はじめに

妊娠から出産と、やっと大仕事を終えた後に多く見られるのが産後の頭痛。
育児で大変な時期に、こめかみが脈打つようにガンガン、ズキズキ、頭が締め付けられるように痛いなど…産後に突然いやな頭痛が起こるというママはたくさんいます。

なぜ産後に頭痛が起きたりひどくなったりするのでしょうか。
産後の頭痛の原因と対処法を紹介します。

 

産後の頭痛の原因は?

ホルモンバランス

骨盤の歪み(リラキシン)

産後に起きる頭痛と通常の頭痛の大きな違いは、産後の「骨盤のゆがみ」が原因とされています。
妊娠すると「リラキシン」というホルモンの影響で、骨盤の仙腸関節の周辺の靭帯が緩み、出産の準備をします。
リラキシンが出ている間は、関節が柔らかくなり骨盤が歪みやすくなります。

リラキシンは妊娠中から産後6ヶ月間頃まで分泌され、女性の人生で最も骨盤が歪みやすい期間です。
骨盤が歪むと、腰椎、胸椎、頸椎も歪んできて神経や血管を圧迫するため、頭部を流れる血流が悪くなることで頭痛が起こります。

産後特有のメカニズムのため、だんだんと骨盤の緩みが解消してくると頭痛も軽減されるといわれます。
 

授乳による水分不足(オキシトシン)

産後は授乳をする際に「オキシトン」という子宮を収縮させたり、母乳を分泌させるホルモンが急増します。
授乳をすると体の水分が減る為、血液がどろどろになり血流が悪くなるため、授乳中に偏頭痛やめまいを起こすことがあります。
多くは出産後8週間程で症状は治まりますが、人によってはそれ以上続く場合もあります。
 

睡眠不足

睡眠は脳と心身を休ませるためにとても大切なのですが、赤ちゃんの夜泣きや2~3時間おきの授乳など、産後は寝不足になることが多くなります。
睡眠不足になると脳の血流が低下するため頭痛が起こりやすくなります。
 

悪い姿勢

骨盤の歪みがある時期に加え、さらに長時間赤ちゃんを抱っこしたりすることが多いため、腰から肩や首など筋肉疲労やコリにより血行が悪くなります。
それまで頭痛が無かった人も頭痛がするようになったり、手足のしびれが出ることもあります。
 

ストレスによる自律神経の乱れ

産後は常に赤ちゃんに対応しているため、慣れない育児の疲労とストレスが蓄積します。
本当はママ自身の体を回復させるために休息が必要なのですが、常に緊張状態が続いてしまうと交感神経が優位になり、休息やリラックスの副交感神経がうまく働かなくなります。
自律神経のバランスが崩れると頭痛をはじめ、めまいやうつ状態など様々な不調が起こります。

このように産後はまだホルモンの影響もあり普段の体に戻っていないため、骨盤の歪みとストレスにより頭痛が起こりやすくなるのです。
 

授乳中に頭痛薬は飲んでもいいの?

授乳中も、ロキソニンなどの市販薬は自己判断で服用しないようにしましょう。
たいていの頭痛薬は「授乳中の服用は避ける」と書かれています。市販薬の中でも「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」と書かれているものは比較的安全とされていますが、よく分からないまま服用することは危険です。

授乳中にも安全な薬や漢方薬などを処方してくれる場合があります。まずは医師に相談しましょう。
 

産後の頭痛の予防と対策は?

  • 片頭痛(ズキンズキンとこめかみが脈を打つように痛む)=冷やす
  • 緊張型頭痛(頭がぎゅーっと締め付けられるような痛み)=温める
  • 疲れを感じたら横になり、体を休ませる
  • 水分不足に注意し、こまめに水分を補給する
  • スマートフォンやパソコンなどの長時間使用はしない
  • 骨盤体操で歪みを改善したり、ストレッチをして血行を良くする
  • 十分な睡眠を取るために、家事など家族に協力してもらう

育児に追われて心身ともに疲れることが多い毎日ですが、少しの時間でもリラックスを心がけましょう。
もちろん我慢できないほどの痛みがある場合、ひとりで考えず医師に相談しましょう。

image by Photo AC
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