はじめに

出産あとに「おしり周りの筋肉がシクシク痛む」「支えがないと座ってられない」なかには「陣痛より産後のお尻のほうが痛い!」などの声もあるようです。
これらの症状は産後の女性の体がどのような状態になっているのでしょうか?痛みのメカニズム、対処法を知りましょう。
 

産後の腰痛やお尻の痛みの原因は骨盤の歪みからくるものだった!

なぜ骨盤が歪むのか?:妊娠中に分泌される「リラキシン」が恥骨部分を広げ「歪み」の原因に・・・

産後の腰痛やお尻の痛みは「骨盤が広がり、歪みやすくなる」ことが原因となっています。
このリラキシンがスムーズに出産できるように、骨盤を柔らかくします。

骨盤が柔らかくなるといっても、全体では無く、骨盤の下の部分「恥骨」と「恥骨結合」の部分が広がります。
赤ちゃんが出やすく関節や骨盤が開くことは大事な作用ですが、緩みが生じるせいで、骨盤の歪みにつながりますので産後のケアが大切です。
 

産後の腰痛とお尻の痛みは、余計に引っ張られた骨盤まわりの筋肉や靭帯のせい


 

産後は骨盤などが緩み、広がりやすくなっているため、骨盤にくっついている筋肉や靭帯が引っ張られ、痛みがでます。
伸ばされている筋肉のひとつに、お尻周辺の筋肉があると言われており、主に緩んで引っ張られるものは、恥骨結合を固定している靭帯と、仙腸関節を固定している靭帯と考えられています。
仙腸関節の靭帯が原因の痛みに関しては、20%の妊婦さんに起ります。
足に力を入れていないときより「足を開く動作」「曲げたり伸ばしたりする時」に痛みが出るのが特徴です。

出産後は骨盤やまわりの筋肉、靭帯などが緩んだ状態で日常生活や無理な体勢をすると、骨盤が歪んでしまい、これらも腰痛の原因になります。
緩んだ骨盤は自然に戻ってきますが、緩んでいる間に行う動作に気を付ける必要があります。

 

恥骨結合・仙腸関節を支える靭帯が緩むと以下の事が困難になります

  • 歩行
  • 階段上り下り
  • 椅子から立ち上がる
  • モノを持ち上げる
  • 股を開く
  • 寝返り
     

臨月のお腹を支える腰椎への負荷も産後の腰痛が起きる原因の一つに

妊娠中期から後期には大きくなったお腹が前に突き出る状態になり、赤ちゃんを支えるために背骨のS字カーブが変化しやすくなります。これにより腰椎に負担がかかりやすくなり、腰痛の原因にもなることがあります。

以上のように、ホルモン分泌で、骨盤周辺の筋組織が柔らかくなり、お尻や腰の靭帯の伸びが痛みに繋がっている事と、臨月のお腹を支える腰椎に負荷が掛かることよって腰痛の原因にもなっている事が多いのです。
 

産後腰痛やお尻の痛みに悩まされたら・・・どんな対処法があるのか?

緩んでしまった骨盤をシメ治す!といったイメージ、で骨盤をゆがませないように日常生活やエクササイズを行う事が大事です。
骨盤のゆがみを防止する方法をご紹介します。

①日常の動作で気を付けるコト

腰痛クッションを使う

直接椅子に座るとおしりの骨が当たって圧がかかり、苦になって姿勢を崩しやすくなります。
姿勢が崩れると骨盤の歪みの原因にもなるので、腰痛クッションを使い骨盤にかかる負担を分散させましょう。
足を組んだり猫背のような姿勢も良くありませんので気を付けましょう。

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授乳時も膝上にクッションをおく

腕の力だけで赤ちゃんを支えて授乳していると、だんだん疲れて前かがみの体勢になり、腰に負担がかかってしまいます。
膝の上にクッションを置くと安定しますし、疲れも軽減します。

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②腰痛体操をしよう

仰向けに寝て両膝を90度に曲げ、腰をねじるエクササイズです!

1.頭を高くせず、フラットにして仰向けに寝ます。
2.足を揃えて両膝を立てます。

3.ゆっくり5〜10秒カウントしながら膝を倒します。

この時、無理に膝を床につけようとする必要はなく、腰が気持ちよくストレッチされてれば問題ありません。
1回3セット、1日無理のない回数で行って下さい。

腰を左右に捻りを加えて動かす事で、腰の筋肉が柔らかくなります。
普段使わない筋肉もストレッチされ、血流も良くなりますので是非試してみてください。
 

③骨盤ベルトを巻こう

骨盤ベルトを巻くことで骨盤が安定し、歩行も楽になります。
代表的なものが「トコちゃんベルト」といい、産科の先生もお勧めされていることも多いです。

腰が痛い時にはこのベルトが役立ちますが、産後2か月を過ぎても骨盤ベルトを巻き続けると、今度は自分の筋力で骨盤を支える事が困難になってしまう恐れがあります。
骨盤ベルトに頼りすぎると筋肉がつかなくなってしまうので、なるべく2か月を過ぎたらベルトを外すようにしましょう。
腰痛やお尻の痛みが2か月過ぎても有る場合はベルトを巻いていても問題はありませんが、あまりにも痛みが続く様でしたら、担当医師へ受診してください。

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さいごに

産後の腰痛やお尻の痛みの原因は、骨盤の歪みからおこりますが、日常生活の動作のちょっとした工夫で症状が緩和されることが多いです。
あまりにも産後の腰痛・お尻の痛みがひどい場合は、何か病気が隠れている可能性もありますので、整形外科で診察を受けるようにしましょう。

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