はじめに
多くの妊婦さんが悩まされるつわり。
まさにお腹に赤ちゃんがいるという証なのですが、その辛さは妊婦さんにしか分からない大変な時期ですね。
つわりはホルモン分泌の変化と、赤ちゃんを異物と捉えてしまうアレルギー反応と言われていますが、比較的軽い場合と、入院治療が必要な妊娠悪阻(にんしんおそ)までかなりの個人差があります。
「一体このツライ時期はいつまで続くの?」 と不安になる妊婦さんも多いでしょう。
そのために、つわりの時期と乗り切るコツを知っておきましょう。
つわりの時期はいつからいつまで?
つわりの始まりは?
妊娠5週~6週頃に始まることが多いようです。
早い人は着床が成立する妊娠3週頃から始まる人もいて、つわりよって妊娠を知るということはよくあります。
着床すると胎盤の絨毛(じゅうもう)から「hcgホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン:hcg)」という性腺刺激ホルモンが出始め、このホルモンが嘔吐中枢を刺激するためとも言われています。
つわりのピークは?
妊娠9週~10週頃がピークと言われています。
hCGホルモンの分泌もピークを迎えるために、この時期がつわりのピークに当たると考えられます。
妊娠後期までつわりが続くという人もいますが、ピークの状態がずっと続くことはあまりなく、徐々に落ち着いてきます。
つわりの終わりは?
妊娠15週~16週頃の安定期には大体終わりを迎えます。
これは胎盤が完成する時期のため、徐々に落ち着いて治まってきます。
1、徐々に嘔吐が減り体調が良くなっていく
2、突然終わって急に気分爽快になる
3、治まったりぶり返したりする
このように終わり方も様々で、お腹が大きくなってくると胃が圧迫されるため、一旦治まった後にまた始まったり、出産直前まで続くケースもあるようです。
つわりのタイプと主な症状、注意点は?
つわりのタイプと症状
■吐きづわり:食べたら吐く、ほとんど食事がとれない
■食べづわり:お腹がすくと胃がムカムカする、気分が悪くなる
■臭いづわり:今まで平気だった臭いに敏感になり吐き気を感じる
■眠りつわり :眠気が一日中続く、寝ても眠い、だるい
つわりの代表的なものは吐き気や嘔吐です。食べ物に関しては嗜好が変わり、においや見た目にも敏感になり食欲がなくなります。
食べづわりの場合は食べないと気持ちが悪くなります。
その他、眠くてたまらない、とにかくだるい、微熱や頭痛など、一口につわりといっても軽度~重度まで人それぞれです。
重症の目安
以下の症状の場合は治療が必要になるため注意が必要です。
- 1日中続く頻繁な嘔吐
- 食事が全くとれない
- 水分も受け付けない
- 体重が妊娠前の10%以上減少
- 尿の量が減る、出ない
これらは妊娠悪阻(にんしんおそ)といって、脱水状態や代謝障害、脳症などを起こすこともあり、つわりとは別で病気のため治療が必要です。
このような症状が出た場合は、決して我慢せず、すぐに受診しましょう。
つわりを和らげるコツは?
食べ物
- 熱いもの、あたたかいものを避ける
- 水分補給に無糖の炭酸飲料を利用する
- 1日3食にこだわらず「食べたい時に食べたいものを食べたいだけ」食べる
- 食べづわりの場合は、満腹感がありカロリーの低いものを食べる
- 消化が良く栄養が豊富なものを食べる
- 果物など小さくカットしていつでも少しずつ食べられるようにしておく
-
寝る前に枕元に軽い食べ物を置いておく
生活面
- 無理をせず、疲れたら休む
- 気分転換に散歩や好きなことをする
- 家族に理解してもらい、家事などは協力してもらう
-
勤務がある場合はラッシュ時を避けて時差通勤をする
メンタル面
- 家事など思うようにできなくても自分を責めない
- 1人で抱えない、家族や友達に愚痴を聞いてもらう
- つわりは一時のもの、この辛さには終わりが来る!と思う
このように、食べるもの、食べ方、生活面、メンタル面など、少しでも辛さを和らげるような工夫をしてみましょう。
おわりに
つわりの状態には個人差がありますが、はじまり~終わりまでの目安の時期を知って、うまく対応していきたいですね。
またつわりは赤ちゃんの状態とイコールではないのですが、ママの体調によって赤ちゃんに影響を及ぼす可能性はある為、不安なことは早めに医師に相談しながら乗り切っていきましょう。