胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)は、生後0~3か月までの赤ちゃんに発症し、早期に発見しないと命に関わる難病で、便の色が特徴となります。

早期発見・治療がとても重要なため、母子健康手帳には胆道閉鎖症の早期発見のために、便のカラーカード(便の色見本)がとじこまれています。

胆道閉鎖症を見落とさないためにも、基礎知識を知っておきましょう。

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胆道閉鎖症とはどんな病気?

胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)は、肝臓と十二指腸をつなぐ「胆管(たんかん)」が詰まって、肝臓で作られた胆汁(たんじゅう)が腸に流れなくなってしまう病気です。

胆汁は肝臓で作られ、脂肪の消化吸収に大切な役割を果たす消化液で、胆管を通って十二指腸に流れ、食物と混じって栄養素の吸収を助けます。

この胆汁の通り道である胆管が、生まれつき、または生後間もなく詰まってしまい、胆汁を十二指腸に送り込めない病気です。

胆汁の流れが停滞しても肝臓は胆汁を作り続けるため、行き場がなくなった胆汁は肝臓に溜まることになります。

胆汁は腸管に流れれば食物中の脂肪の吸収を助けますが、肝臓に溜まると肝臓の組織を破壊してしまいます。

胆道閉鎖症の特徴と症状

・黄疸(皮膚や白目が黄色い)が生後2週間を過ぎても消えない

・便の色が白っぽい、灰色がかった白色、クリーム色やレモン色

・逆に尿の色は濃い黄色

・お腹が膨らんでいる、硬い

・血が止まりにくい

このように「黄疸」 「淡黄色便」 「濃黄色尿」の3症状が特徴です。

母子健康手帳に、赤ちゃんの便の色を7色の見本で示す「便カラーカード」がとじ込まれています。

便の色が黄色調がうすい「淡黄色」(1~3番)が胆道閉鎖症の可能性を示す目安になります。

ただし便の色が薄いだけでは他の病気の可能性もあるため、いずれもこのような便の異変や気になる場合はすぐに受診しましょう。

新生児黄疸(しんせいじおうだん)との違いは?

新生児には生まれて間もなくから、肌や白目が黄色くなる「新生児黄疸」があります。

これは一般に生理的な黄疸で、胎児の頃にあった体内の古くなった赤血球が、出生後にどんどん壊される際に「ビリルビン」という黄色い色素が増加することによって起こります。

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「ビリルビン」は血液から肝臓に運ばれて、胆汁の成分になります。その後、十二指腸に送られ、最終的に尿や便として体外に排出されますが、赤ちゃんは肝臓の働きが未熟なために処理できず、皮膚や粘膜に溜まり残ってしまいます。

そのため肌や白目が黄色くなる黄疸が出やすくなります。

場合により治療が必要な黄疸もありますが、ほとんどの場合、生理的黄疸は1週間をピークに消えていきます。

ところが胆道閉鎖症によって胆道が詰まっていれば、胆汁は肝臓の中にたまってしまい、ビリルビンが血液の中に回ってしまうため黄疸がみられるようになります。

これを放置すると、胆汁が肝臓に溜まって肝臓の組織を壊し、肝硬変を引き起こします。

発見が遅れると肝硬変が進行して肝不全になったり命の危険があるため、早期発見、早期治療が重要なのです。

診断と治療法は

■診断

血液検査、尿検査、腹部超音波検査、その他を必要に応じ組み合わせて行ないます。

■治療

手術療法により、閉塞状態を取り除いて新しい胆管を形成し、胆汁を腸に流すことが必要です。

手術後は、利胆剤(胆汁の流れをよくする薬)と抗生剤(細菌感染を予防する)などで治療が行なわれます。

胆汁の排出が良好で、肝臓の病気の進行が無ければ予後は良好ですが、手術後は長期に渡り、合併症などに注意が必要なため、定期的なチェックと管理が必要です。

医師の指示に従い治療を継続します。

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おわりに

胆道閉鎖症の原因は不明ですが、早期発見が鍵となる新生児には特に注意したい病気の一つとされています。

赤ちゃんの便の色が病気のサインになることがあります。重症化する前に気を付けてあげたいですね。