元気な男の子に多いペルテス病

「ペルテス病」は、いつの間にか大腿骨骨頭(だいたいこつこっとう)という太ももの骨の頭が「一時的に壊死(えし)」を起こす病気です。

主に特に4~9歳頃の男の子に多く発症します。

早期発見、治療をすれば2~3年で回復することが多いため、治る病気とされていますが、適切な治療をしない場合は骨頭の変形が残ることがあるため、長期的な観察が必要な病気です。

ペルテス病の原因は?

ぶつけたりケガをしたわけではないのに下記の様な症状が見られます。

・太ももや股関節の痛み、動きが悪い
・股関節から膝にかけての痛み
・足を引きずって歩く(跛行:はこう)
・あぐらがかけない
・重症化すると跛行が酷くなり歩けない
・ほとんどが片足に起こるが両足に起こることもある
・症状が進むと悪い方の足が細く、短くなる

ペルテス病の症状には個人差があり、急ではなく少しずつ出ることが多いため気づきにくいことがあります。

膝(ひざ)の疾患と間違えやすい

ペルテス病は少しずつ進行し、痛みも跛行も一旦出た後に薄れ、しばらくしてまた出現するなどを繰り返すことが多くあります。

膝の痛みを訴えることもあるため、成長痛や筋肉痛、膝の疾患と間違えることがあり、股関節の病変に気づくことが遅れる場合があります。

「股関節が痛くて歩けない」という頃には重症化しているケースが多いため、子供が痛みを訴えなくても、足をひきずって歩く跛行が見られたらペルテス病を疑う必要があります。

長期に渡る経過観察が必要

壊死となった骨頭はやがて吸収されてなくなり、多くは発病後2年ぐらいで骨頭への血流が再び始まり、壊死した骨が元のように回復します。

骨頭は、正常→ 初期→ 壊死→ 吸収期→ 修復期→ 再生という経路をたどり、新しい骨が再生しますが、まだ柔らかいため回復するまでの間は大腿骨頭の変形を予防することが大切になります。

診断と治療法

診断

足を引きずって歩く跛行(はこう)がみられたら、まず整形外科を受診しましょう。超音波検査やX線写真、MRIで診断します。

ペルテス病と診断されたら、ペルテスの専門医の治療を受けるようにしましょう。

治療法

ぺルテス病には軽症~重症、治療が必要なもの、不要なものなど様々なものがあります。

主な治療法は、「装具療法」と「手術療法」がありますが、「重症度」「関節の動き」「発症年齢」などにより総合的に判断します。

1、経過観察

主に5歳以下の低年齢で発症した場合は「経過観察」とし、外来受診にて関節の動きなどを観察しながら必要に応じた治療を検討します。

2、免荷・牽引療法

患部に体重がかからないようにし、痛みの緩和や股関節炎の症状を除去するために牽引などを行います。

MRIや股関節の可動域などの検査により、装具療法や手術療法などを検討します。

3、装具療法

壊死が起こった「初期」の頃から壊死した骨が吸収される「吸収期」までは装具を付けて過ごし、つぶれた大腿骨骨頭が元の球形に再生、修復させることが目的です。

4、手術療法

年齢が高く、体重も重い場合には変形が進行しやすくなるため、手術を検討します。

手術の方法も複数ある為、状態により選択します。

5、その他

治療は装具療法や手術療法のみではなく、プールの浮力を利用した歩行訓練や理学療法など、ペルテス病の専門医と相談します。

ペルテス病は、​最終的には骨の成長が終了する10代後半頃まで経過観察を続けます。

順調な経過をたどれば予後は良好ですが、骨頭変形の程度によっては、将来「変形性股関節症」を起こして痛みが出ることもあります。

さいごに

ペルテス病は、元気で活発な男の子にとっては痛みや装具などは大きなストレスになるため、心のケアも必要です。

小児に発症する病気のため、子どもの下半身の痛みや足を引きずるなどの気になる症状がみられたら、放置しないことが大切です。