ガスピタンとは?
ガスピタンとは、小林製薬から販売されているガスだまりを改善する薬です。お腹のガスだまり(腹部膨満感)によって引き起こされる、お腹のハリや圧迫感、おならの出やすさといった症状の改善が期待できます。
正式な商品名は、ガスピタンa(アルファ)で、18錠入り・36錠入りの2種類のパッケージが販売されています。
ガスピタン【第三類医薬品】
ガスピタンの効能・効果
ガスピタンの効能・効果は、以下の通りです。
整腸(便通を整える)、腹部膨満感、軟便、便秘
ガスピタンは整腸薬に分類され、主に消化器官である腸に作用します。整腸とは腸の状態(腸内環境)を整えることで、整腸作用により腹部膨満感だけでなく、軟便や便秘などの症状にも効果を発揮します。
有効成分と特徴
ガスピタンの有効成分は、消泡剤のジメチルポリシロキサン、3種類の乳酸菌、消化酵素セルラーゼAP3です。
消泡剤のジメチルポリシロキサンは、胃や腸内に発生したガスだまりをつぶし、膨満感をやわらげます。
善玉菌と呼ばれる3種類の乳酸菌(フェカリス菌、アシドフィリス菌、ビフィズス菌)は、お腹の調子を整えます。
また消化酵素セルラーゼAP3は、食物繊維を分解し、悪玉菌によるガスの発生をおさえます。
ガスピタンのおならへの効果は?
ガスピタンを使用する際に最も気になるのが、おならへの効果についてではないでしょうか。
そもそもおならの原因とは?
おならは、食事の際に飲み込んだ空気や、胃や腸が食べ物を分解した際に発生するガスがもととなります。
腸内にガスだまりができると、おならが出やすくなるといった症状が起こります。
ガスだまりには、大きくわけて2つの原因があります。
・ガスが出にくくなってたまるため
・ガスの量が増えるため
ガスが出にくくなってたまるのは、長時間座っていることが多かったり、会社や外でおならを我慢する機会が多いことや、便やガスを排出する腸の動きが弱いことが原因として考えられます。
ガスの量が増えるのは、腸内の悪玉菌の増加が原因として考えられます。高タンパク、高脂質の食事、また、芋類などの食物繊維を過剰に摂取しすぎると、悪玉菌が腸内で勢いを増します。
加えて、ストレスがたまることも腸に悪影響を与えます。自律神経の働きが乱れることから、悪玉菌が増加しやすい腸内環境となり、結果としてガスの量が増えます。
ガスピタンのおならへの効果
ガスピタンは、おならの原因であるガスだまりをおさえ、ガスを腸から吸収・排泄しやすくする効果があります。しかし、おならを完全に止めると言い切ることは難しいでしょう。
ガスピタンの飲み始めには、しばらくおならが多くなる場合があります。お腹のハリ(腹部膨満感)を解消するため、腸内にたまって出にくくなっているガスを出しやすくする作用があるためです。
使用後2週間以内で、有効成分の整腸作用によりガスだまりが起きにくい腸内環境となり、おならが過剰に出ることは少なくなります。しかし、人の生理現象であるおならを完全に止めることはできません。また、効果の出方は個人差もありますが、服用しても改善がみられないときは医師や薬剤師に相談しましょう。
ガスピタンの飲み方
通常、成人(15歳以上)は、1回1錠、食前または食間に3回にわけて使用します。
食前とは食事の30分くらい前のことです。食間とは、食事と食事の間のことで、食事をしてから約2〜3時間後のことを指します。
ガスピタンの錠剤は、かみ砕くか口の中で溶かして使用します。水なしで使用できるため、飲む場所を選ばないことが大きな利点です。
また、ガスピタンは、ヨーグルト味で飲みやすいことも特徴の一つです。
噛み砕くか溶かして飲む
用法・用量に関する添付文書の注意書きとして、必ずかみ砕くか口の中で溶かして使用するようにとの記載があります。喉に詰まらせてしまう可能性があるため、錠剤のまま飲み込まないように注意しましょう。
ガスピタンの使用上の注意
以下に該当する方は、ガスピタンを使用する前に医師・薬剤師に相談しましょう。
・医師の治療を受けている方
・過去に薬などにより、アレルギー症状を起こしたことがある方
また次のような場合には、他に原因となる疾患がある可能性があります。すぐに使用を止めて、商品に付属している添付文書を持って医師・薬剤師に相談してください。
・2週間以上、使用しても症状が良くならない場合(ガスピタンの有効成分である乳酸菌が、腸内に定着するのが一般的に2週間程度であるため)
子どもへの使用について
ガスピタンは、15歳未満の子どもには使用できません。
成分は15歳以上を対象として配合されているため、15歳未満の子どもは使用できないことに注意しましょう。
ガスピタンの副作用について
まれに起こる恐れのある副作用として、発疹、皮膚が赤くなる、かゆみ、などがあります。また、下痢が長く続いたり、症状が強まる場合があります。
副作用と疑われる症状が現れた場合には、すぐに使用を止め、商品付属の箱を持って医師・薬剤師に相談してください。