オロナインはニキビに効くの?
思春期にできるニキビ。今でも「青春のシンボル」なんて言葉があるかどうかはわかりませんが、ニキビができると母親やおばあちゃんからオロナインを勧められたという人もいるのではないでしょうか?
火傷や傷あとに塗る印象のあるオロナインがニキビにも効くと、それで初めて知ったという人も。
そんな大人の仲間入りの思い出をニキビ痕で思い出したくはないですよね。
思い出は残してもニキビ痕は残さないように。オロナインを上手に使ってニキビを治しましょう。
オロナインがニキビに効く仕組み
オロナインの有効成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩」という殺菌成分です。
増えすぎたアクネ菌を殺菌して炎症を抑えます。
オロナインが効くニキビと、効かないニキビ
オロナインを使ってみたけど、ニキビが思うように治らなかった。と言う声もあります。それはなぜなのでしょうか?
ニキビはある日突然ポツッとできたように感じますが、実はいくつかの段階を経て成長してきたものなのです。
それを知ってオロナインが有効なタイミングを見つけましょう。
初期段階
白ニキビ
最も初期の段階。毛穴に皮脂が詰まって面皰(コメド)ができます。それをえさにアクネ菌が繁殖をしはじめます。まだ、炎症を起こす前なので痛みやかゆみなどはありません。
黒ニキビ
白ニキビが進行すると患部に穴が開いて皮脂が酸化し黒くプツプツとしてきます。一般的に「黒ニキビ」と呼ばれる段階です。まだ炎症をおこしていません。
炎症が起きる
赤ニキビ
アクネ菌が増殖して赤く炎症を起こした状態です。赤く腫れて患部が盛り上がります。痛みやかゆみを伴います。上手に治さないとニキビ痕が残る場合があります。(痕が残っても数年で消える人もいます。)
皮膚科で治療を受けた方がいいレベル
黄ニキビ
赤ニキビがさらに進行すると化膿して膿がたまった状態になり、黄色く膨れ上がります。痛みやかゆみなど不快な症状を伴います。皮膚が損傷してしまっているので、治ったあとも陥没し、ニキビ痕が残ってしまいます。
オロナインは赤ニキビに効果的!
「白ニキビ」や「黒ニキビ」は毛穴に皮脂が溜まっただけの状態で炎症を起こしているわけではありません。毛穴に皮脂が溜まっている状態なので、ここに油分の高いオロナインを塗ってしまうと毛穴を塞いでしまい逆効果。
この段階で芯だけ押し出して取り除くことができれば、痕にならずきれいに治ることもあります。
コメドを取り除くコメドプッシャーと言う器具も売っていますが、皮膚科医でプロにやってもらった方が確実です。洗顔やスキンケアをしっかりと行って悪化しないように気をつけましょう。
赤ニキビにはオロナイン
黒ニキビが炎症をおこして赤ニキビになってしまったらオロナインの出番です。炎症を起こしている患部にオロナインの殺菌成分「クロルヘキシジングルコン酸塩」が働きかけアクネ菌を殺菌します。
クロルヘキシジングルコン酸塩は医療現場でも手術後の傷あとのケアや創傷の消毒に使われている持続性の高い殺菌成分です。ステロイドが入っていないので、ステロイドを使いたくない方も安心して使用することができます。
オロナインの使用方法。話題の「オロナイン絆創膏」の効果とは?
オロナインを塗るタイミングが赤ニキビと言うことがわかりました。では、どのように使用するのがもっとも効果的なのでしょうか?
基本的な使い方
①患部とその周辺を清潔にします。②清潔にした指、または、コットン、綿棒などで患部に塗ります。
ネットで話題の「オロナイン絆創膏」
添付文書の用法・用量にも「ガーゼ・脱脂綿等に塗布して使用」と記載がありますので、その応用ですね。
絆創膏を貼ることでニキビを外部からの刺激(シーツの摩擦や、空気の汚れなど)からカバーして患部に雑菌がつくのを防ぐことができます。効果には個人差がありますが、試してみる価値はありそうですよ!
<使い方>の手順と同様に清潔にした患部にオロナインを塗ります。少し多めに、盛るように塗って下さい。オロナインを患部の周辺まで広く塗ってしまうと、油分で絆創膏が張り付かなくなります。オロナインを塗る範囲はガーゼ部分に収まるようにしましょう。
絆創膏はニキビがつぶれないようにふんわり貼るのがポイントです。絶対に潰したり、強く押し付けたりしないでください。
おわりに
いかがでしたか?
オロナインがニキビに有効なのは赤ニキビに対してということがわかりました。
しかし、赤ニキビが化膿した黄ニキビまで進行してしまうと皮膚が壊れているため、もうオロナインで治せる範囲を超えてしまっています。黄ニキビになったら、早めに皮膚科を診療して適切な治療を受けてください。