重症の高血圧症患者
イ.血液透析中の患者
ウ.利尿降圧剤投与中の患者(特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者)
エ.厳重な減塩療法中の患者

8.慢性心不全(軽症~中等症)の場合

ジギタリス製剤、利尿剤等の基礎治療剤で十分な効果が認められない症例にのみ、本剤を追加投与すること。
なお、本剤の単独投与での有用性は確立されていません。
重症の慢性心不全に対する本剤の有用性は確立されていません。

初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、血圧等の観察を十分に行うこと。
特に以下の患者では、投与は少量より開始し、血圧が安定するまで観察を十分に行うこと。

ア.腎障害のある患者
イ.利尿剤投与中の患者
ウ.厳重な減塩療法中の患者


手術前24時間は投与しないことが望ましいとされています。
また、降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意すること。

その他

妊娠中・授乳中・子供の使用

妊婦又は妊娠している可能性のある方、授乳中の方は投与しないでください。
羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、胎児奇形等に影響がある可能性があります。
また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止して医師・薬剤師に相談してください。

未熟児、新生児、小児等に対する安全性は確立していません。

飲み合わせ・食べ合わせの注意

以下のようなお薬を飲まれている方は併用して本剤を服用しないでください。
併用して服用する際には、医師・薬剤師に相談しながら指示を仰いでください。


デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行、リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ

併用禁忌です。
血圧低下、潮紅、嘔気、嘔吐、腹痛、しびれ、熱感、呼吸困難、頻脈等のショック症状を起こすことがあります。


アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた透析

併用禁忌です。
アナフィラキシーを発現することがあります。



以下のようなお薬を飲まれている方は注意が必要です。
併用して服用する際には、医師・薬剤師に相談しながら指示を仰いでください。



カリウム保持性利尿剤( スピロノラクトン、トリアムテレン等)
カリウム補給剤 (塩化カリウム等)

血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。

アリスキレン

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m²未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

アンジオテンシンII受容体拮抗剤

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

利尿降圧剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等)

本剤初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあります。

リチウム製剤(炭酸リチウム)

併用によりリチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中のリチウム濃度に注意すること。


アドレナリン作動性ニューロン遮断薬(硫酸グアネチジン)

降圧作用が増強されるおそれがあります。


ニトログリセリン

降圧作用が増強されるおそれがあります。

非ステロイド性消炎鎮痛剤

降圧作用が減弱するおそれがあります。
腎機能を悪化させるがおそれあります。

リファンピシン

降圧作用が減弱するおそれがあります。

カリジノゲナーゼ製剤

本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性があります。



薬効・薬理

アンジオテンシン変換酵素を阻害し、昇圧物質であるアンジオテンシンIIの生成を抑制することによって降圧効果を発揮します。
末梢血管抵抗を減少させて、血行動態を改善し、心拍出量の増大、延命効果、心肥大の改善が認められる。