「子宮内膜症」の症状のひとつの骨盤の痛み!

骨盤の痛み(骨盤痛)とは、骨盤周辺に生じる痛みのことです。

女性に多い症状と言われており、主に2つの原因に分類することができます。

・女性生殖器の疾患によるもの
・女性生殖器以外の骨盤周辺にある臓器の疾患(胃腸炎,虫垂炎,便秘,腸閉塞など)

いずれも骨盤内にある臓器に疾患があるときに起こります。腰痛と違うのは、骨盤痛は骨盤周辺の痛みすべてが対象なので範囲が広いところです。

そのため「骨盤痛」と一口に言っても、鋭い痛みや圧迫されてるような痛みなど、色々な症状があります。

酷い場合には吐き気やおう吐、歩行困難といった症状が出るケースもあります。

また女性生殖器が原因の場合、月経周期に関係しているものと、そうでないものに分かれます。

月経周期に関係していない場合は子宮筋腫の急性変性などが考えられます。月経周期に関係している場合は月経困難症などの疑いがあります。

さらに月経周期に関係していて、排卵期~月経初期に痛みが起こる場合は、子宮内膜症である可能性が高いです。

特に若年女性が慢性的な骨盤痛を訴える場合は、70%以上が子宮内膜症だと言われています。

子宮内膜症とは、10代後半~30代後半の女性を中心に近年増加している病気です。

骨盤痛を引き起こす子宮内膜症

子宮以外の場所に子宮内膜ができることを子宮内膜症と言います。特に発生しやすいのは3か所で、卵巣、腹膜、そしてダグラス窩です。

ダグラス窩とは、子宮と直腸の隙間にある空間です。子宮内膜症の骨盤痛は主に、このダグラス窩に病巣が発生したことで起こります。

子宮内膜症の中で、最も痛みが生じるとも言われる場所です。

ダグラス窩に子宮内膜症ができると、卵巣をはじめとした周辺臓器と癒着を起こします。このことで臓器が引っ張られて痛みが生じます。

また症状の変化によって臓器の圧迫も起こり、痛みが増します。

さらに子宮内膜症になると痛みを起こす物質のプロスタグランジンの分泌が増えると言われており、炎症の形成を促すサイトカインやケモカインといった物質も増大します。

これによって骨盤内で炎症が起こるのです。

「癒着」と「炎症」、これが子宮内膜症による骨盤痛が起こる原因です。

ほかにもこんな症状があったら要注意

骨盤痛だけではなく、子宮内膜症はさまざまな痛みを引き起こします。こんな症状がないか、チェックしてみましょう。

・生理痛が年々ひどくなっている。

・鎮痛剤が効かないくらい生理痛が辛く、寝込んでしまうほどだ

・排便痛がある(排便時に肛門の奥が痛む)

・不妊に悩んでいる

子宮内膜症は良性の病気なので、命にかかわることはありません。

しかし「痛み」による精神的な負担は、痛みを複雑化させるリスクもあると言われています。

日常生活に影響を及ぼす場合もありますので、気になる症状がある方は早めに婦人科を受診しましょう。