女性の睡眠の悩みは全世代共通!女性ホルモンと眠りの関係とは?

世代を問わず、不眠に悩むのは男性より女性が多いといわれています。

これには生理(月経)や妊娠、出産、更年期に起こる女性ホルモンの変動が大きくかかわっています。

そこで今回は生理周期を中心に女性ホルモンと睡眠の関係について解説していきます。

また、生理前に眠れないという人や逆に眠くなる人への対処法も一緒に紹介していきます。

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女性ホルモンの変動が睡眠に与える影響とは?

では具体的に女性ホルモンは睡眠にどんな影響を与えるのでしょうか?

その前に簡単に女性ホルモンについて解説します。

女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と 黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つがあります。

卵胞ホルモンが多く分泌される時期を卵胞期といいます。生理の終わりごろから排卵前がこの時期です。

また黄体ホルモンが多く分泌される時期を黄体期といいます。排卵後から生理前までの時期です。

一般に卵胞期は心身ともに安定し、黄体期は不安定になると言われています。

睡眠に関して言えば、卵胞期は深い眠りであるノンレム睡眠が増えるとされています。

一方の黄体期はノンレム睡眠が減少する傾向にあります。

また睡眠ホルモン・メラトニンや気持ち良い目覚めに欠かせないコルチゾールも黄体期には減少します。

結果、寝つきが悪くなり、目覚めが悪くなるのです。

さらに黄体期は深部体温の振幅が低下します。これも睡眠には大きな問題です。

深い眠りのためには体温の大幅な変化が必要だからです。

こうした点から睡眠への女性ホルモンの影響は大きいと考えられます。

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眠い?それとも眠れない?みんなの生理前の睡眠事情

こうした女性ホルモンの変動は、生理前の女性にどのような影響を与えているのでしょうか?

1998年に女子学生を対象に行われた、女性の睡眠問題に関する調査があります。

生理前(=黄体期後半)に睡眠の悩みがあると多数の女性回答した中、改善すると答えたのは僅か1割でした。

悩みのタイプとしては「生理前は眠い」と過眠を訴えた人が約43%。

「生理前は眠れない」と不眠を訴えたのは1%程度でした。

このほか、月経前困難症や月経前不快気分障害の悪化による過眠や不眠を訴える声もありました。

黄体ホルモンからは催眠作用を促すアロプロゲステロンが生成されるため過眠の傾向が多くみられます。

こうした中、不眠を訴える女性がいる原因として考えられるのは先程紹介した深部体温の振幅の低下です。

深い眠りには体温の大幅な変化が欠かせず、一日を通して体温に変化が見られないと不眠になりやすいのです。

生理前の眠い&眠れないの対処法は?

ここからは生理周期に伴う睡眠問題の対処方法を紹介します。

入浴:40度前後のぬるま湯に15~30分ゆっくりつかる

深部温度を高めるために、ゆったり入浴しましょう。

お湯の温度は40度前後、15~30分ほどの半身浴がベストです。

ただし無理はせず、のぼせそうなときは湯船から出て休憩をとりましょう。

入浴のタイミングは就寝の1~2時間前がオススメです。

不眠の方には寝つきが良くなる効果が、過眠の方には深い眠りによる日中の眠気の予防になります。

食事:体が温まる食べ物を食べる

入浴と同様に深部体温を上げるために、夕食に体が温まる食べ物を食べましょう。

特にオススメは生姜や唐辛子です。ただし、寝る直前の食事は睡眠に悪影響なので気を付けましょう。

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運動:軽めの運動をする

適度な運動は体内に酸素を摂りこみ、体をリラックスさせる効果があります。

深い睡眠にスムーズに入るためには欠かせません。

就寝の3時間前までに軽めのストレッチやヨガを行うと良いですよ。

必要な場合は医師に相談も

生活習慣の改善で変化が見られない場合は、婦人科など医師に相談しましょう。

不眠の場合は短期的な睡眠薬の服用を検討することもできます。

参照:『不眠の科学』(編集:井上雄一・岡島義)