ふと、赤ちゃんの頭の形がいびつに歪んでいると気づいたら、そのままでいいのか、いつ治るのか、何か手当てが必要なのか…気になりますね。赤ちゃんの頭の形は変形しやすいものですが、いびつな形や歪みについてはいくつかの原因があります。

成長途中の赤ちゃんの頭の形について見ていきましょう。

赤ちゃんの頭蓋骨(ずがいこつ)は柔らかい

頭蓋骨は、前頭骨、頭頂骨、後頭骨などいくつかの骨が組み合わさっています。

骨と骨の間には大泉門、小泉門などの継ぎ目があり、大人は骨が結合していますが、赤ちゃんの場合は骨化していないすき間があり、頭蓋骨はまだくっついていない状態です。

触ってみると大人に比べてとても柔らかく、変形しやすい状態です。

頭の変形の原因は?

頭の変形には先天的なものと後天的なものがあります。

分娩時の圧迫

産道が狭い、双子、難産で出産までに時間がかかったなど、分娩時の圧迫によって起こるものがあります。

 

新生児特有の「産瘤(さんりゅう)」と「頭血腫(とうけっしゅ)」という状態があります。

出生後、一時的なむくみによるコブができたり、頭蓋骨と骨膜の間の内出血により頭がデコボコになったりしますが、通常自然に治る為、基本的には治療の必要はなく経過観察をします。

向き癖

いつも同じ方向ばかり向いて寝ていることによって起こります。

赤ちゃんは長時間寝ていることが多く、まだ寝返りが打てないため、特に首が坐る前の3ヶ月~4ヶ月までに多く見られます。

寝ている時以外にも、授乳時やベビーカーなどでも長時間同じ方向を向いていることで、柔らかい頭は歪みやすくなります。

 

■変形のタイプ

■斜頭症:左右どちらかに偏って歪んでいる 

■短頭症:後頭部が平ら(絶壁)になっている

■長頭症:後頭部に向かって長く伸びている

 

これらは向き癖が大きく関わり、頭に長時間、局所的に圧がかかっていることで起こります。

約1歳半~2歳位までに大泉門が閉じる

通常、成長と共に脳が大きくなり頭蓋骨がくっついて来ればバランスが取れてきます。

お座りができることになると、頭への圧力が減ってくるため、通常変形は自然に治ってきます。

個人差はありますが大きな骨のつなぎ目の大泉門は、大体2歳頃までには閉じて頭蓋骨がしっかり固まります。その頃になると、変形した頭の形はあまり変わらなくなります。

頭の形が歪んでいるからといって、医学的には脳の成長や機能、発達障害などへの影響はないとされています。

ただ、できるだけ変形させないようにしてあげることがベストです。

向き癖と勘違いしやすい「筋性斜頸」に注意!

向き癖と勘違いしやすいものに「筋性斜頸(きんせいしゃけい」があります。

首の筋肉にこぶのようなしこりができているため、いつも同じ方向を向いている状態です。

 

通常は1歳頃までに自然に消えていきますが、頭や背骨、顔の変形などにつながる可能性があるため、必要に応じて手術などの治療も考えます。筋性斜頸は赤ちゃんに起こりやすいため、ずっと同じ方向を向いている場合には注意が必要です。

頭の変形を予防するために

いつも同じ方向を向く癖をつけないように、以下のことを心がけましょう。

 

●少し抱っこをする時間を増やす

●赤ちゃんに反対側から声をかけたり、おもちゃなどで呼びかける

●授乳の時に同じ腕ばかりで抱かないようにする

●赤ちゃんが興味のあるものが見えるよう、枕の位置をちょこちょこ変えてあげる

●生後3週間頃からは、起きている時にはなるべく腹ばいにチャレンジさせてみる

 

■注意すること

□無理に変形を治そうと自己流で治そうとしないようにしましょう

□うつぶせ寝にしないようにしましょう。「乳幼児突然死症候群」など窒息の危険があります

□ヘルメットやバンドを使った矯正器具がありますが、使用については小児科の医師に相談しましょう

さいごに

一般的に起こる赤ちゃんの頭の変形は、成長と共に自然に治るためあまり心配は要りませんが、頭蓋骨が硬くなってからだと変形は治りずらくなるため、できるだけ普段から変形させないために予防してあげると良いですね。

定期健診などでアドバイスも受けられますが、変形が気になるときや、極端に歪んでしまっている場合は医師に相談しましょう。