はじめに

妊娠初期にはホルモンバランスの変化が起こるため、今まで感じたことのない様々な症状が現れますが、妊娠初期の症状よりもさらに前に現れる「妊娠超初期症状」があり、その一つに「腰痛」があります。
生理の前に腰痛は多くの方が感じる症状ですが、腰痛が生理前の腰痛か、妊娠によるものなのか…なかなか分かりにくいかもしれません。
今回は妊娠超初期に起きる腰痛の原因や症状、対処法を紹介します。
 

妊娠によって増えるホルモンの影響

妊娠が判明するのは、妊娠2ヶ月(妊娠4週)頃です。
妊娠初期は、妊娠2か月(妊娠4週)~妊娠4ヶ月(妊娠15週)までをいいます。

妊娠超初期は、最終月経の終わりの日「妊娠0週0日~妊娠3週まで」を指します。
この頃はまだ妊娠の実感はなく、子宮にも変化が見られませんが、ホルモンバランスには変化が現れ始めます。
特に妊娠に重要な「プロゲステロン」という黄体ホルモンが大量に分泌され、また胎盤の絨毛(じゅうもう)から性腺刺激ホルモン「ヒト絨毛性ゴナドトロピン:hCG」が盛んに分泌されます。
hCGはプロゲステロンの産生を保つ働きがありますが、プロゲステロンは眠気や吐き気などをもたらすため、妊娠初期にはつわりをはじめとした様々な身体の変化が現れます。
 

妊娠超初期症状とは?

妊娠の兆候として

・おりものの変化(臭いがなく、透明でサラサラになる)
強い眠気、熱っぽい
・胃のむかつき
・臭いに敏感になる
・胸が張る
・めまいや頭痛
・頻尿、便秘や下痢
・生理前出血(着床出血)
・腰痛、下半身の痛み

など、個人差はありますが、このような症状が現れはじめます。
 

腰痛の原因となるホルモン「リラキシン」が増加

妊娠中には「リラキシン」というホルモンが増え、赤ちゃんが出てきやすいように、普段は安定している骨盤の靭帯が緩んできます。
靭帯が緩むと関節が不安定になるため、骨盤周辺の筋肉は緩んだ関節を支えるために負荷がかかり、筋肉の緊張が強くなります。これが腰痛の原因となります。
腰だけでなく、足の付け根やお尻の奥、恥骨など骨盤周りが痛むこともあります。場合によっては、ぎっくり腰と思うほど腰が痛くなるともあります。
 

生理前の腰痛と妊娠超初期症状の見分け方

今まで生理前に起きた腰痛を思い出して比較しましょう。

  • いつもと違う場所に痛みを感じる
  • 症状がはっきりと感じられる頃に生理も一週間程度遅れている
  • 高温期が2週間以上続いている
  • 出血(着床出血)があった
  • 腰痛と他の症状が同時に現れる


これらがある場合は、妊娠超初期の可能性があります。
 

妊娠中の腰痛の対処法

腰痛がひどい時には安静が一番ですが、日常生活では以下のことに気を付けましょう。

1、温める
まずは腰回りを温めることが大切です。カイロなどで温めるなど、特に夏は冷房などで腰を冷やさないようにしましょう。
シャワーで済まさず30度~40度のぬるめのお風呂にゆっくり入りましょう。

2、筋肉を鍛えるエクササイズ
ウォーキングをはじめ、自宅でも簡単にできる腰痛体操、ヨガ・スイミングなど適度なエクササイズが必要です。
無理のない範囲で腹筋を鍛えることにより、血行を良くしましょう。

3、日中も寝ている時も姿勢を正す
寝る時は固めの寝具の上に寝るようにしましょう。体が沈みすぎる柔らかいものは腰痛を悪化させます。
また歩く姿勢が悪いと腰への負担が大きくなるため、不安定な靴やヒールは履かないようにしましょう。

4、疲労、ストレスを溜めない
疲労、ストレスは腰痛には大敵です。妊娠すると体の変化に伴い不安も感じやすくなります。なるべくゆったりと過ごすようにしましょう。

5、薬や湿布薬は医師に相談
妊娠が分かったら薬を使用する場合は必ず医師に相談し処方してもらいましょう。市販の湿布薬や鎮痛剤のインドメタシンなどは胎児に影響することがあるので、市販薬の使用については自己判断は避けましょう。

6、サポートベルトの利用
お腹を支える妊娠用の腹帯や骨盤ベルトは、お腹の重みを支えてくれるため筋肉に無理な力がかからないようにします。骨盤が緩みすぎるのも防いでくれるため腰痛が軽減されます。使用時は締め付けすぎに注意しましょう。​


 

おわりに ~いつもと違う腰痛がある時には産婦人科へ~

妊娠して子宮がどんどん大きくなると、ホルモンバランスに加え、重力の変化も伴って腰痛になりやすいといわれていますが、また妊娠超初期でもこのように腰痛を伴うことが多くあります。
腰痛があるからといって、必ずしも妊娠している訳ではありませんが、妊娠超初期は妊娠に気づきにくいため、いつもと違う腰痛+妊娠超初期症状が見られた場合には、産婦人科に行って確認しましょう。