子どもがお腹が痛いと訴えることはよくあることですが、病院に行っても内臓など器質的には特に異常がないといわれることも多くあります。

反復性腹痛(はんぷくせいふくつう)は「反復性臍疝痛(はんぷくせいさいせんつう)」ともいわれ、特にお臍(へそ)の周辺が痛いと訴える、幼児に多い病気です。

 

診断の結果、特に異常がない場合は、心身症の一つであると考えられます。

成長期の心身症には他にも過敏性腸症候群などもありますが、それぞれ症状に少々違いがあります。

 

今回は幼児に多い「反復性腹痛(反復性臍疝痛(はんぷくせいさいせんつう)」について解説します。

 

過敏性腸症候群(かびんせいちょうしょうこうぐん)は、検査をしても腸に明らかな炎症や腫瘍などは見つからず、腹痛や排便の異常など、腸管の働きに問題がある慢性の腸の機能障害です。子どもが腹痛を起こす病気として最も頻度が高く、大人でも20代~50代には10人に1人には見られるといわれ、心因性のストレスとのかかわりが深

 

 

反復性腹痛の症状は?

日常生活に支障をきたすほどの腹痛が1ヶ月に1回~数回、3ヶ月以上に渡って続きます。

 

主な症状

 

・おへその周辺が差し込むように痛い

・顔色が悪い、蒼白、冷や汗

・腹痛が無い時は元気

・便通が安定しない

・就寝中に腹痛はなく夜中に起きることはない

・腹痛は1時間以内に治まる

・午前中や登校時間に多く午後には治まる

・週末や休日には訴えが減る

・自然に治っては再発を繰り返す

 

まれに吐き気や頭痛、下痢や便秘、倦怠感などを伴いますが、それらの頻度は低く、主訴はお臍周辺の痛みを繰り返し訴えます。

腹痛は短時間で治まり、再発を繰り返します。

 

 

image by

 

Illust AC

反復性腹痛の原因は?

反復性腹痛は、きちんと検査を受けた上で器質的な異常がない場合、ほぼ9割は精神的ストレスによる心因性の腹痛です。

極度の緊張や不安などによる自律神経の乱れにより、胃腸の血流が悪くなり腸にけいれん性の痛みが起こると考えられています。

 

心因性の疾患は、症状が出るまでには数日程度の短期間ではなく長期に及ぶストレスの蓄積によって発症します。

家庭、幼稚園、学校、お友達、習い事など、子どもを取り巻くことについて考えてみましょう。

 

症状は治まっては再発を繰り返しますが、心理的ストレスが加わると悪化します。

治療には、まず小児科を受診しましょう

腹痛を訴える場合、小児科で血液、尿、便の検査をし、身体的、器質的な疾患がないかを診断します。

その上で整腸剤や下剤、痛み止めなどを適宜処方します。

不安や緊張が強いような場合には、抗不安薬などの併用も検討します。

心因性の場合は薬が効きにくいことも

反復性腹痛は、薬では治りにくいことがあります。

下痢や便秘もそれほど激しい症状はなく、メンタル面の影響が大きいため、子どもの心を理解することが必要です。

また親のストレスが子どもに影響を及ぼすことも多いため、日頃の生活環境や、子どもとのコミュニケーションを見直してみることが必要です。

 

反復性腹痛は、決して怠けや仮病ではないと認め、病気の特徴を理解してあげることです。

特に幼児は起きた出来事やその時の感情をうまく言語化できないため「理解してもらえている」と感じるだけでも安心感があり、症状が軽減することがあります。

 

image by

 

Illust AC

さいごに ~治療中に注意すること~

親が腹痛の原因不明に不安を覚え、ドクターショッピング(医療機関を渡り歩くこと)をしたり、過剰に心配すると余計にプレッシャーが大きくなり、悪化することがあります。

 

症状が治まっている時はあまり心配しないようにしましょう。

反復性腹痛については信頼できるかかりつけ医を持ち、医師に相談しながら見守っていきましょう。