妊娠中のアルコールってこんなに危険!

妊娠中の飲酒が、母体にも胎児にもよくないことは周知の事実。

「どうしてアルコールがよくないの?」と聞かれたら
「赤ちゃんに悪い影響があるから」
と、誰もが答えるのではないでしょうか。

飲酒による胎児への影響は妊娠中だけではなく、場合によっては出産後の発育や子供の未来にまでに及んでしまうこともあります。

お酒を飲む習慣があっても無くても、妊娠中の飲酒によるリスクを知っておくことは大切です。


 

母体への影響には個人差がある!

妊娠中の飲酒は「コップ半分~1杯程度なら、問題ない」といわれています。
でもアルコール摂取による母体への影響には個人差があり「○○ml以下なら安全」という量がはっきりしていないのが現状です。

大量の飲酒による影響は、ワイン、ビール、蒸留酒などのアルコールを1日5~6杯以上飲み続けると、流産や、妊娠・出産時の合併症などを引き起こす危険があるとされています。

とはいえ、お酒が大好きな方が「絶対に飲まない!」と我慢してストレスが大きくなるのもよくありません。その日の体調を考慮して、毎日ではなく、ほどほどに楽しむぐらいにしておきましょう。
※持病がある方や飲酒に対して不安がある方は主治医に相談しましょう。

ノンアルコールなら飲んでも大丈夫?
ノンアルコール飲料とは「アルコール濃度が1%未満の飲料」のことです。1%未満でもアルコールが含まれているには違いありません。
微量でも飲酒を続ければ、体内にアルコールが蓄積され、胎児に悪影響を及ぼす可能性となります。
 

胎児だって酔っ払う!恐るべしアルコールの威力

母親が妊娠中に飲酒をすると、アルコールが血液を通って、胎盤から胎児の体内へと入っていきます。

その時、胎児の血中アルコール濃度は、母親とほぼ同じくらいになります。母親が酔うと同時に胎児も酔ってしまうということです。胎児の小さな肝臓はアルコールをうまく分解することができず、アルコールの排出に、大人の2倍もの時間を要します。

場合によっては、胎児の体内にアルコールが残ってしまうこともあり、「胎児性アルコール症候群」を引き起こす原因にもなります。

《妊娠中のアルコール摂取量と胎児への影響》

1日のアルコール摂取量 胎児への影響
1杯未満 影響は少ない
5~6杯以上 流産、合併症、奇形の発生の確率が高くなる
8杯以上 胎児アルコール症候群発症率30~50%

参考:日本産婦人科医会
 

生涯に渡って影響がある、胎児性アルコール症候群とは

「胎児性アルコール症候群(Fetal alcohol syndrome:FAS)」とは、妊婦の飲酒により体内にアルコールが摂取され、それが原因となり胎児に先天性疾患が起こることをいいます。
胎児は低体重、知能障害、奇形を伴って生まれてくる可能性が高くなります。



無事に生まれたとしても、成長の途中で学習面や行動面、社会性などの障害が生じたり、判断能力に欠けるといった問題が起こります。

胎児性アルコール症候群による症状

1. 発育に影響し発達が遅れる

飲酒をしない母親から生まれる子供よりも、小さく生まれてくることがあります。妊娠中のお腹の中での発育に問題が起こり、低体重や低身長になりやすく、生まれた後の成長にも遅れが見られることもあります。

2. 中枢神経系の異常

注意欠陥や多動性障がい(ADHD)などの特徴があります。軽度の場合は症状に気が付かないまま成長していくことも多くあります。

3. 顔や頭などの容姿への影響

平たい顔つきや鼻が小さく低いといった容姿への影響も起こります。

!注意!
胎児性アルコール症候群は、飲酒すると必ず起こるわけではなく、妊婦の体質や飲酒の量・時期、期間などによって発症するかどうかは変わります。
 

妊娠期間だけではなく、授乳期間も要注意

胎児性アルコール症候群は妊娠期間中だけではなく、乳幼児への授乳期間にも注意しなければなりません。
母親が飲酒したアルコールは、血液を通して母乳に含まれ乳児の体内へ入っていきます。授乳期間中の飲酒は、摂取されたアルコールが体から代謝されるのを待って行いましょう。
 

ママの努力が一番大事。自分なりのルールを決めましょう

胎児性アルコール症候群や妊娠中の様々なリスクを避けるには、「飲酒を止める」だけで100%の予防ができます。

そんなシンプルなことでも、飲酒の習慣がある方には難しいかもしれません。妊娠期間中の飲酒についてご紹介します。

「お断り」が基本。どうしてもの時は、程よい量と空腹を避ける

お祝いの席でもまずは妊娠していることを伝え、お酒を断る努力をしましょう。

どうしてもの飲酒が必要な場合は、ワイングラス半分ぐらいにしておきましょう。空腹時を避け、何か一緒につまむようにして、アルコールの吸収速度が遅くなるように工夫します。できるだけ食事をしながら飲みましょう。
 

お酒の代わりになるソーダやアルコールフリー飲料を選ぶ

どうしてもお酒を飲みたくなってしまったら、炭酸入りのソーダやノンアルコール飲料の中でも「アルコール度数0.00%」と表記されている、完全アルコールフリーのタイプを選びましょう。

習慣を変えるのは1人では難しいものです。可能であれば家族にも協力してもらい、自分の生活環境にアルコールのない状態をつくる努力も必要です。
 

子供の未来はあなた次第です

妊娠中の飲酒は、赤ちゃんの未来を左右する問題だという認識を強くもちましょう。少しでも赤ちゃんが安心して快適に過ごせる環境を作ってあげてくださいね。どうしても行きたい飲み会は、出産後、授乳期間が終わってから行きましょう!


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