カルバマゼピンとは

カルバマゼピンは、てんかん治療薬に使われる成分です。

脳内の神経の過剰な興奮をしずめて、てんかん発作を抑えます。また、顔面の三叉神経の異常な興奮を抑え、三叉神経痛の発作を軽減します。

とくに側頭葉てんかんの特効薬で、カルバマゼピン単剤で側頭葉てんかんの複雑部分発作は完全に治まる患者も多く、側頭葉てんかんの方に最初に使われることが多い治療薬です。

1990年からは、躁うつ病(双極性障害)の躁状態にも使用され始めました。

薬の種類

カルバマゼピンは、「テグレトール」という薬のジェネリック医薬品としても販売されています。

錠剤(100mg/200mg)のほかに、細粒(50%)があり、小児 から高齢者まで幅広い年代で使用されています。

錠剤、細粒ともに、「カルバマゼピン錠200mg『アメル』」、「カルバマゼピン錠200mg『フジナガ』」などといった商品名で販売されています。

カルバマゼピンの用法用量

カルバマゼピンは症状によって用法用量が異なります。

医師の診断のもと症状の合わせて量を調整するため、医師から指示された用法用量を守って使用してください。

てんかんの場合

精神運動発作、てんかん性格や、てんかんにともなう精神障害、てんかんの痙攣発作に使われる場合、成人は1日量200〜400mgを1〜2回にわけて使用します。その後効果がでるまで徐々に増量し、症状により1日1200mgまで増量されます。

小児の場合は、年齢や症状に応じて通常1日100〜600mgをわけて使用します。

躁病・躁うつ病の躁状態など

躁病、躁うつ病の躁状態、統合失調症の興奮状態に使われる場合、成人は1日量200〜400mgを1〜2回にわけて使用します。その後効果がでるまで徐々に増量します。症状により1日1200mgまで増量されます。

三叉神経痛

三叉神経痛に使われる場合、成人は1日量200〜400mgからはじめ、通常1日600mgまでをわけて使用します。症状により1日800mgまで増量されます。

小児の場合は、年齢や症状に応じて量を調整します。

カルバマゼピンの副作用

カルバマゼピンの主な副作用は、眠気、めまい、ふらつき、けん怠・易疲労感、運動失調、脱力感、発疹、頭痛・頭重、立ちくらみ、口渇などです。

重大な副作用

重大な副作用として下記の症状が現れる可能性があります。

・再生不良性貧血、汎血球減少、白血球減少、無顆粒球症、貧血、溶血性貧血、赤芽球癆、血小板減少
・中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、紅皮症
・SLE様症状
・過敏症症候群
・肝機能障害、黄疸
・急性腎不全
・PIE症候群、間質性肺炎
・血栓塞栓症
・アナフィラキシー
・うっ血性心不全、房室ブロック、洞機能不全、徐脈
・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群
・無菌性髄膜炎
・悪性症候群

カルバマゼピンの使用上の注意

グレープフルーツの摂取により、血中濃度が上昇することがあります。グレープフルーツは薬物代謝酵素の阻害作用があり、抗てんかん薬の血中濃度を上げてしまうことがあります。

また、セイヨウオトギリソウ( セント・ジョーンズ・ワート)を含む健康食品は控えましょう。

使用前に医師に相談するべき人

以前に薬を使用して、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある人、血液障害、房室ブロック、徐脈、ポルフィリン症の人は基本的に使用できません。使用前に医師や薬剤師に相談しましょう。

また、妊娠中または授乳中の場合も医師に申告してください。

飲み合わせに注意が必要な薬

抗真菌剤のボリコナゾール、前立腺肥大症治療薬のタダラフィル、抗ウイルス薬のリルピビリンを使用中の方は、カルバマゼピンを使用できません。

また、MAO阻害剤、炭酸リチウム、D2受容体阻害薬のメトクロプラミド、アルコール、中枢神経抑制剤のハロペリドールやチオリダジン、利尿剤、抗菌薬のイソニアジドなど、併用に注意が必要な薬が多数あります。

現在常用している薬がある方は、必ず医師または薬剤師に申告しましょう。

おわりに

カルバマゼピンは、現在の服薬状況を担当の医師に報告して、医師の指示に従って使用しましょう。とくに、飲み合わせに注意しなければいけない薬が多数あります。現在常用している薬がある方は、必ず医師に報告しましょう。