春季カタル(しゅんきかたる)」とは、子どもに多い重症な「アレルギー性結膜炎」の一種です。

春から夏にかけて流行することからこの病名がつけらましたが、季節を問わずいつでも発症します。

特に7歳前後までの男の子に多く見られます。

通常は思春期を過ぎるころには自然に治っていくことが多いのですが、近年では20歳以下の青年層にも見られ、アレルギー素因を持つ人がかかりやすい病気です。

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春季カタルの原因

特に、アレルギー性鼻炎、ぜんそく、アトピー性皮膚炎などにかかったことがある、または家族にアレルギー体質の人がいる場合に多く見られます。

主なアレルゲン(アレルギー反応の原因)は、花粉、ダニ、カビ、ハウスダスト、ペットの毛、コンタクトレンズなど多くの原因があります。

特にダニと花粉に注意が必要です。

花粉症の場合は地域によって花粉の飛ぶ時期に違いはありますが

■スギ花粉=2~4月

■ヒノキ花粉=5月

■カモガヤ=5~6月

■ブタクサ=8~10月

このようにアレルゲンが花粉の場合、春から秋にかけても発症し、ダニをはじめとする多くのアレルゲンにより年間を通して起こります。

春季カタルの症状

春季カタルは、主に以下のような症状が見られます。

  • 強い目のかゆみ
  • 充血、涙目
  • 白っぽい糸を引くような粘性の強いめやに
  • 石垣状乳頭(上まぶたの裏に乳頭という小さい隆起(ぶつぶつ)がたくさん見られる)
  • 重症化すると乳頭が大きくなる.白目を覆う結膜が腫れたようになる
  • 黒目にもびらん(ただれ)が見られる
  • 痛みで目が空かない

などがあり、重症化すると上まぶたの上にできた隆起によって角膜に傷をつけることがあり、細菌感染や視力低下を引き起こすことがあります。

春季カタルはアレルギー性結膜炎の中でも特に重症型のため注意が必要です。

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春季カタルの治療法

1、アレルゲンの除去

アレルギー性疾患の場合、最も大切なのは環境作りです。まずは屋内のダニの除去や発生の予防が重要です。

近年の住まいは気密性が高いため湿度が高くなり、ダニが繁殖しやすい状態になっています。

以下のことに気を付けましょう。

▶室内の丹念な清掃、換気を徹底する

▶空気の入れ替えや帰宅の際は花粉を部屋に入れないように注意する

▶ダニやほこりの発生しやすいカーペットや家具の使用を避ける

▶ぬいぐるみやおもちゃなど、洗えるものは洗う

▶毛の生えているペットはなるべく飼わないようにする

▶部屋でタバコを吸わない

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2、薬物療法

副作用の少ない、抗アレルギー点眼薬、ステロイド点眼薬、免疫抑制剤の点眼などを組み合わせて使います。

またステロイドの内服薬を用いることもあります。

※副作用として眼圧が上がることがり、放置すると緑内障などを起こす場合があるため、定期的に眼科へ通院することが必要です。

3、手術療法

状態により、上まぶたの隆起を切除する手術をすることがあります。

薬や治療法は医師と相談の上行います。

多くの場合、春季カタルの治療は長期に渡ります。専門の眼科医に相談し長期間でも治療を継続することが大切です。

春季カタルの予防法

日常生活では以下のことに注意しましょう。

●治療と同様、アレルゲンの除去が予防の基本です

●手と眼の周りは清潔に

●手で眼を押したりたたいたりしないように

●汚れた手で目をこすらない

●眼以外のアレルギーがある場合、症状を悪化させないようにしましょう

季節性の病気と言われるものは、近年発症しやすい時期の他にも通年で起こることが多く見られます。

時にアレルギー性の疾患については季節を問わず発症するため、身近な環境に注意してあげましょう。