体調の変化が始まる妊娠初期

妊娠期間は「妊娠初期(うち妊娠超初期が含まれる)・妊娠中期・妊娠後期」の3つに分けられています。

妊娠初期 妊娠14週未満(0〜3週は妊娠超初期)
妊娠中期 妊娠14〜27週
妊娠後期 妊娠28週以降

妊娠初期であってもホルモンのバランスは大幅に変化するため、体調の変化が現れます。

妊娠初期では下腹部や乳房の張り、腰の重さ、トイレが近くなるなどの変化や、吐き気やむかつきなどのつわりの症状が始まります。中には妊娠超初期に体の変調を感じ始める方もいます。

妊娠初期の頭痛はなぜ起こるの?

妊娠初期によくみられる症状のひとつに頭痛があります。

妊娠中の頭痛のほとんどは片頭痛です。片頭痛は女性に多い症状で、妊娠前から片頭痛があり妊娠によって症状が軽減する場合もあれば、妊娠してから片頭痛を訴える方もいます。

妊娠初期に起こる頭痛は、以下の原因があげられます。

ホルモンバランスの変化

妊娠すると、女性ホルモンの一種、黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され続け胎盤を完成させます。

妊娠によって黄体ホルモン(プロゲステロン)が増加することで、ホルモンバランスが乱れてしまう状況が起こります。ホルモンバランスの乱れから自律神経がうまく働かなくなり、血管の拡張や収縮が正常に働かないことで頭痛が起きます。

鉄欠乏性貧血

妊娠すると、お腹の赤ちゃんを成長させるために血液の量が妊娠前よりも増加します。しかし、赤血球の増加が比例しないために、血液が薄まったような状況になります。

不足した赤血球をつくるために鉄分が必要になり、必然的に鉄分不足で貧血になることが多くあります。鉄欠乏性貧血になることによって頭痛を発症することがあります。

脱水症状

妊娠すると、急激なホルモンバランスや体の代謝の変化などに体がついていけず、つわりを起こします。

つわりで嘔吐を繰り返したり食事が十分にとれないと、水分が不足して脱水症状に陥ることがあります。

脱水症状を起こすと血液循環が悪くなるため、血管が拡張して神経を刺激し頭痛を起こします。

ストレス

体調の変化は大きなストレスとなります。ストレスは血行を悪くして体が冷え、筋肉をこわばらせて肩こりや頭痛を起こします。

また、ストレスによる神経伝達物質であるセロトニン不足も考えられる原因のひとつです。

ストレスがかかると血管が過度に拡張してしまうため、セロトニンが分泌されて血管を収縮します。血管を収縮させたあとにセロトニンが急激に減ると、再度血管が拡張して血管に炎症を起こします。

血管の炎症が刺激となって頭痛の原因となっているおそれもあります。

妊娠初期の頭痛はいつから起こる?

頭痛に限らず、妊娠してすぐに症状が出る人はほとんどいません。

人によって異なりますが、妊娠4〜5週頃から頭痛や下腹部が張るなどの症状が現れます。いわゆる、妊娠超初期(〜3週)から妊娠初期(4〜14週未満)へと移行するあたりから、頭痛症状が起こることが多くあります。

妊娠が疑われたら早めに産婦人科を受診しましょう。

妊娠が確定した後は激しい運動や重い物を持つことを控え、体をいたわりましょう。

妊娠初期の頭痛に薬は飲んでも大丈夫?

妊娠初期(0〜14週未満)は赤ちゃんの大切な体が形成されている時期です。胎児への影響が懸念されるので薬の服用は非常に慎重になる必要があります。

特に頭痛などの症状が現れ始めることの多い妊娠4〜7週目(妊娠2か月)は最も過敏な時期にあたるため、薬の使用はできるかぎり避けましょう。

その後も妊娠初期の時期を抜けるまでは奇形の心配などが残ります。

しかし頭痛が激しい場合は、痛みによってストレスの度合いが高くなることも胎児への影響が心配されます。妊娠初期を過ぎたら、医療機関と相談しながら薬の服用も視野に入れて良いかもしれません。

なお、アセトアミノフェンが妊娠中の服用でも一番安全といわれていますが、100%安全と言い切れるわけではありません。

副作用については明確なリスクは確認されていないにしても、不要な服用は避けた方が良いでしょう。

妊娠中の頭痛の対処法は?

ストレスを解消する

体の変化やホルモンバランスの変化などで、妊娠中はストレスを受けやすくなっている状態です。

ストレスは自律神経のバランスも崩してしまうため、ストレスをためないように日常で工夫すると良いでしょう。

ゆったりとお風呂に入ったり好きな音楽を聴くなど、自分がリラックスできるストレス解消法を見つけましょう。

できるだけ水分をとる

つわりで脱水症状を起こして頭痛がする可能性もあります。つわりがあると飲み物も受け付けないときもあるかもしれませんが、これなら飲めるという水分をできるだけとるように心がけましょう。

カフェインフリーのルイボスティーや好みに合うハーブティーなどをいくつか用意しておくことをおすすめします。

妊娠初期に吐き気や寒気が起こるのは?

妊娠初期はさまざまな症状が起こります。頭痛とともに起こる吐き気や寒気は、それぞれの症状をより不快なものにしがちです。

頭痛にともなう吐き気の症状

妊娠初期はホルモンバランスの崩れなどいろいろな原因で脳の血管が拡張して神経を刺激し、片頭痛を引き起こします。

刺激を受けた神経が大脳へとその刺激を伝えるとき、嘔吐中枢までもが刺激を受けてしまうことから吐き気の症状が出ると考えられています。嘔吐中枢は、脳幹内に存在し、吐き気などの症状をコントロールする中枢です。

頭痛にともなう寒気の症状

妊娠中は胎盤を形成するために高い体温を保つ必要があります。体温が高いために、外気との差が大きくなり寒気を感じます。

また、つわりの症状のひとつとして寒気が現れることがあります。

おわりに

妊娠初期は、お腹の赤ちゃんの体がつくられていくという大切な期間なので、それにともないお母さんの体調の変化が起こり頭痛やつわりなどによって不快思いをすることがあります。

しかし、お腹の赤ちゃんのために、なるべくリラックスできる環境を整えるなどして乗り切りましょう。