はじめに

生まれたばかりの赤ちゃんが、突然血を吐いたり、便に血が混ざっていたりしたらびっくりしますよね。

メレナとは、胃や腸などの「消化管出血」という意味で、新生児メレナは赤ちゃんに吐血や下血が見られる病気です。

原因によって「新生児(真性)メレナ」 と 「仮性メレナ」に分けられ、新生児に起きやすい病気の1つです。

この記事では、新生児メレナの症状・原因・予防や治療について解説します。

新生児メレナの症状は?

・突然、真っ赤な血や、茶色や黒っぽい血を吐く

・便にも血が混じっていたり、黒い粘り気のあるタールのような便をする

・出血が多い場合は、鮮やかな血が混じっていることもあり、貧血のため顔が青白くなる

新生児メレナの原因は?

新生児(真性)メレナ

新生児メレナは生後2~3日から1週間の間に多くみられます。

原因はビタミンKの欠乏です。

ビタミンKは血液を凝固させる働きがありますが、新生児はビタミンKを自分で作ることができません。

体内のビタミンKが不足すると、消化管から出血した場合に、それを止める力が弱く出血してしまいます。

特に消化管で出血しやすいのですが、体のいたるところで出血しやすいため、部位によっては危険な状態になることもあります。

仮性メレナ

生後10日以降に多く、新生児メレナとは原因が異なります。

○赤ちゃんが出生時に母親の血液を飲み込んでしまう

○授乳時に母親の乳首からの出血をおっぱいと一緒に飲んでいる

これらが原因で、飲み込んだ母親の血液を排出することで同じような症状が現れます。

通常は数回吐けばもう症状は出ないことが多いため、仮性メレナの場合、治療は必要ありません。

新生児メレナの予防と治療の要はビタミンK!

メレナの予防・治療法は、ビタミンK₂のシロップを飲ませる事です。

現在は予防意識が強まり、出産直後や退院時、また検診の時などにビタミンK₂のシロップを飲ませるようになってきています。

ほんの少量飲ませるだけで、副作用の心配もありません。

新生児メレナは、基本的にはビタミンKを補給することにより出血は治まります。

ただし、再発や出血量が多い場合は、ビタミンK₂注射や輸血を行う場合もありますが、ごくまれです。

診断では、

①新生児メレナ(吐血物が赤ちゃん自身の消化管出血によるもの)

②仮性メレナ(母親の血を飲んだことによるもの)

この2つの鑑別が必要です。

血液検査など総合的に診断し、重症度の評価を行います。

現在は予防が進んでいるため、新生児メレナは大幅に減少しています。

症状が出た際は、個人で判断が難しいため、まずは受診しましょう。

さいごに

生まれて間もない赤ちゃんの体は、たくさんの不安定要素があります。

突然の赤ちゃんの出血や下血にも慌てずに対応できるよう、新生児メレナについて理解しておきましょう。