水頭症(すいとうしょう)とは

「水頭症(すいとうしょう)とは脳の内部にある「脳室」という部分に大量に「脳脊髄液(のうせきずいえき(髄液)」が溜まってしまい、頭が異常に大きくなる病気です。

赤ちゃんの頭は比較的大きいのが普通ですが、母子手帳に書いてある「頭囲成長曲線」の正常範囲から著しく外れていることで水頭症が見つかることがあります。

個人差はありますが、脳室にも正常範囲があり、髄液の産生と吸収のバランスが悪くなったり流れが滞ったりすると、髄液が脳室に溜まりすぎて脳室が大きくなり脳を圧迫します。

赤ちゃんの場合はまだ頭蓋骨が固まりきっていいないため、内部から圧迫されることで頭囲が異常に大きくなるのが特徴です。

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小児水頭症の原因は?

▶先天性の脳や血管の異常

▶脳腫瘍

▶脳炎・髄膜炎

▶出生時の外傷

などが原因としてあげられます。

水頭症の症状は年齢によって異なります

頭の骨は生まれたばかりの時はまだ固まっていないため、下記のような症状が見られます。

乳児期の主な症状

▶頭囲が異常に大きいまたは急に拡大してくる

▶大泉門(額の上部にある骨と骨のつなぎ目)が膨らむ

▶こめかみ当たりの血管が脈をうつ

▶母乳やミルクがむせる、嘔吐

▶首がなかなか座らない

▶落陽現象(黒目が引っ張られるように下まぶたの中に入り込む)

▶不機嫌

▶ぼーっとしたり眠たそうにばかりする

このような症状が見られたら、水頭症の疑いがあります。

ところが頭は成長と共に大きくなり、頭の骨もだんだんと硬くなるため、幼児期~学童期の頭蓋骨も固まってきた頃に発症した場合は、頭蓋骨は赤ちゃんの時のように大きくならずに脳の圧は高くなってきます。

そのため水頭症の症状は年齢によって変わってきます。

幼児期以降の主な症状

▶頭痛

▶嘔吐

▶けいれん、手足の突っ張り、まひ

▶視力低下や物が二重に見れるなどの視力障害

▶イライラ、学力低下、知的障害

▶意識障害

などが見られ、乳児期とは違った症状や障害を伴うこともあります。

ところが症状に気が付かないことがあり、脳圧によって神経が圧迫されるための視力低下や身体の障害として発症し、はじめて水頭症と分かることがあります。

このように水頭症の症状は「年齢と共に変わって来る」ことを知っておく必要があります。

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小児水頭症の診断と治療法は?

赤ちゃんの頭の大きさや症状に気が付いたら、小児科、脳神経外科を受診しましょう。

診断は頭部CT、MRI検査などで診断されます。

治療法は主に「シャント手術」と呼ばれる脳室と腹部に管を通し、脳室に溜まった余分な髄液を腹部に吸収させるためにバイパスを作る手術療法です。また内視鏡による手術が行われることもあります。

脳腫瘍など他の原因の場合は、原因疾患の治療も行います。

注意点はシャントが詰まったり感染症をおこしたりすることがあるため、最低3ヶ月に一度は小児神経医の定期検診を受けるようにすること。

シャントを入れていても生活を制限する必要はありません。

頭をぶつけ合うようなスポーツは避けた方が賢明ですが、ほとんどのスポーツや水泳もできます。

検診をきちんと受けて確認していれば、ほとんどは問題なく生活できます。

治療についてはしっかりと医師と相談しながら行っていきましょう。

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さいごに

頭の大きさも成長に合わせて大きくなるため、それほど神経質になることはありませんが、定期健診などでも基準の上限より大きい場合は病気の可能性を考えます。

また水頭症は幼児期から発症した場合は気が付きにくいことがあり、身体や心の発達に影響する可能性があるため、小児水頭症の症状を覚えておき、気になることがあったら見逃さず医師に相談することが大切です。