妊娠可能な女性の10人に1人は子宮内膜症と言われ、その患者数は年々、増加傾向にあります。

しかし、そのうち約4分の3の女性は病院へ行かず、1人で痛みと戦っているのが現状です。

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「子宮内膜症」は子宮の中にできる受精卵のベッド(子宮内膜)が、子宮以外の場所にできる病気・・というのは多くの方に認識され始めています。

しかし、どんな場所にできるか分からない方も多いのでは?

卵巣や腹膜に多いと言われていますが、思わぬ場所にも発生するのです。

例えば、肺やおへそなど・・。

これを稀少部位子宮内膜症といいます。

「体が痛い・調子悪い」と悩む女性の中には、稀少部位子宮内膜症だったという方もいらっしゃるのです。

そこで今回は子宮内膜症が発生する意外な場所と、どんな症状が起こるかを解説します。

風邪じゃないのに咳が止まらない、生理時は喀血も・・肺にできた子宮内膜症

風邪をひいてないのに咳が頻繁に出る・・そんな症状が続いている方はいませんか?

結核でもないのに喀血 (肺や気管支からの出血) が起こるという方は、喀血の時期と生理の時期が重なっていないか、注意してみましょう。

もし、同じ時期に喀血がある場合は肺に子宮内膜症ができている可能性があります。

子宮内膜症組織は、生理と同時期に出血を起こすからです。

この症状の場合、生理の時以外にX線写真を撮っても異常は見られません。

生理の時だけ、胸に影が映ります。

気になる方は、喀血の見られる生理時期に医師の診察を受けましょう。

肩こり、鎖骨の痛み、息苦しい・・横隔膜にできた子宮内膜症による月経随伴性気胸

非常に稀なケースですが横隔膜に子宮内膜症ができた結果、「月経随伴性気胸」が起こることもあります。

「気胸」とは、肺の一部に穴が開き、空気が漏れて胸の中に空気がたまる状態です。

肋骨が壁となり漏れた空気は行き場をなくします。

そして肺が圧迫されることで胸痛を引き起こすのです。

月経随伴性気胸の場合、子宮内膜組織が生理とともに剥がれ落ちることで穴をあけてしまいます。

また、90%以上が右胸に起こるといわれ、20代後半~30代後半の女性に特に多いです。

鎖骨や胸の痛み、息苦しさ、さらには血の混じった痰が出ることも。

通常、男性に多い気胸ですが、こうした症状が生理周期と重なっている方は要注意です。

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胃や腎臓、直腸におヘソまで・・「稀少部位子宮内膜症」の発生場所はさまざま

こうした、珍しい部位に起こる「稀少部位子宮内膜症」。

その範囲は広く、胃や腎臓、直腸のほかに乳房やおヘソにまで発生します。

いずれも生理の時期に出血することが多く、胃の場合は吐血、腎臓は血尿、直腸なら下血が起こります。

また、おヘソのように生理周期に合わせて腫れるケースもあるのです。

体の痛みが起こる時期をチェックして、医師に相談を

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さまざまな症状を見てきましたが、いずれの場合も他の病気である可能性もあるので最初から婦人科に行くことは稀だと思います。

そのため原因が分からず、長期間、痛みと向き合わなければならない女性が多いです。

こうした遠回りを防ぐためにも、痛みが起こる時期は必ずチェックしておきましょう。

生理周期と重なる場合は、早めに婦人科の診断を受けることで、子宮内膜症の早期発見につながりますよ。