はじめに

疲れて帰宅してコンタクトレンズをしたまま寝てしまったり、「明日丁寧に洗うから今日はいいや」と洗い方がおろそかになってしまった経験など、コンタクトレンズ使用者なら誰でも一度はあるのではないでしょうか。

しかし、そういった間違った使用法から、角膜感染症(角膜炎)になってしまう人が増えています。

放置すると最悪の場合、失明にもつながる角膜感染症の予防のため、コンタクトレンズの正しい使用法をもう一度確認しておきましょう!

角膜感染症とは?

角膜とは、黒目の部分の表面を覆っている、厚さ約0.5mmの透明な膜のことです。

この角膜に傷が入り、細菌やウィルスが侵入しておきる感染症が角膜感染症です。

角膜感染症にはその原因により細菌性角膜炎真菌性角膜炎アカントアメーバ角膜炎ヘルペス性角膜炎などがあります。

このうち、細菌性角膜炎アカントアメーバ角膜炎は、コンタクトレンズ使用者に多いことが知られています。

角膜炎の症状と治療法

細菌性角膜炎

細菌が原因で起こる細菌性角膜炎の症状としては、目の痛みと大量の目やに、白目の充血、角膜の一部が白く濁るなどが挙げられます。

治療は抗菌薬を点眼し、重症の場合は内服や点滴も併用して、細菌を除去します。

放置した場合、重症例では角膜が融けて孔が開く角膜穿孔を起こすこともあり、最悪の場合は、失明することもあります。

治癒しても、角膜に強い濁りが残り視力が低下してしまうこともあります。
 

アカントアメーバ角膜炎

土壌や湖・川などの淡水にいるアカントアメーバと呼ばれる微生物によって起こる角膜感染症です。

症状は細菌性角膜炎と似ていますが、人によっては強い痛みを感じることもあります。

薬が効きにくく、治りにくい角膜炎で、病巣を削る処置も必要になります。

アカントアメーバ角膜炎になる人のほとんどはソフトコンタクトレンズ使用者で、ワンデータイプの使い捨てレンズを再度装用してしまったり、使い捨てでないレンズを間違った扱い方をした場合に起こることがほとんどです。


 

角膜炎の原因になるコンタクトレンズの間違った扱い方

コンタクトレンズをつけたまま寝ることがある人は、外して寝る人より角膜炎にかかりやすくなります。

そのほか、レンズを装用したままシャワーを浴びる、プールや海で泳ぐなどの行為も角膜炎のリスクを高めます。

使い捨てでないレンズの場合は、洗い方がずさんだったり、保管液を取り換えずに再度使用する、お気に入りだからといって長期間同じレンズケースを使い続けるなどもNGです。

角膜炎予防のために次のことに気をつけましょう!

・コンタクトレンズに触る前に必ず石鹸で手を洗う。

・寝る前、入浴前、水泳の前には必ずコンタクトを外す。

・コンタクトを外したら、洗浄液でこすり洗いをし、すすぐ。

・レンズケースも洗浄液でこすり洗いをし、すすいだ後、キャップを外し逆さにした状態で乾かす。

・レンズケースは少なくとも3か月に1回は取り換える。

おわりに

放置すると最悪の場合、失明する可能性もある角膜炎です。目の痛みや視界のかすみなどの自覚症状を感じた段階ですぐに眼科を受診すれば、点眼薬で治療できる場合がほとんどです。

コンタクトレンズを使用される方は、眼病予防のためにも正しい扱い方に心掛け、定期的に眼科を受診し、トラブルがあった場合には医師や薬剤師に相談しましょう。