はじめに ~下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)とは?~

血管には動脈と静脈があり、「動脈」は血液を心臓から全身の臓器へ運ぶ血管で、「静脈」は逆に全身から心臓へ血液を戻すための血管です。
「静脈」は足の先から心臓まで血液を戻す際、逆流しないために「弁」がありポンプの役割をしています。
この「弁」が壊れると逆流防止ができなくなるため、血管に血液が溜まり圧がかかって膨らんでしまいます。

静脈瘤は、血管が膨らんで「こぶ」のようになったり、「蛇行した膨らみ」があらわれます。
特に妊娠中は、下半身に様々な静脈瘤が起こりやすい状態で、下肢静脈瘤は妊婦さんの2~3割に見られます。


 

下肢動脈瘤が妊婦さんに多い原因は?

妊娠中は黄体ホルモンの影響で、静脈壁の緊張が低下し、静脈弁の働きが悪くなるため、下肢に溜まった血液が上に戻りにくくなります。
そのうえ大きくなった子宮が血管を圧迫するために血行が悪くなります。

静脈瘤は症状はできる部位によって違いますが、一番多いのが下肢静脈瘤です。
できやすい場所は、ふくらはぎ、ひざの裏、太ももの内側などの足や、会陰部、肛門内部にできることもあります。
特に会陰部に静脈瘤ができた場合は、出産時に静脈瘤が破れて出血することがあるため注意が必要です。
 

下肢静脈瘤の症状は?

  • 血管が浮き出てこぶのようにふくらむ
  • 足のむくみ、倦怠感
  • 頻繁に足がつる(こむら返り)
  • ピリピリする痛み
  • 熱感を伴うこともある
  • 夕方から夜にかけて悪化しやすい

静脈瘤は血管が浮き出ているだけで無症状の場合もあります。
そのため放置して悪化すると、色素沈着や発疹などの皮膚炎、皮膚硬化症や潰瘍ができることもあります。

また静脈瘤が大きくなり「血栓性静脈炎」を併発する可能性があります。
血栓性静脈炎は静脈に血液の塊(血栓)ができる病気で、静脈の血管が詰まり、周囲の皮膚が炎症を起こす病気で、まれに循環器障害を起こすことがあるため注意が必要です。
image by Photo AC
 

下肢静脈瘤が疑われる時は何科を受診すればいい?

下肢静脈瘤が疑われる場合の治療は原則「血管外科(けっかんげか)」で行われますが、ほとんどの「外科」や「皮膚科」でも相談が可能です。まずは身近にあるそれらの医療機関に相談しましょう。
 

治療法と予防法、ケアは?

妊婦の場合、静脈瘤は通常出産が済むと消えることが多くあります。
治療法としてはレーザー療法や硬化療法などもありますが、妊娠中は治療をしたり、手術をすることはほぼありません。
そのため予防と悪化を防ぐことが大切になり、下半身に血液を滞らせない工夫が必要です。

予防とケアのコツは

◇体を締め付けるような服装をしない
長時間立っている、または座りっぱなしなど同じ姿勢を取らない
散歩やエクササイズなど適度な運動で血行を良くする
足を高くして寝る
体を冷やさない
◇血管を丈夫にする食事(魚や野菜、大豆製品など)を心がける
弾性ストッキングやソックスを履く

弾性ストッキングやソックスは、外から圧力を加えて腫れやむくみを抑える効果があり、また冷えの予防にもなります。

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おわりに

静脈瘤は女性に多く見られますが、妊娠すると特に起こりやすくなります。
急速に進行することはありませんが、予防とケアのコツを知って、日頃から意識しておくといいですね。